「ハンディカメラで怪獣体験!」クローバーフィールド HAKAISHA johnny774さんの映画レビュー(感想・評価)
ハンディカメラで怪獣体験!
*Twitterからの転載です
クローバーフィールド感想:
もしかして、ジェイソンが余計な事言わなければ全員生存していた…?(もしくは橋で一気に全滅していた?)
つまり、登場人物達の勢い余る行動力がことごとく裏目に出てしまう作品です。映画の中だろうが何だろうが、非常時にあれやこれやそんなにうまくいく訳がない!主人公達が身をもって教えてくれます。
このクローバーフィールドはPOV(ハンディカメラ)形式で進んでいくので、主人公とは別にカメラを持つ人物が存在します。その名はハッド。序盤では唯のゲス野郎です。
しかしこのハッド、唯のゲス野郎かと思いきや4人グループのムードメーカーで、彼がいる事によってこのグループも「何処か助かるんじゃないか?」という当てのない希望的観測を抱かせるキャラとなっています。だからこそ終盤、いなくなった後のグループの絶望感は果てしないものとなってしまった。
ハッドというキャラが持つポテンシャルはこれだけではない。好きな女は途中で凄い事になるわ、主人公には振り回されるわ(でもハッドは最後まで俺はついて行くぞ!と男気を見せるし実際ついて行く)、良いことないのに直向きに頑張る姿を見せる漢ハッド。序盤と比べると最終的にとてつもなく格好良い男となっていた。だからこその終盤、諦めと絶望怯えから立ち止まってしまったハッドの心境を考えると…涙。
あ、主人公は行動力があるだけの大層迷惑な馬鹿だったので特に何も(えー
さらに言うとその彼女も大して役に立たない。しかしこの2人が残した最後の演出。映画最後の言葉。これだけでこの2人がこの作品に出た意味があったと思う。POVでこそ光る演出だったよね。面白かった!
最終的に結局アレは何だったんだよ!と若干モヤモヤするけど、「実際に街に怪獣が出て、意味もわからずガムシャラに逃げ惑う群衆。」を映画を通じて体験出来るので、分からずともなんの問題もない!むしろそれが正解だ!(えー
そういうわけで、POV形式の名作と言われた「クローバーフィールド」すっごい面白かったです。今更超名作を引っ張り出すのも恥ずかしいんだけど、面白かったからしょうがないよね。これを機にいろんなPOV形式の映画を見ると良いかもね!