「日本怪獣のような迫力がない」クローバーフィールド HAKAISHA マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
日本怪獣のような迫力がない
全篇、当事者が撮影し続けたハンディカムの映像を再生するという異色の構成。突然の大事件が、優れた音響効果と相まって臨場感たっぷりに描かれる。まるでその場にいるようで、いっしょに魔の手から逃れようとする自分がいる。この点では、この作品、大成功である。夜のニューヨークを逃げ回る体験ができることは間違いない。
だが、85分という短さとはいえ、揺れまくりの画像を見続けるのはさすがにシンドイ。早くも続編の製作が決まったようだが、今回と同じ手法なら、また観たいかと問われれば即座に「ノー」だ。
もう一点、この大事件を引き起こした謎の生命体のデザインがよろしくない。日本と違って、怪獣という概念がないアメリカでは、どうしても巨大生物とエイリアンという枠組みからはみ出ることができないらしい。メイン館になっているTOHOシネマズ六本木ヒルズの傍に似たようなオブジェがあるが、これは偶然か?
観るなら、普段より2~3列後ろの席をすすめる。
p.s. エンド・ロールの音楽。偉大なる怪獣映画へのオマージュだろうか? リズムといいサウンドといい「ゴジラ」のテーマそっくり。
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