容疑者Xの献身のレビュー・感想・評価
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バッドエンドの名作
東野圭吾の原作を読了後、鑑賞。
原作では小太りで頭髪が薄く、コミュニケーション能力もなく、数学以外取り柄のない、本人もそらだけが生きがいましてや異性には見向きもされない男性という設定。
そもそも湯川も福山雅治の様なかっこいい男性ではなく、どちらかというとでんじろう先生みたいな印象の設定。
また、柴咲コウのポジションには北村一輝がつく。
原作とはかなり相違があり、雪山登山のシーンなど映画オリジナルのシーンもある。
それらの原作改変を踏まえて、この映画にどう感想を述べるか。
結論から述べると大成功。素晴らしいの一言に尽きる。
原作に忠実な役者であれば見応えが無いと感じるほど演者は素晴らしく、役割を完璧に全うしていた。
特に石神役の堤真一。
この作品のために自身の髪の毛を自らむしり取ったというほどの熱の入れよう。
特にラストシーンは彼の出演作品の中でも代表さべき名演技であった。
その脚本も素晴らしく、松雪泰子:どうして私たちのためにこんなことまでしたんですか?私も一緒に罪を償います。ねぇ、どうして?どうして?
堤真一:何故?私の想いは伝わってない?私の計画は伝わってない?どうして?どうして?
のどうして合戦。この行き違いがラストの落ちとなる。
それには石神の人生をかけてでも守ると言うまさに「献身」的な想いとコミュニケーション能力の無さ、及び「見返りを求めてはならない。求めれば計画に支障が出てしまい、自身が苦しくなる。」と言う強い使命感があると感じた。
それらがタイトルにも使用されたキーワードであり、その点を考えると良くまとめられた作品であると感じられる。
また、主題歌である「最愛」も内容が見事に作品にマッチしており、よくあるとりあえず作られた作品とは関係のない客寄せソングではない。更にパッとしないタイトルやキーワードをとりあえず盛り込んだお座なりな曲でもない。
印象に強く残り、尚且つこの曲しかありえないと感じられるまさにベストアンサーな内容となっている。
唯一、マイナスな点を述べるとこの作品はバッドエンドで終わる印象であること。石神は計画が狂い、発狂。友人であった湯川はそれを耳にして絶望し、意気消沈する。その状態で最後に柴咲コウが一言述べる。
そして主題歌「最愛」が流れ出す。
シリーズの他作品「真夏の方程式」などのように明るく、盛り上がったり、元気に終わる作品ではなく、みんな落ち込み、暗く終わる。
そのため、バッドエンドと断定している。
その内容のために視聴後、こちらも暗い状態で終わる。「あぁ、終わったか⋯はぁ。」とそれなりに低いテンションとなるため、その点は注意が必要と感じる。
劇場で鑑賞し、その様なテンションとなったため、明るい作品をみたいと鑑賞後に「ハンサム★スーツ」も鑑賞したがこちらは見るに堪えない駄作であった。
そちらは別の機会に感想を述べるが
今作は本当に面白い名作であった。ラストの堤真一の演技を観るためだけでも時間を割く価値が充分すぎるほどにある。
私の人生の中で忘れられない作品の一つである。
徹底して見返りを求めない不器用な愛を描いた作品
真相はアリバイ作りではなかったとしても、アリバイを成立させるために常に親子目線で事を進めていたことを考えると、本当に人の心が分からないのか、ただただ人間関係に対して不器用なだけだったと思わざるを得ず、とても切なく悲しい作品でした。(ただし、ストーカー行為に下心が本当に全く無かったのかは分からず)
各俳優さんの演技も素晴らしく、食い入るように拝見しました。
事件の真相だけ見ると、関係のないホームレスを無惨にも殺害し、証拠隠滅方法を見てもサイコパスだろ。という意見も分かるが、この作品をその視点で見るのは自分的にはちょっと違うかなという感じ。
唯一、最後の方の雪山シーンはあそこまで尺いるかな?ちょっとダラけましたが、気になったのはそこくらいです。
マイベスト邦画にランクインしている作品
花岡靖子さんと娘さんが慎ましく幸せに暮らしているのを陰ながら見守っていた石神さん。そこには親愛や性愛とは違う、どんな言葉も当てはまらない愛だけがありました。
湯川先生は石神さんを、彼はいかなる困難があっても殺人という手段は選ばず、話し合いや何か別の方法で困難を解決すると分析していました。
そんな石神さんがどうしても守りたかったもの。
花岡さん親子の笑顔、お二人の他愛のない生活だったのでしょう。
一度目の視聴ではないですが、
真夏の方程式を観てまた観たくなってしまったので。
何度観ても堤真一さん・松雪泰子さんお二人の演技に涙を誘われます。
私としては事件の善悪よりも石神さんや花岡さんの心情にフォーカスを当てて見ていたので、皆様のレビューで何の罪もないホームレスを葬るのは…と書いてあって少々びっくりしました。
隣で見ていた知人も「最後花岡靖子は捕まったの?」と
トンチンカンな質問をしてきて本当にえ?という声が出てしまいました笑
東野圭吾先生の作品は、
トリックの内容が石神さんの作る問題みたいな作りが多く、面白いのも特徴ですが、単純に殺したかったからでは終わらない人間の複雑な関係性や心理が見どころだと思いました。単行本ももちろん素晴らしいですが、東野圭吾原作の映画作品では容疑者Xの献身が1番かと思います。
3回目の鑑賞だけど、素晴らしかった。
原作とは違うところがあるようだが、私は、このシナリオが好きだ。
毎日、生きている中でのちょっとしたことが生き甲斐になったり、心の支えになったりしていることに気づかされる。
人が人と関わること、言葉を交わすことの心の影響について、考えさせられる。
コロナの時代だからこそ、なおのこと、考えてしまう。
その小さな出会い、小さな奇跡、大切な恋心を人生をかけて守る彼の姿は、凄まじい。
やったことは犯罪であり、見逃されてはいけないものであるが、
この凄まじい覚悟と強く儚い想いを知りながらも、真実を明かすべきか、彼が苦悩するもの当然のことだ。
真実は1つではあるが、解釈は様々だ。
何が「正義」で「悪」なのか、立場や見方によって変わってくる。
東野圭吾さんの作品には、こういう心の葛藤や、誰もが悩んでしまうテーマを常に含めているように思う。
この映画を見て、多くの人が自分の大切な人、愛する人のことを想うだろう。
私も想った。そして、この気持ちをいつまでも大切にしたいとも思った。
素晴らしい!
トリックも、根底にある想いも、全てが完璧だった
ずっと「あー!」というあのすべてが解けてアドレナリンが放出される瞬間を求めていた私にとってベストマッチすぎた
アリバイトリックではない角度なんて常人じゃ思いつかない、そこに彼の天才的頭脳と彼女への愛の深さが見えた
あと福山雅治さんは本当にイケメンなので喋りに集中することが出来ない!自分のカッコ良さを褒めてあげてください
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あの時歯車になったホームレスの方へ
お悔やみ申し上げます。
辛かったと思います。
死んでも死にきれない、恨んでやる、等鬱屈した想いが募っているなら連絡をください。
いつでも話を聞きます。
全てを知った者より
孤独な男の、愛のカタチ。
愛を知らず、数学のことしか興味のない、孤独な男、石神。(堤真一)
人生に絶望し、自ら命を絶とうとしていたところに現れた、花岡親子。(松雪泰子)
彼女らの陽だまりみたいな笑顔は、石神の生きる道を照らし、命を救った。
石神は悟った、これが愛だと。
しかし不器用な石神は、見守ることしかできない。幸せを願うことしかできない。
それだけで良かった、ただそれだけで。
そんなある晩、花岡親子は別れた元旦那を殺害してしまう。
石神は、彼の優れた知能を駆使し、隠蔽工作を謀る。
自分を救ってくれた花岡親子の幸せを願い、最愛の人の幸せを願い、単独で別の殺人を犯す・・・
二つの殺人を、一つの殺人に見せかけるトリック。
思い込みを利用し、警察を欺き、最愛の人さえも欺き、彼女らを守る。
どうせ、あの時絶っていた命。
命の、人生の恩人のためであれば悪にもなれる、犠牲にもなれる。
それが、彼なりの愛のカタチであった。
ただ、彼女らさえ守れれば良い。
「この問題を解き明かしても、誰も幸せにはなれない。」
問題を解き明かした湯川(福山雅治)だったが、それを立証できるものはない。
この問題は、もう終い。そう思っていた石神。
そこへ現れた花岡。
非論理的な感情によって、この問題は解き明かされてしまう。
「なんで・・・」
崩れ落ちて、泣き叫ぶ石神。
ようやく彼は、人間になれたのかもしれない。
石神のセリフ、背景に隠されたトリック。
「時間よりも正確」という言葉とともに、何度か全く同じ描写が出てきた。
ただ、一点を除いて。
これに気づいていれば、割と序盤でこの問題は解き明かせたのかもしれない。
観終わって、「そういうことだったのか」と。
そしてラストの石神と花岡のシーン。
顔を歪めて号泣したのは初めてかもしれない。
「それを言ったらダメだ、石神の覚悟が、願いが全て無駄になってしまう・・・」
決して感情を出さなかった、人間味のない男が、感情を爆発させるところは圧巻。
エンディングの『最愛』という曲も素晴らしい。
この歌で、彼の気持ちが再確認できる。
もちろん、殺人を肯定しているわけではない。
少なからず、罪もない人間が犠牲になっている。
どんな理由があろうと、人を殺めて良い人などいない。
人間は、とどのつまり自己中心的な生き物だ。
もしも、仮にも自分が彼のような境遇だったら。
そう考えると、今回の彼の行為を一概には否定できないかもしれない。
共感して、泣いてしまうというのはそういうことなのだろう。
最愛の人を守ることとは
こんなに切ない殺人はそうそうだろう。
もちろん殺人を美化してはならないわけですが。
完璧なはずの方程式だったはずなのに
非論理的な形の象徴である愛によって覆されてしまう。
生きる意味を失ってた石神に生きる希望を与えた花岡母娘
ほんのささいなきっかけで人の人生は変わってしまう。
人生とはそんなものなのかもしれない。
それはいい意味であり、悪い意味でもある。
堤真一がこの役を演じてくれて本当によかったと思えた。
石神の、彼なりの純愛を見事に表現してくれたと思う。
純愛が生んだ、渾身のトリック
"ガリレオ(劇場版)" シリーズ第1作。
フジテレビでの地上波初放送を鑑賞。
原作は既読、テレビシリーズも視聴済み。
明るくポップな演出が光っていたテレビシリーズとは打って変わって、エモーショナルな静謐さが漂う重厚なミステリーとなっているのが本作の大きなポイントです。
原作の雰囲気がきちんと守られていて、とても好感が持てました。テレビシリーズみたいに、謎が解けたらめったやたらと数式を書くシーンは一切登場しませんでした。
天才物理学者・湯川学と、彼が唯一本物の天才だと認めた数学者・石神哲也。ふたりの天才が繰り広げる頭脳戦をスリリングに描くと共に、石神がひとりの女性を愛するが故に仕掛けた切な過ぎるトリックが止めどない涙を誘いました。
映像になった途端、石神の抱く想いが画面から溢れ出して来るかのように刺さりました。堤真一の演技も相まって、単なる推理物に留まらない豊潤な人間ドラマだなと思いました。
理論的思考を重んじていたはずの石神が非論理的な「愛」に突き動かされ、その天才的頭脳をトリック考案のために働かせてしまったと云う悲劇。石神の心中を理解しようとした湯川の姿に、推理機械ではない人間らしさを感じました。
福山雅治のファンなので、ファン補正が入っていることは否めませんが、彼の演技に強く心を揺さぶられました。
原作を読了時は予想を裏切る真相に驚愕したものの、テーマである愛に関してはまだまだ理解が足りていませんでした。
時が経ち、本作を何度も観る内に、石神の想いがだんだん理解出来て来たような気がします。これほどまでの純愛とは…
愛は人を強くする。良い方にも悪い方にも。そして、生きる力となる。想いが人をつくるのだと、しみじみ思いました。
ラスト、川からだんだんと遠ざかっていく画面と共に流れる「最愛」が切なくて、心に染み入って来るようでした。
石神の心情に寄り添うような歌詞の重みと悲しげなメロディーが、情感たっぷりに本作を補完していると思いました。
[以降の鑑賞記録]
2011/01/08:土曜プレミアム
2013/? ?/? ?:DVD
2013/07/06:土曜プレミアム
2019/09/09:Blu-ray
2021/07/18:Blu-ray
2022/09/24:土曜プレミアム
2024/03/23:土曜プレミアム
※修正(2024/03/23)
全てのファクターが合致し相乗効果を生み出している。
隣人への想いのメタファーとして、数学者らしく四色問題を取り上げたことや言い回しが秀逸であった。
花岡の存在によって生かされていたから他人を殺めてまで庇った。言い換えるとそれ程花岡のことを愛していたということである。
後半から終盤にかけて石神の真意が明らかになり、このまま庇い続けて終わるかと思われたが、最後は報われない結果になりとても切ない気持ちになる。
主題歌である「最愛」の歌詞が石神視点で作られたものであり涙なしには観られないはず。
思った以上の良作
テレビシリーズとは違うと言う前触れ通りでした。
クライマックスのシーンでは感情が論理に勝る瞬間を感じます。
湯川、石神、花岡の3人が、それぞれ幸せを考え、自分の正解を行動で表すものの、すれ違う姿からは、何が幸せなのかを考えさせられました。
とても良い映画です。
作品の季節に合った時期に、もう一度じっくり見ようと思います。
不器用な男の不器用な物語
東野圭吾原作「探偵ガリレオ」シリーズの最新作で直木賞受賞作『容疑者Xの献身』の映画化作品であり、フジテレビ系列の月9ドラマ『ガリレオ』の映画版です。
とは言え、どこかコミカルだったテレビ版とは違い、映画版『容疑者Xの献身』はかなりシリアスな話で、ドラマとは一味違う物語が楽しめます。
大学の准教授で「変人ガリレオ」と呼ばれる湯川学と湯川に捜査協力を依頼する刑事・内海薫が数々の難事件を科学的実証に基づいて解決していく「ガリレオ」シリーズ。
この『容疑者Xの献身』は、テレビ版では描かれなかった湯川の人間的な部分が湯川の親友であり、唯一「天才」と認める数学者・石神哲哉との物語を通じて描かれていきます。
というよりも、今回の話の主役は湯川と内海ではなくて、石神と石神の隣室に住む花岡靖子・美里親子ですね。
執拗に付き纏う元夫を殺害してしまった花岡靖子と、それを知ってしまい、献身的に靖子と美里の完璧なアリバイ作りに協力する石神。何で石上は花岡親子に対して、それほどまでに協力をするのか?
石神を演じる堤真一の抑えた演技が素晴らしくて、ストーリーにどっぷりと惹き込まれてしまいました。
それだけに最後の「どうして!」と感情を爆発させる場面は感動しました。
僕は、ずっと石神に感情移入して観てたので尚更でしたね。
恋愛や人間関係に不器用な石神の気持ちが何だか判る気がします。
正直言って、邦画でしかもテレビドラマからの映画化作品ということで、あまり期待はしてなかったし「どうせテレビと同じでしょ。」と思ってたんですけど、いい意味で裏切られました(笑)
この作品は、推理物・ミステリーの形を借りた、とても切ない「ラブストーリー」ですね。
僕はそう思いました。
報われない
誰一人として報われない結末
天才石神自身も彼が守ろうとした家族もそんな親友のトリックを破ってしまったガリレオも
もちろんなんの罪もなくなり殺害されることとなった浮浪者も
推理モノではあるけれども人間心理の葛藤が素晴らしいと思った作品です。
謎のままが良いということもある
脚本が素晴らしかった。
ガリレオ(福山雅治)が余計なことをしてしまい、Xの正体が解ってしまう。
マルチエンディング希望したくなるほど悲しい。
ガリレオ先生シリーズの中で最高傑作。
「なぜ言わない?」「君が友達だからだ」
途中印象的だったシーンは石神の家に湯川が訪ねてきた時、刑事から伺って来たという湯川の発言から石神は警戒をしていたにも関わらず寝入った湯川に対して布団をかけてあげるシーンを見たとき、単に数学だけではないのかなと石神の心の暖かさ?を見た気がしました。
そして自分はこの映画のタイトルにも惹かれました。
石神の匿い方は献身という表現にふさわしいと終始感じ、それ故に愛を超えて人の温もりに飢えた人間の末路だったのではないかなと思いました。
ちなみにゾッとしたシーンは湯川と朝の出勤時に途中すれ違っていたホームレスがいなくなっていたところですね。
そして石神がわざと花岡へのストーカー的な行動をしたことにより花岡に石神への私情を持たせない為とわかった時は、切なかったです。
邦画史に残る傑作
ガリレオ最新作が公開されたため何度目かの鑑賞…
いやぁ、傑作ですね。
愛の証明は時間の無駄、という冒頭から数学、四色問題と絡め、それら全てを美しく繋げた石神の計画と、至上の献身。
そして天才数学者石神ですら(勿論湯川ですら)計算できない、「愛」によって突き崩された石神のロジック。様々な事柄が連立的に作用して、映画として余りにも美しい…
特に獄中での「隣同士が、同じ色になってはいけない…」のパワーたるや。絶句ですね。
無辜のホームレスが犠牲になるのが胸糞だの、最後の石神の慟哭は「なぜこの美しい計画を突き崩したのか理解できない」からでしかない、とかいう意見も散見されるが、今ひとつ理解に苦しむ。
こんなに美しい涙を見たことがない
原作も非常に良くできたライトミステリですから(誉め言葉ですよ!)、
トリックや仕掛けなどは「お粗末さん」なのですが、
この作品のテーマはそこではないのですね。
殺人もの、ミステリものに擬態した、人間ドラマが主題です。
タイトルどおり、「容疑者X」(2名ほどいますね)の計算しきれぬ「献身」、そこへ至る心の動きと
ラストシーンのあの美しい涙が胸を打ちます。
(だからとて殺人が肯定されるべきではないのだけれども。そこはライトミステリですので)
映画ならではの、登山シーンをわざわざ挿入したのは、台本上は蛇足なのですが、(妙なミスリードを生み出してしまっている)
原作にはない、美しい、映画力を持たせることに成功していると思います。
また、堤真一氏の身体性にも良く似合っており、逆に、彼の演技力には絶妙な巧さがあります。
原作を読んでいると、彼は一見、ミスキャストなのですが、そこを必然的に納得させるだけの
演技力には脱帽しました。その圧倒的な力があって、初めて、天才同士の対決という構図、そして、
福山雅治氏との対峙する絵が成立するのですよね。
素晴らしい監督力だと思いました。
何度も見た良作
ガリレオドラマ1期の当時
中学生だった私は理数系赤点ばかりでしたが
探偵ものが大好きで食い入るように観ていました。
そして映画。
劇場へ行ってはいないと思うのですが
柴咲コウさんのエンディングテーマをはやく聞きたくて。
それからかれこれ15年ほど
何度もこの映画を鑑賞しました。
まだまだ未熟だった自分が見たこの映画、
家族ができたあとに見たこの映画。
愛とはなにかという非論理的なテーマですが
湯川教授・石神さん・花岡親子側どこからも見れるようになった今
全ての感情が分かりすぎて最終場面とても苦しくなります。
みんな誰かを思って流す涙が今までのガリレオが打ち破ってきた『愛』そのものです。
内海刑事・草薙さんとガリレオのトリオが
スクリーンで観れるのが今からとても楽しみです。
予告からハンカチ必須がプンプンです。
とても楽しみにしてます。
献身
見応えあった。
この手の作品が好きってのもあるけれど、よく出来た脚本だった。
福山氏の作品はあまり得意ではないのだけれど、この役はハマり役だと絶賛したい。
何故か彼が主役の作品は、彼よりもその脇に目がいってしまう。今回の堤さんも松雪さんも素晴らしかった。
ただ…
石神が、湯川へ慟哭と共に恨み辛みをぶつけなかったのが、どおにもトレンディの枠を感じてしまう。
やっていいはずなんだ。
石神にとっての完璧な結末を打ち壊したのだから。湯川も正義感と友情を天秤にかけた覚悟と結末を享受するべきだったのではなかろうかと思う。
たが両人とも常人の思考の数手先を見抜ける思考をもってるので、凡人が思うレールからは外れているのかもしれない。
それ以外は、展開の速さも危うさも、大好物だった。
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