ダークナイトのレビュー・感想・評価
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娯楽性と作家性を両立させた稀有なハリウッド映画
まず、この映画の凄さをしっかりと言語化できない自分の文才のなさに嫌気がさすが、敢えて陳腐な言い方をすると、「ダークナイト」は、娯楽性と作家性を両立させた稀有なハリウッド映画だった。これはイギリス出身のクリストファー・ノーランの資質によるところが大きいだろう。
映画を観る前は、2時間32分という上映時間は長すぎるのではないかと思っていたが、なんのなんの。次から次へと繰り広げられる怒涛の展開に、観客は息を呑むしかないし、まるで自分がゴッサムシティの市民になったような気分になるだろう。不慮の死を遂げたジョーカー役のヒース・レジャーの話題ばかりが先行(実際凄いのだけど)しているが、最大の功労者は妥協することなく、自分が思う「バットマン」の世界観を実現化させたノーランだろう。これだけ素晴らしいクオリティの作品を見せられたら、次回作に期待するなって方が無理だ。
俺は混沌の使者!:->
ヒースの演じたジョーカーはジャック・ニコルソンが演じたジョーカーよりずっとシリアスで怖い雰囲気で最高でした!それに、今回のジョーカーの考え方・行動がとても気に入りました!「俺は混沌の使者」と例えるシーン、最高にカッコいい!
リアルさ故に・・・・・・・・・・・・・・・。
ひさしぶりに観たいと思った映画
楽しかった!!!
ダークな魅力を放つ傑作
今回は前評判とレビューを見渡して作品の形をある程度想定して見に行ったつもりでしたが、完全にその想定を越えた広さと深さを持った作品でした。
正義も悪もダークな色に沈み込み、判然としない世界にわたし達は放り込まれてしまう。登場人物それぞれが思い悩み、そしてその想い故に嘘をつく。
嘘は明かされない限り、その人にとって真実となる。
悲しいくらいに。
故ヒース・レジャー(以後ヒースと書きます)の名演技が評価されていますが、私はその中でもヒースの嫌らしいくらいの舌の動きに隅々まで行き渡った彼に演技の真骨頂を感じます。
むろん、目に色の深さも。
純色の悪は、その際だった純粋な色のためにむしろ魅力さえ感じます。
ヒースはそれを体現して見せた。
本当に惜しい人です。
ヒースに隠れていますが、アーロン・エッカートの演技も見放せません。
真の正義と己の信念のために自己犠牲をいとわない正義漢が、最愛の人を失って全てを見失って復讐の鬼と化す。
誰もが持ちうる素養であるために、彼の180度切り替わってしまう方向性にむしろ共感さえしてしまいます。
ダークナイトは正義と悪の狭間で苦悩するヒーローを描いています。
むしろ今回は悪を描いていると言って差し支えありません。
グレーゾーンの悪を。
我らがヒーロー、バットマンでさえその領域に踏み込んでしまっているのですから…。
それでも、この作品には光明があります。
真実を知り、暖かい目でバットマンの背中を見てくれている人の存在と、ダークに染まらない誠実さを真逆の位置づけの人々を通して描き出したのですから。
これは理想型です。
でも、いいんです。
朝日が差し始める夜明け前の一番暗い時、それが暗黒、「ダーク」なのですから。
why so serious?
長いし残酷。
今まで見たヒーロー映画の中では最高の悪役だ!!
キレとコク!
助演?主演?
あっという間の2時間半
2時間半の作品ということで、長さを覚悟して観始めましたが、
ヒース・レジャーのジョーカーに圧倒され、ぐいぐいと引き込まれ、
気が付いたらエンドクレジットでした。
タイトルに「バットマン」の文字が無いのは、これはジョーカーが
主役のスピンオフ作品だからかと錯覚するほどの、主役である
はずのクリスチャン・ベールもオスカー俳優のモーガン・フリー
マンも、彼の圧倒的な存在感の前にはかすんだ脇役にすら
見えてしまうほどの、鬼気迫る最凶の宿敵を演じたヒース・
レジャーの急逝が、かえすがえすも惜しまれてなりません。
ただし、ジュリア・ロバーツの兄とジェイク・ギレンホールの姉は、
本当にかすんでいましたね。エンドクレジットに見つけた小さな
小~さな「エディソン・チャン」の文字の方が、よっぽどインパクト
ありだったりして・・・(^ ^;
理屈っぽくって、しつこく長い戦いだった・・・
ダークでありながらも神々しい。
ティム・バートン版の「バットマン」も僕は好きだ。
ゴッサム・シティーの雰囲気は、どちらかというとティム・バートン版のほうがより、雑多な犯罪都市感が出ていた。
また、バットマンの造形もよく、バットモービルは素敵だったし、サントラもプリンスだったし。
しかし、ティム・バートン後の「バットマン」は完全に迷走。
キャラは続々と登場するも、実の無い話に終始、ドタバタコメディ、と化しており、「バットマン」ってこういうものなんだなと悪い意味で認知されてしまった。
それが残念でならない。
しかし、「ビギンズ」からは、全く姿を変える。
人物とストーリーを魅せる作品に大きく変貌。
新たな方向性を打ち出し、僕はこの方向転換を好意的に受け止めている。
これは、クリストファー・ノーラン監督に深く感謝せねばなるまい。
「善と悪」、もうこれはずいぶん前から幾多の映画で語られたテーマである。
「スターウォーズ」だって壮大な親子ゲンカでありながらも、ダークサイドに堕ちる人間を描いた物語だった。
しかし、本作では、この2つを今までに無い形で多角的に見せる、そして問いかける。
悪は悪でも法で裁けぬ悪を強大な力で制するバットマン。
しかし、法でコントロールされた社会における、その行為は、いわば悪でもある。そしてその強大な力は、それに挑むかのようにさらに凶悪な連中の出現を誘発する。今回はジョーカーがまさにそれ。
彼らはコインの表裏一体、呼び合うように生まれ、相対する。
バットマンは、そのジレンマに当然の如く悩み、ジョーカーはそこに「カオス」を注入する(本作のジョーカーは、この「混乱」への煽動が非常に巧みで、映画史に残るであろう熱演)。
この、スパイラルから抜け出すにはどうしたらいい!?
あえてイバラの道を進むバットマンは、まるで十字架を背負ったキリストのようであり、正義のため、理想の社会を作るために敢えて泥をかぶる。
悪を制するはずの力が、結果的により強大な悪を生み出すという善悪の発生原理。
禅問答のように、答えが見えるようで見えない、十字架を背負ったバットマン。
これを152分、延々と見せる。
そして観るものに考えさせる。
監督なりに禅問答の答えは一応提示はしたが、まだまだ続くと思われるラストに今後もメガホンをとってくれ、と願う。
そして、サマームービー、アクション大作を期待したお客さんは大きな肩透かしを食らうだろう。
もちろん、大きなハズレは無いのだが、本作はアクションで楽しむ映画ではなく、ストーリーの浮遊感、ジョーカーにより巻き起こされる「混乱」に身をゆだねる作品だから。
最凶で最高の悪役☆
噂通り
バットマンシリーズは前作の「バットマン・リターンズ」しか見てなくて、「ダークナイト」もあまり期待はしてなかったのですが、今回は凄く面白かった(惹きつけられた)です。
アメコミでのジョーカーがどのように描かれているとか、ジャック・ニコルソンのジョーカーがどのようだったのかとかは全く知りませんが、本作でのジョーカーは冷静でありながら狂気じみてるという感じと無邪気な残忍さという印象を受けました。
小さい子どもが時折見せる残忍さがそのままジョーカーにあるような感じがしたのです。だからこそ怖いという感覚でしょうか。
ストーリーも勧善懲悪でないあたりが見ごたえがあると思います。
演出も派手なところもありますから是非劇場で見るべき作品だと思います。
正義のヒーローは?
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