劇場公開日 2008年12月5日

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「愛しのイーヴァ。」ウォーリー レントさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0愛しのイーヴァ。

2025年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

泣ける

楽しい

知的

人類による環境破壊で生存が不可能となった地球上でただ一人(一体)今日もウォーリーはゴミを回収し続ける。彼の集めたごみの山は今や摩天楼を築くほどの高さに積み上げられている。
彼の住む世界はもはやゴミとそうでない物との区別もつかないほどで、彼の仕事は永遠に終わらないとも思われた。

たった一体の回収ロボになった今でも自分に与えられた職務をただひたすら淡々とこなすウォーリー。そんな仕事の合間に彼は自分のお気に入りのガラクタを収集していた。いつしか彼には自我が芽生えていた。そんな彼には虫の友達もいる。そしてある日探査船が地球に飛来してくる。

探査ロボットに一目ぼれしたウォーリーは彼女(?)を追って宇宙へ。そこには何十年もの間宇宙空間を航行する巨大船が。そこではAIに完全管理され赤ちゃんのようにまるまると肥え太った人類が大勢暮らしていた。すべてがオートメーション化され繫殖も同様に完全管理されていた。

そんな彼ら人類が恋をしたウォーリーの姿を見て本来の人間らしさを取り戻してゆく。AIに完全管理され人間らしさを失っていた人類が皮肉にも心を持ったロボットによって人間性を取り戻すという、ただ単に可愛いロボットを見せるだけじゃないピクサーらしい作品。

ロボットたちの愛らしさはさすがピクチャー、しかし行き過ぎた文明社会への批判的メッセージもしっかりこめられた佳作。

レント