「ガチンコな生き様に涙」ガチ☆ボーイ かみぃさんの映画レビュー(感想・評価)
ガチンコな生き様に涙
自ブログより抜粋。
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ありがちであざとくもある設定。とりたてて意外性のない、結局何も解決しない結末。にもかかわらず心揺さぶられずにおれないクライマックスのガチンコ勝負。
ありきたりな言い方だが、笑って泣ける痛快な青春映画だ。二時間という上映時間がこの手の作品にしてはちと長いかもと危惧したが、まったくの杞憂だった。
前半でさりげなく張られた伏線ひとつひとつが見事に回収されていく後半は涙腺が決壊しっぱなしで、嗚咽しそうなほど泣けたのは何年ぶりか。
五十嵐を演じた佐藤隆太の演技が素晴らしい。人生そのものが逆境という状況、毎日繰り返される絶望と不安、それでも決して笑顔を忘れない好青年・五十嵐を見事に演じきっている。体を張ったプロレスの試合もまったく違和感がなく、彼の真剣なまなざしが勢いに頼りかねないクライマックスに一抹の疑念も抱かせないリアリティを与えていて感動的。
そして彼を囲う脇役の面々も、父親を演じた泉谷しげるを筆頭に曲者揃いの個性派たちなのに出しゃばりすぎず、それでいてきっちりとキャラの立った芝居で映画を盛り上げる
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