「途中までは良かった」神様のパズル 澤駿さんの映画レビュー(感想・評価)
途中までは良かった
クリックして本文を読む
宇宙の誕生についてのノウハウ映画で腹をくくっていたならばもっと面白い映画になっていたと思う。
無理やり、宇宙を生活の中に組み込もうとして自爆した感がある。でも確かにつらいのは、映画はエンタ-ティメントであるという明確な大前提を、角川さんは持っているわけで、それを(思いっきりプレッシャ-として)感じながら、三池さんは撮らなきゃならなかったわけだから・・・そこは大変であったと思う。
だから、これ以上でてきません的発想のアイデアを随所に展開している。
宇宙(無限)と農家、日本とインド、天才とロッカ- アインシュタインと寿司、・・・など様々な対称軸を用意して、自分の立ち位置を模索させ、(さらに)その中で生きているのはこんなちっぽけな人間たちなんだと語っている。
まぁそれはいい。・・・
問題は、後半。《無限》で宇宙を生み出そうとする場面からおかしくなる。国家(国防)を巻き込んでの展開は暴走。あれで、一気に冷めた気がする。折角そこまではコミカルなドラマとして成立していたのに。・・・
色々な制約(がありすぎる)の中で映画は作られる。けれども、この映画は2時間を越えることなく整理され、どうせだったら宇宙が出来てしまうくらいの発想でスト-リ-が練られたならば、もっと面白くなったと思う。
コメントする