「見る人によっては・・・」おくりびと 神戸の二児パパさんの映画レビュー(感想・評価)
見る人によっては・・・
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近年の邦画の中では間違いなく上位に入る佳作です。
予告編ではもっと泣けるかと思いましたが、実際は笑いも随所に盛り込まれ、悲しいだけの作品ではありませんでした。
昨年、父を亡くした時、納棺士の方にお世話になりましたが、その時の情景がフラッシュバックして、父を思い出して号泣してしまいました。全編を通じて、すべての納棺シーンが父とダブり、そのたびに涙腺が全解放されてしまい参りました。
2時間10分という時間もあっという間で、最近の映画館の快適なシートと相まって、とても楽しめました。
ただ、お身内を亡くした経験のない方は、号泣までは行かないかも知れません。やはり人それぞれ、思い出と重なり合って涙腺が刺激される映画だと思います。観客は中高年が圧倒的に多く、ちょっと驚きました。
脚本もとてもよく練られているし、なんといっても久石譲さんのもの悲しい音楽のうまさが引き立っています。
欲を言えば、「生前の銭湯のおばちゃんとの小林夫婦の絡みシーン」がもう少しあれば、亡くなった時のシーンがもっと劇的に効いてくるし、エンドロールで「小林夫婦のその後」や余さん演じる「上村さんと子どもとの再会」などがさりげなく入れば、もっとよかったのかなと思いました。
いずれにせよいい映画です。1800円は安いですね。
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