「KAIJYU」クローバーフィールド HAKAISHA 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
KAIJYU
今となっちゃどういう映画か知られているが、公開前は一体どういう映画なんだろうと興味津々。
予告編も、ホームパーティーが開かれていたら、何か異常な事件が起き、自由の女神の頭が吹っ飛ばされてくる。
自由の女神の頭を吹っ飛ばす“何か”って…?
怪獣? え、これ、怪獣映画なの??
J・Jが極秘でハリウッドでゴジラを作り直したんじゃ!?…とさえ胸躍らしたもんだ。
まあゴジラではなかったけど、怪獣映画であった事は事実。
突如NYに巨大不明生物が現れ、逃げ惑う主人公たちをフェイク・ドキュメンタリー・タッチで描く。
冒頭20分は退屈。惚れた腫れたの男女関係。
最初の20分は我慢して、何か起き始めたら俄然面白くなってくる。
チラッチラッと映る巨大な何か。あ~、もっとよく見せて~!
フェイク・ドキュメンタリーなので臨場感は日本の特撮怪獣映画の比じゃない。真っ暗な地下鉄で小型の何かに襲われるシーンはバクバク緊迫感!
フェイク・ドキュメンタリー×怪獣映画というのが、怪獣映画としては新しいユニークな見せ方。
要所要所の日本怪獣映画へのオマージュがまた心憎い。
そもそもの本作製作のきっかけが、ゴジラ。J・Jが日本に来日した時、おもちゃ屋に必ずゴジラのおもちゃがある事に感激して、ハリウッドでもゴジラのように愛される怪獣映画を作りたいと思ったんだそうな。
主人公の栄転先が日本。
小型生物に襲われるシーンは、あれ、絶対デストロイアかレギオンだよね!?
OPロゴの足音は第一作目の『ゴジラ』。
また、EDに流れる音楽はかの巨匠の音楽を彷彿! 日本の怪獣映画でもそのまんま使えそう。
私はこの映画を見た時、必ずED曲を繰り返し聞いてしまう。
まあ、難点もあり。
フェイク・ドキュメンタリー故、画面が揺れまくって見辛い。
話の展開上仕方ないとしても、都合よく主人公たちに危機が訪れる。
後、怪獣のデザインが、ゴジラのように愛されはしないかな…(^^;
何にしても、ハリウッドで新しい怪獣映画を作った心意気に万歳!
今ハリウッドでは怪獣映画が密かなプチブーム。
その立役者は2013年の『パシフィック・リム』や2014年の『GODZILLA』だが、最初のきっかけを作ったのは本作だと思っている。
なので、今年公開予定の『クローバーフィールド』第3弾もまた怪獣路線にならないかな~。