「蜘蛛男&鉄男。そしてペン。」トロピック・サンダー 史上最低の作戦 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
蜘蛛男&鉄男。そしてペン。
B・スティラーを見る度、彼の顔の骨格に惚れ惚れとする。
ホモ=サピエンスの進化を彼が見本となり見せていると。
(すいません)
こんな締まりのないジョーク、彼には頭をふっ飛ばすほど
(ホントにやってるしな~^^;)くだらないのは間違いない。
彼の作品を「心から素晴らしい!」なんて思う人は些少でも、
今作にはバカバカしい(素直に笑えない)やりとりを通して、
ハリウッドの裏表をハッキリと暴露してしまう清々しさがある。
多分…ベン自身が、それらを十二分に味わってきたんだろう^^;
この作品でそれらをパロってしまおうという、バカじゃないの?
的な発想が、不思議と数々の名作を盛り上げているのもスゴイ。
映画好きならば、冒頭から、誰が、どんな作品をパロっていて、
どの作品に(一応)オマージュを捧げているか一目了然だと思う。
さらには、毒々しいまでの裏方陣(アノ大物俳優さんですねぇ)
が演じているデブハゲ(汗)にも、おそらくモデルがいるはずだ。
ベンが冒頭の撮影シーンで、勝手に「ここカットしよう」なんて
言ってしまって監督の怒りを買うのも、実際に彼が「太陽の帝国」
撮影中に、スピルバーグに大目玉を食らった本当の出来事らしい。
…さすがに原始人はやることが違う。
作品中でモチーフとなるそれぞれの役者たちの原型も、
おそらく元をたどればアイツだ…(爆)と分かるものの、
単にバカにするワケでなく、かといってろくに敬意も評さず^^;
内ゲバ一辺倒で真実を演じているところなど素晴らしすぎる。
ロバート・D~が黒人になりきってS・ペンの演技を大真面目に
語るところなど、そんなこと誰でも分かってるわい!!と思う
のだけれど、この台詞にペン氏なら号泣するだろうなと思った。
(この部分は一応讃辞だと思う)
役者など、売れなくなれば使い捨て。のギョーカイである。
巧すぎてもダメ、扱いづらいのも困る、人気さえあればOK。
その哀れさを、アノ戦争をモチーフにして、いきなり英雄に
描いてしまうのである。しかし?あのシンプル・ジャックって^^;
アレしか観てない人種がホントにいたら怖い。
つくづく、S・ペン。ペン。ペン…。ここまでくると哀れさも格別。
なんか、肝心の映画はどうなんだ的な感想になってしまったけど、
ハナシの内容はどうってことないワケで^^;
そこから見えてくる底の深さについて、どう思うかを徹底させた
本作だったのである。…やはり原始人は一味も二味も違う。
アイアンマン&スパイダーマンのお手手繋いで。は観ものだし
ノリノリマコノヒーの役回りも良く(ホントはあの人だったらねぇ)
チラリ出のアンジー父には、どういう根拠があったんだろうなど、
いちいち裏読みしてしまう自分が史上最低の鑑賞者だったりして。
(ラザラスとアルパ・チーノで何か作れそうだけどやんないよね。)