ハリー・ポッターと謎のプリンスのレビュー・感想・評価
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Half-blood Prince
2022年3月21日
映画 #ハリー・ポッターと謎のプリンス (2008年)鑑賞
舞台の上演を前に謎のプリンスがテレビ放映されてました。
徐々に重苦しくなってくる展開の途中のお話なので、人気もあまりないだろうな
【ハリポタシリーズ6/8作目!いよいよ終焉?!に向けて物語が大きく動き出す!!ラスト3部作の1作目 か?!】
・2009年公開のイギリス(アメリカ)のファンタジー映画。
・映画[ハリー・ポッター]シリーズ第6弾(全8作)です。
・前作までで蘇った史上最悪の魔法使いヴォルデモートの世界を支配する力が次第に強まる中、両親を彼に殺されたハリー、そしてホグワーツ魔法学校のダンブルドア校長も警戒を強めて来るべき戦いに備えていた。そんな中、薬草学の授業の参考書として見つけた古いノートにはあらゆる魔法学の答えや強力な魔法が、過去そのノートの持ち主である「半純潔のプリンス(=謎のプリンス)」によって記されてあった。ハリーはその強力な内容に驚愕しつつも、他者に隠すほどに魅了されていく。一体、謎のプリンスとは誰なのか。ちょこちょこ姿を消すダンブルドアは何をしているのか。ヴォルデモートはいつ何を仕掛けてくるのか。物語は終焉に向けて動き出す。 という大枠ストーリー。
[お薦めのポイント]
・ハリポタ6/8作目にして、ラスト3部作の1作目を感じさせるくらい物語が大きく動く
・謎のプリンス、の謎が謎すぎてオチが読めない面白さ
・付けた意味を深堀したくなる不思議な邦題
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[物語]
・物語がシリーズとしての連結を固めてきたなぁ、と実感する作りになっていました。鑑賞前は「謎のプリンス」という邦題から、これまでのように1話完結型に近いような「ハリー・ポッターのとある時期を切り取った作品」と思っていましたが、全然予想外れ笑 かなり大きく物語が動きます。その内容も壮大です。いよいよ終焉に向けて総まとめに入り始めたといったところでしょうか。そのため、大人の観る映画としてとても見応えのある一作です。
・物語の主軸は、支配力を増すヴォルデモートに対するハリーやホグワーツ、です。しかしそれは、残りのシリーズの大きな流れであって、本作ではその流れの中でもハリーの拾った古いノートの過去の持ち主「謎のプリンス(半純潔のプリンス)」がいったい誰なのか、について焦点を当てているのかと思いました。そして、今回も全く結末を予想できず💦驚かされる結末でした。それもまた面白、でした。
・また、物語の主軸の導入として、ヴォルデモートが不死身的に蘇れた理由も今回明らかになります。なるほどぉ、です。そして、それが過去作品(例えば、2作目の秘密の部屋に出てきた本など)の内容とつながってくる、シリーズを大きくまたぐ伏線回収も楽しめる一作でした。
[演出×映像]
・冒頭からデスイーターが激しく動きまわり民衆を襲う。その躍動感ある映像によって、映画の世界に一気に引き込んでくれます。
・ダンブルドア校長が惜しみなく魔法を使ってくれて、その「強さ」が明確に見えて好きです。これまでは、地位の高い聖人君子であることは理解できるも、その強さが不明確で、「いいこと言っても本当に強いの?」という疑いを心をのどこかでもっていましたが笑、今回は、その本当の強さ・力を惜しみなく魅せてくれます。
・人の記憶は液体にして保存できるようです。その液体をとある壺に垂らすと、その記憶の世界に入り込むことができる魔法?ですかね。これを使って記憶の世界に入るシーンの映像演出が素直にカッコいい!と思いました。
・いよいよ物語も終盤に差し掛かったためか、これまで控えめに演出されていた魔法を使った戦闘が、沢山出現します。これぞ、魔法使いの物語、という感じです。6作目にして、いよいよ本格的になってきたなぁと感動しました。
[音楽]
・際立って感じたことはありません。いつも通り、ハリポタの世界に浸してくれるBGMばかりです。
[演技・配役]
・1作目で「敵としてのキーマンになる!」と予想したのに、シリーズを積み重ねるごとにその影が薄くなり、前作では「たかがマルフォイ」とロンに言われてしまうまでに脇役感満載になったマルフォイが、遂に頭角を現すか?!という予感がします。少なくとも本作では、かなりのキーマンになってきます。個人的にはちょっと嬉しかったです。笑 マルフォイの中で、正義と悪の思考が揺れ動くさまが今後、どのように生きてくるのか楽しみです。
・ハリーが普通に女の子をナンパします。1作目を観てから、たかだか1週間ちょっとで本作を観た私は、嬉しい気持ちと「おいおい成長早くないかい」という気持ちで揺れ動きました。笑
・ハーマイオニーが恋に破れる姿が可愛そうでとても共感できました。それを不器用に慰めるハリーも可愛らしいですが。
[全体]
・原題は「THE HALF-BLOOD PRINCE(半純潔のプリンス)」、邦題は「謎のプリンス」。あれ?どうしてこの邦題?となりました。確かに、「半純潔のプリンスが書いたノートをハリーが手にし、半純潔のプリンスとは誰なのか」という意味で「謎のプリンス」と訳したならば理解できなくはありませんが、これまでのシリーズ作は基本的に「直訳」に近い形で邦題をつけていたのに、突然、斜めな翻訳をしたところに違和感を覚えました。どんな意図があるのですかね。
・ということはさておき、本作は「終焉に向けた3部作の1作目」と個人的には解釈しました。これまでは1話完結型に近いくらい物語の起承転結がさっぱりしていました。しかし、本作は物語の核心部分(ヴォルデモートの秘密)が大きく動き、かつ、この映画だけでは完結しない余韻を残して終わっていきます。もちろん、本作だけ見ても楽しめますが、絶対に続きが観たくなってしまう一作です。いよいよハリポタも終焉に向けて動き出した、と実感。シリーズを一気に鑑賞したので、前作あたりでちょっと観疲れ感がありましたが、本作を観た今は「続きが早く観たい!どうなるの最後?」になってます。残り2作、一気に観たいと思います。
・最後に、本作のダンブルドア校長の名言を。
「年寄りのわしの方が知恵はずっと多く、価値はずっと少ない」
うーん、大人が子供に希望を託す意味を込めて残す台詞。なんか素敵で響きました。ありがとうございました。
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#全体3.6 #物語3.6 #演出3.7 #演技3.6 #配役3.6 #映像3.7 #音楽3.7
謎のプリンス? 勿体ない映画。
主人公ハリ―、対する敵役ヴォデルモ―ト。隠れ主役としてスネイプ先生という軸で回っている物語だと思っていた。
勿論、ロンやハ―マイオニ―、ダンブルドア校長も重要な登場人物であることには違いないんだけど、スネイプ先生という存在が、善と悪との二元論なんていう単純な物語で終わらせなくて、このファンタジーを大人も堪能できるものに昇華させていると思っていた。
だけど、この映画では…。
主役をはじめとする子どもたちの成長譚。
ハリー、ロン、ハ―マイオニ―の恋模様が甘酸っぱい。
と、同時に、社会風刺ともいえる人間模様の皮肉?も思いっきり描いて、先生だって一人の俗物だよというところも描き出す。
有名人や優等生をとりまきにする教師って(笑)。こんなひいきする教師がいたら日本だったらすぐにマスコミから袋叩きなんだけど、実際はこれに近いことは行われている。そこになんとか入り込みたい人々。はなから諦めて冷やかな眼で見ている人々。そんなこととは無関係な評価。様々な人間模様。
それに加えて、ヴォデルモードを倒す策を見つけると言う名目のヴォデルモードの過去探索。なんでヴォデルモードがこんな奴になっちゃったんだという過去が解き明かされる。
そして、スネイプ先生がスネイプ先生たる所以も語られる本作。
と、同時にレジスタンスの様子も…。
と、原作が詰め込み過ぎなので仕方がない。どのように取捨選択するかが難しい。
のは判るけれど、けれどね、けれどね、と言いたくなる本作。
よくみると、皆さん、良い芝居をしていらっしゃる。
大好きなスネイプ先生の苦悩。ドラコの逡巡・恐怖。もちろん主役の三人も。トム・リドル(子役)も良い味出しているし。スラムボーン教授の俗っぽさに対する嫌味・風刺も原作の持ち味だ。
だけど何なんだろう???
謎解き。学園物。闇の世界が近づいてくる緊迫さを煽っているけど、そこが回収されないで、パーティだのの日常の描写。猥雑さ。レジスタンスの面々も僅かなシーンしか映し出されない。
勿論、戦時下にだって青春はあるのだから、学園でクディッチやパーティが開かれていいのだけど…。
映画オリジナルの場面は、迫力があって、映像としては見ごたえあるけれど…。
場面場面がぶつ切りのような感じを受けるのは私だけであろうか。
そして、前作・前々に引き続き、喪の作業がなおざり。
予告や冒頭映像で煽りに煽っておいて肩透かしの印象すらある。
ハリーだけでなく、ロンやハ―マイオニ―、ドラコの心の動きを取り入れて人物を描いているように見せかけて、もっと複雑でじっくり描かなくてはいけいない人物・スネイプ先生が描き切れていない。役者の力で描かれているように見えるけど。
魔法の世界を借りて人間社会を描き出した原作。
あまりにも冗長で、いろいろなものを詰め込み過ぎた原作を、そのまま映画にするのは無理だけど、映画として何が描きたかったのかわからない。ただ、筋を追っただけ?
これだけの、芸達者、CG等のスタッフを集めておいて勿体ない。
しかも、原作も暴走。ひねくり回しすぎて…。
原作読んだ時も何故この展開?と唖然としたが、なおさら映画では、ダンブルドア先生とスネイプ先生の心情を描き切れていないから、ただ観客・読者を驚かせるためだけの展開にしか見えない。
ダンブルドア先生が何故あの命令を下すのかは一応説明されているけれど、必然と思えるまでには納得できない。
原作にそういう荒業が使われているので仕方がないけれど。
ダンブルドアは、教育者ではなくなっていて、なりふりかまわず、ハリーでも、スネイプ先生でも、昔の知り合いでも、使えるものは使えってか?一見、信頼しているようで道具として使っているところが恐ろしい。
そんな後味の悪さも加味されて、点数が低くなる。
難解?
眠くなる魔法
面白味が持ち直す
ただただダークな6作目
頼む・・・。
敵を倒すには敵を知れ
シリーズ6作目。
遂にヴォルデモートの復活が魔法界全体に知れ渡り、ハリーとヴォルデモートの避けられない宿命の闘いが描かれる最終作前なので、どうしても前振りのように思われがちだが、本作は極めて重要な一作。即ち、
敵を倒すには、まず敵を知れ。
ヴォルデモートの過去と秘密。
その孤独な生い立ちは、ハリーに近いものがあった。
闇の魔術に傾倒していったホグワーツ在籍時代。
ある教授から聞き出した禁断の魔法。
ホグワーツに再就職する事になったその曲者教授がひた隠す記憶とは…?
それは、ヴォルデモートが肉体を失っても生き永らえた謎であり、ヴォルデモートにとっては最大の弱点、ハリーたちにとってはヴォルデモートを倒す為の最大の術と成りうるもの。
その秘密に迫っていく…。
ベラトリックスとドラコの母ナルシッサと密談するスネイプ。
やはりこの男は、ヴォルデモート側…?
いつになく神妙な面持ちのドラコ。
彼に課せられた使命とは…?
ハリーが手にしたある教科書。
その持ち主“半純血のプリンス”とは誰…?
本作の大きな見所や謎はしっかり踏まえつつ、所々は大胆脚色。
死喰い人がマグルの世界を襲撃する冒頭シーンと、中盤のベラトリックスらにウィーズリー家が襲撃されるシーンは映画オリジナル。
「炎のゴブレット」に続き、ダーズリー一家がまた未登場。ハリーとダンブルドアが地下鉄で待ち合わせるシーンで始まるが、原作では、ダンブルドアがダーズリー家にハリーを迎えに行き、ダーズリー夫妻がダドリーにした“虐待”をチクッと皮肉り、地味なシーンながら印象に残ったのだが…。
ヴォルデモートの過去で、ヴォルデモートの母のシーンが全カット。ま、これは分からんでもないが…。
ロンが晴れてクィディッチ選手に!…実を言うと丸々カットされていたけど、すでに原作では前作でクィディッチ選手になっていたんだけどね…。原作でも映画でも、クィディッチが描かれるのは本作で最後。
危機的ご時世の最中、前半部分はかなりハリーらの色恋沙汰に時間が割かれている。
ディーンと付き合い始めたジニー。それが気になるハリー。
ラベンダーとラブラブカップルになるロン。それが我慢ならないハーマイオニー。
その為、タイトルにもなっている“半純血のプリンス”が随分隅に追いやられ、ヴォルデモートの過去やドラコの使命はラストの方で急ぎ足で伏線回収に留まってしまった感も否めない。
しかしながら、映画の出来映えは上々。ファンタスティックでダークな映像美はシリーズでも随一。
ハリーとダンブルドアがある場所に向かったクライマックスからスリルが加速。
まさか、あの人物が…!
あの男の手によって…!
衝撃のラストは、そのまま一気に最終作「死の秘宝」へ雪崩れ込む…!
さて、「死の秘宝」のレビューは前後編共劇場公開時に書いているので、シリーズ再見レビューはこれにて終了。
本当はいずれも簡易レビューで済ませようと思っていたのに、結局あれやこれや長文レビューに。
何だかんだ言って、やっぱハリポタが好きなんだなぁ、と再認識。
「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」までもうすぐ!
どんどんシリアスに…
学業に専念できない学校
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