「深みのある作品」おくりびと nobuoさんの映画レビュー(感想・評価)
深みのある作品
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初めはコミカルな場面で笑わせ、次いで主人公が納棺師の仕事に悩み、葛藤する様を描いて一挙に引きつける。主人公が納棺師は天職だと振り切れたころ、妻との考えの相違により、妻が家を出て行くことになった時は、男として悲しかった。しかし妻が戻り、銭湯のおかみの死にあたり、妻の考えが変わりつつあることを、広末の表情で気付き、安堵の気持ちが生まれた。父の死の電報が届き、主人公は父への思いが爆発するが、直ぐに親子の絆に気づいて駆けつけるシーンや納棺師として父に接する様に涙を禁じ得なかった。この映画は、笑い、悲しみの他、仕事とは、死とは、親子とは、夫婦とは等今一度、観衆に訴え、考えさせる深みのある作品であると言って過言ではない。又、山形の自然が美しく撮られ、美的にも素晴らしい。
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