劇場公開日 2008年4月26日

少林少女 : 映画評論・批評

2008年4月22日更新

2008年4月26日より日劇3ほかにてロードショー

柴咲コウのカンフー・アクションは見物だが……

筆者が訪れた撮影現場で、柴咲コウはアクション女優として、タダモノではないオーラを放っていた! そして、岡村隆史と「少林サッカー」の凸凹コンビによるトリオ漫才のような掛け合いに、香港映画独特のグルーブを感じた!! とはいえ、完成したフィルムには、このスゴさの10分の1も焼き付けられていない。それが本作、最大の問題である。

さらに、チャウ・シンチーをエグゼクティブ・プロデューサーに迎え、なま卵ネタなど、キャラクターもギャグも引き継ぎながらも、観客が期待する“ラクロス版「少林サッカー」”というコンセプトは二の次という暴挙に出ている。その代わりに焦点が当てられるのは、柴咲演じる主人公・凛の持つシリアスな精神世界。カンフー映画を製作するうえで、決して間違いではないが、あまりにそこに比重がかかると、作品全体のバランスに支障をきたす恐れもある。香港映画のテイストを目指すうえでは、「カンフーくん」や「うた魂♪」にも似た脚本云々の問題でないが、本作はどっちつかずの状態にハマってしまった。

だが、“豪華キャスト共演のアクション映画”としての醍醐味は、味わうことはできる。もちろん、柴咲が1年越しで取り組んだカンフー・アクションも、その熱意とともにスクリーンを通じて伝わり、最先端VFXとの相性もなかなかだ。だからこそ、スタッフは今回得た教訓を“考えるな、感じろ!”の精神で次に繋げてほしい。そのためにも、まずは岡村自身が望んでいるスピンオフ「少林小っさいオッサン」は、製作すべきなのである。

(くれい響)

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