「新たな物語がベールを脱ぐ」ターミネーター4 SAOSHIーTONYさんの映画レビュー(感想・評価)
新たな物語がベールを脱ぐ
初めて「ターミネーター 2」を観たのは小学校6年の時でした。1番近くの映画館へ兄と行きシュワルツネガーの“人間がなぜ泣くのかはわかった。でもそれは私には絶対に出来ないことだ”という台詞が胸に突き刺さり、初めて映画を観て感動したのを覚えています。しかし、その数分後に兄が“あれ、1997年になったら本当に起きるんだよ”と言い出し感動をぶち壊したのです。そして、中学生の時にパート1を観て“なるほど”と納得し、社会人になってから2、3年の頃に「ターミネーター 3」が公開されエンドロールが流れた瞬間に怒りでいっぱいになったのを覚えています。“もう2度とターミネーターシリーズは観ない”と宣言したのです。それから数年後のある日ワーナー ブラザーズという会社がターミネーターシリーズ新3部作を製作することを発表!しかもあの「チャーリーズ エンジェルズ」の監督マックGとあって物凄い不安を感じました。しかし、その後ジョン コナー役にあのクリスチャン ベールが起用されるとあって“ちょっと観てみたいかも・・・”と思うようになりそして、あの最終予告の素晴らしい出来に感動し“何が何でも見なければ“と思うようになりました。そして、結果は大正解!新たな希望の光が照らされたのです。
舞台は2018年の未来。
スカイネットと言われる機会軍が人類をほぼ壊滅状態にまで追い詰める中、全面対決の姿勢を崩さないレジスタンスと呼ばれる組織のリーダーとなったジョン コナー。彼の人類存亡を掛けた戦いと謎の男マーカスと共にいずれ父となるカイル リースを探し出そうと奮闘します。
注目は映画全体の雰囲気と派手なアクションシーン。特に雰囲気は「ターミネーター 2」の冒頭や「ターミネーター」のカイルの夢で観たようなあの戦争シーンと雰囲気と似ていてよく描かれていました。アクションシーンもマイケル ベイの作品のようなわかりにくさはなくよくできていました。特に前半に出てくるあの巨大ロボはいかにもCGっぽさがなく監督のリアリティーへのこだわりを感じました。
演技面は良くもなければ悪くもないといった感じです。クリスチャン ベールやマーカス役のサム ワーシントンを初め草々たるキャストが出演していますが、特別このキャラが目立っていたわけでもありません。それから、あの人も最後に登場しますが、私としては“別に”といった感じでした。
この作品に大きな問題点があるとすれば、それはなぜマーカスというキャラクターを登場させたのかという点です。もっと単純にジョンとカイルが出会うまでを描けばいいのですが、マーカスが登場する事によって物語が余計に複雑になり逆に作品の完成度を低くしているような気がしました。
しかし、それ以外は言う事はありません。「ターミネーター 5」がどのような展開を見せるのかが本当に楽しみになってきました。観てよかったです。