劇場公開日 2008年2月9日

「贅沢な子供向きエンターテイメント」L change the WorLd かみぃさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0贅沢な子供向きエンターテイメント

2009年10月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

知的

自ブログより(ほぼ全文)抜粋で。
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 原作ファンにはLのキャラクター設定に難ありらしく不評のようだが、映画版しか知らない自分には期待相応に楽しめた。

 映画版『デスノート』は作品の世界観が大人の目も惹く題材だったにもかかわらず、そこで繰り広げられる展開が子供っぽくて今ひとつのめり込めなかったが、この『L change the WorLd』は“悪者による人類滅亡の危機”というあからさまに子供っぽい世界観を、『リング』シリーズや『仄暗い水の底から』などのJホラー作品で世界に通用する実力派・中田秀夫監督が容赦のない本気演出で料理し、寓話的に楽しめる作品に仕上がっている。

 原作ファンに評判の悪いLのキャラクター設定もあくまで映画版『デスノート』をふまえた続編と考えればまったく問題ない。
 松山ケンイチは完全に自分の演じるL像を確立しておりまさにはまり役。福田麻由子の鬼気迫る目つきも印象に残る。

 もちろん題材がすでに完全子供向けなので諸手を挙げてお勧めとは言い難いが、子供たちが年相応の目線で中田演出を満喫できるのは羨ましい限り。
 しかし、幼少期にこれを観たらトラウマになるんじゃなかろうかといらぬ心配までしてしまう贅沢なエンターテイメント作品だ。

かみぃ