ナルニア国物語 第2章:カスピアン王子の角笛 : 特集
C・S・ルイスの原作小説の魅力を見事に映像化し、世界中で大ヒットを記録した「ナルニア国物語」のシリーズ第2作が登場。今回はシリーズ物にお約束の前作からの復習に加え、第3作への予習も。また、「ナルニア」映画化を成功させた監督&プロデューサーのインタビューもお届けする。(文:編集部)
第1章から第2章、そして第3章へ…
押さえておきたい既出単語&押さえておくべき新キャラ
■「第2章」基礎知識
まずは、「第1章:ライオンと魔女」を見ていない人でも、これを押さえておけばOKという「第2章」の基礎知識を伝授。
1:主人公はカスピアン王子とペベンシー家の4人
前作の主人公だったペベンシー家の兄姉弟妹が引き続き登場。さらに彼らがナルニアで出会う、叔父に王位を追われたカスピアン王子が新たな主人公として登場する。カスピアン王子とペベンシー兄妹は、ナルニアを支配者テルマール人から古き良きナルニアの民の手に取り戻すため戦うことに。
2:舞台は前作から1300年後のナルニア
こちらの世界とナルニア世界では時間の流れが違う。ペベンシー家の兄姉弟妹の4人は前作でナルニアを訪れ、ナルニアを支配していた白い魔女を倒して王と女王になり、成人してからも何年もの間、人民に讃えられて暮らしていたが、森の中で街灯を見て胸騒ぎにかられてこちらの世界に帰還。するとこちらの世界ではまったく時間が経っていず、4人は子供に戻っていた。彼らにはナルニアで大人として過ごした記憶があるため、特に長兄ピーターは現実世界で子供扱いされることに苛立ちを覚えている。
「第2章」はこちらの世界では前作の1年後。だが、4人がナルニアに戻ると1300年もの時間が経っていた。
3:現ナルニアの支配者はテルマール人
今のナルニアを支配しているのは、武力でナルニアを制覇した好戦的なテルマール人と呼ばれる人間たち。前作のナルニアに住んでいた言葉を話す動物たちや、半馬半人のセントール、半山羊半人のフォーンなどの生物たちは、森に隠れて暮らしている。
この状況の中、テルマール人の王位継承を巡る抗争と、旧ナルニア人によるナルニア国の奪回が絡んで物語りが展開していく。
■「第1章」から「第2章」へ~押さえておきたい既出単語
「第2章」には前作「第1章」に登場したアイテムやキャラクターが多数登場。知っていると面白みが増す既出単語をチェックしてみよう。前作を見ていた人は、きっと「おっ!」と思うはず。
◇ケア・パラベル
ペベンシー家の4人がナルニアを王と王女として統治していたときに住んでいた城の名。ピーターが廃墟を見て、この名をつぶやく。
◇ピーターの盾と剣、スージーの角笛と弓、ルーシーの薬酒と短剣
全て前作でサンタクロースにもらったもの。特にスージーの角笛は、吹くとどんなときでも味方が現れる。「第2章」のサブタイトルは「カスピアン王子の角笛」となっているが、劇中でカスピアン王子が吹くのは、この角笛のことだ。
◇石舞台
前作でライオンのアスランが、白い魔女の軍勢に縛り付けられた石舞台が本作にも登場。ピーターたちナルニア軍が立てこもる砦の広間には割れた石版がある。映画では説明されないが、この石版はかつての石舞台。
◇タムナスさん
ルーシーが初めてナルニアを訪れた際に親しくなったフォーン(半山羊半人の牧羊神)。今回は直接は登場しないが、楽しいサプライズがある。同じ種族は多数登場。
◇白い魔女
前作でナルニアを支配し、長い冬の中に閉ざしていた魔女。前作でアスラン率いるナルニア軍によって倒されたが……。演じるのは今年、「フィクサー」でアカデミー賞助演女優賞を受賞したティルダ・スウィントン。
■「第2章」から「第3章」へ~押さえておくべき新キャラ登場
「第2章」はもちろん、次回作「第3章:朝びらき丸 東の海へ」へと続いている。「第3章」はこの秋から撮影もスタートするが、そんな次回作へと引き継がれる点を、今作を見るときからチェックしておこう。
◇カスピアン王子
現在のナルニアを支配しているテルマール人の王国の正統的な王位後継者。だが、彼の叔父ミラースは、自分が王となって息子に王位を継がせたいと考え、カスピアンの暗殺を計画。カスピアンはナルニアの民の住む森へと逃亡する。
カスピアンは「第3章:朝びらき丸 東の海へ」でも主要人物。ペベンシー家のルーシーとエドマンドと一緒に、行方不明になった貴族たちを探す旅に出る。また、第4作ではカスピアン王子の息子の物語が展開する。
◇リーピチープ
剣の名手で誇り高きネズミ。部下を率いての奮闘ぶりはキュートだが、プライドが高く、「かわいい」と言われるのをいやがる。第3作でもカスピアンの旅に同行。原作ファンの間でもタムナスさんと並ぶ人気キャラ。