「あまりのおバカに脱帽の一言」トロピック・サンダー 史上最低の作戦 あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)
あまりのおバカに脱帽の一言
前から観たいと思っていた本作、ようやく観ました。大抵のアメコミは文化の違いからか、センスの違いからか、途中からついていけなくなるのですが、これはお腹がよじれるほどに笑いました。
本作の設定は、俳優としてのキャリアが落ち目になりつつある主人公が、起死回生を狙って、実在の帰還兵による戦争実体験本を映画化するというものです。ここでミソになっているのは、撮影の裏側を赤裸々に描くことで、映画産業そのものを風刺している所です。
撮影で兵士がこっぱみじんになっていくシーンばかり観ているので、実際に地雷を一人が踏んで粉々になっても皆、撮影が続いていると思って疑わない。さらには主人公が本物の戦闘部隊に捕まるが、これはリアリティを追及するためにあえて脚本に入れなかった展開と思い、そのまま演技を続行する。そして、製作サイドは人質になった主人公を見捨てることで、幾ら保険料が入るか計算することに暇がない。
こういった感じにかなりブラックなのですが、その中でも特に存在感を放っているのがロバート・ダウニー・Jrと変装して登場するトム・クルーズ。この二人の演技がどう面白いかは、実際にご自分の目で確かめた方がいいと思いますので、ここでは書きません。でも、ツボにはまることは保障できます。
本作の難をいえば、あまりに笑えるので2時間という長さが拷問のようだったということでしょうか。
まぢで腹筋痛かったです。