劇場公開日 2010年4月10日

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「SF映画としての【神秘的な要素】」第9地区 Natsukiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5SF映画としての【神秘的な要素】

2010年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

知的

『ブレアウィッチプロジェクト』『クローバーフィールド』『スターシップトゥルーパーズ』
『スリーキングス』( ←最後の2本は個人的判断 )などなど
傑作の多い中で最高に好きな【モキュメンタリー】映画の1本

そして『ブラッドダイアモンド』『24』など数え切れない程の
【アフリカを舞台にした作品】と同時に ここ数年続いてる
世界的【アフリカブーム】の流れの一つの節目となる傑作

Xboxゲームの『HALO』をピーター・ジャクソンが映画化するという
ニュースは話題になったが その後マイクロソフトと折り合いが
つかなくなり お蔵入りになった為にピータージャクソンが急遽
『第9地区』にGOサインを出したというエピソードは
今となればマイクロソフトの大手柄

ピータージャクソンという強力なバックがついたために 初監督作で
低予算ながら【WETAデジタル】の視覚効果も素晴らしく
それ以上に ストーリー展開とビジュアル面の発想とアイデアも
非凡さを感じる完成度

『ウォッチメン』と同じく現実世界とは微妙にズレた時間軸上にある
【もしもの世界=パラレルワールド】を舞台としつつ アパルトヘイト等の
人種差別問題をダブらせ かつ『戦場のピアニスト』をも彷彿と
させる主人公の【逆境】っぷりで 【生】への長く過酷な
道のりが『キリングフィールド』並に苦しく困難に感じさせる

後半の展開も【エンターティメント性】たっぷりで エイリアン関係の
武器やガジェットの設定も【出し過ぎず隠し過ぎず】のジラシ
っぷりで 【神秘的な要素を残すべし】的なSF映画のポイントは
バッチリ押えてる

なので『スターシップトゥルーパーズ』同様に 見え隠れする【エイリアンの
生態系】や【エイリアンの化学技術】などを より知りたくなるし
続編ででも良いのでもっと観てみたくなる衝動にかられる

こういう『インデペンデンスデイ』や『宇宙戦争』には少しばかり
足りなかった【エイリアンの技術】や【生物としてのエイリアン】の
リアリティが本作には絶妙に垣間見えて素晴らしい

『オーシャンズ11』のハリウッド式の流れで行けば次作は
『第10地区』だろう

今作で少し垣間見えた【エイリアンの世界観】がアフリカの大地で
再びどれほど広がるのか 今から非常に楽しみ

Natsuki