「で で でたー」ターミネーター4 DOGLOVER AKIKOさんの映画レビュー(感想・評価)
で で でたー
「ターミナーター」は、アーノルド シュワルツネッガーを一躍有名にした 現カルフォルニア州知事にとって、記念的な作品だ。この映画無しに 彼の今の地位はなかっただろう。
1984年、「ターミネーター第一作」では、稲妻とともに タイムマシーンに乗って 地球に送り込まれた カイル リースは サラ コナーと出会う。人よりも優れた人口脳を持った機械軍が 地球に侵入を始めていて 地球をターミネートさせるためのサイボーグ:シュワルツネッガーがサラを殺す目的で 地球にやってくる。カイルとサラとの間に生まれるはずの子供が 将来 機械軍に抵抗するレジスタント リーダーになるので、彼が生まれる前に始末しようとする。そしてカイルはサラを守る為に命を落とす。
1991年、「ターミネーター第二作」では、カイル亡き後 サラが産んだ子供 ジョン コナーはまだ小学生だ。執拗に 送り込まれてくるターミネーターから逃れて、サラは ジョンを守りきる。
ここではシュワルツネッガーは、サラの味方のロボットとして 次々と攻撃をしかけてくるターミネーターと戦って 破壊される。
2003年;「ターミネーター第3作」は スカイネットと呼ばれる軍事コンピューターの機械軍に、サラと少年ジョン コナーは立ち向かうが 人類は壊滅的打撃をうけ、サラは殺される。
どうして「ターミネーター」第一作と第二作が 爆発的にヒットしたのかというと、シュワルツネッガーの ちょっと人間離れした機械的で四角い顔と巨体、ドイツ語なまりの変な英語を話す役者が いかにも未来から地球を滅ぼすためにやってきたサイボーグ役に よくハマっていたからではないだろうか。それが ごく普通の生活をしている女性を襲って殺そうとするのが 限りなく恐ろしかった。サイボーグだから血も涙もない。矢継ぎ早にサラを殺そうと 冷酷無比に攻撃してくる。逃げる方が 必死で逃げれば逃げるほど 怖さが増してくる。そこに地球の将来がかかっている、というストーリーの展開がおもしろい。 サラは 天使ガブリエルに啓示をうけて 処女懐妊してキリストを産むマリアのようだ。
そして、遂に、「ターミネーター第4作 サルべーション」だ。
ジョン コナーはやっと大人になった。抵抗軍のリーダーとして たくさんの世界に散らばるレジスタンスの希望の星として、活躍している。
監督: マックG 配役
ジョンコナー:クリスチャン ベール
機械人間マーカス:サム ワーシングトン
ストーリーは
地球は スカイネットによる最終戦争で破れ、壊滅的な被害を受けた。わずかな生存者は、地下に潜伏して 機械軍によるパトロールから逃れ、武器をもって抵抗している。生存者 レジスタンスにとって 指導者ジョン コナーの 電波を通じて 送信されてくる指令は 何よりも勇気を鼓吹してくれる 唯一の励ましだ。抵抗軍の中枢司令部は 海底深く沈んだ潜水艦だ。
サンフランシスコは今や、機械軍スカイネットの中心で、機械工場では ロボットが大量生産されている。次々と生産された ターミネーターたちは、パトロールで人を捕まえては 捕虜にして人質として利用している。
ある日 死刑囚マーカスは 自分の体を人体実験に使われて 体は機械になるが頭脳までは従来の洗脳方法で洗脳されず 人の心をもって再生されてしまった。記憶を喪失していて、地球を彷徨っているところを レジスタンスに拾われる。レジスタンスの様々な人々と出会い、体は機械でも、心は人間のマーカスは ゲリラの女性に恋をする。 ジョン コナーは マーカスが サイボーグであることを知ったが、敵として断定できないまま、スカイネットを破壊する為に 機械軍中枢に侵入するマーカスを 見放すことが出来ない。 そのマーカスは、スカイネットに帰って、自分が何者であるかを知って、、、 というお話。
体は機械なのに 自分では人間だと思っている優しい男、マーカスを演じたのは 新人サム ワーシングトン、33才のオージーだ。
ニコル キッドマンや メル ギブソンや、故ヒース レジャー同様 ラリアで唯一の俳優養成所NIDA出身。 メデイアでは この映画をもって、久々の大型新人登場、、、といっているが ラリアでは 10年前からあちこちで見かける。私が初めて彼を見て 注目するようになったのは、10年前の映画「BOOTS MAN」だ。ニューカッスル炭鉱の街で タップダンスを踊りまくる男達の映画だった。このローカル映画で彼は 主役のハンサム男をだしぬいて、演技で賞賛された。
このとき、どうして役者になったのか、と メデイアに問われて、パースからガールフレンドが俳優になりたくてNIDAの入学オーデイションを受けるので ついてきたが、時間つぶしのために 自分もオーデイションを受けてみたら ガールフレンドは落ちたのに、自分は合格して ふられてしまったので役者の道を歩むことになった と飾りも気負いもなく 言っていた。体ばかり大きくて、田舎っぽくて どこといって特徴のない好青年といったところか。ヒュー ジャックマンのように、洗練されていくかどか 疑問だけど 良い役者ではある。
この映画、主役、ジョン コナーをやっているクリスチャン べイルのアクションがすごい。
もう息をつく暇もなく 人と機械との戦争だ。敵は 巨大ターミネーターになったり、水中タ-ミネーターになったり、バイクターミネーターになったりして、次々と攻撃してくる。
そして、最後の方では、「で で でたーーー!!!」と言う感じで、アーノルド シュワルツネッガーのロボット登場。クリスチャン ベールが 破壊しても破壊しても 再生して攻撃してくる。迫力満々だ。 アクションの好きな男の子にとっては 最高の映画だろう。男の子でもアクション好きでもないが、怖くて思わず キャーキャー言いながら すごく楽しんで観た。
律儀にこの20年間 「ターミネーター」を第一作から 続けて見てきた。昔の作品を観てない若い人たちでも、わかる内容になっている。この4作目から、5,6と、続いて3部作になるのだそうだ。このさき10年かかって、完結するというのなら、もう、乗りかかった船だから、ずっと最後まで 観て応援してあげようじゃないか と思う。