「まぁまぁ面白い。ただ体調がいい時に観てください」第9地区 Oliverさんの映画レビュー(感想・評価)
まぁまぁ面白い。ただ体調がいい時に観てください
レンタルしているDVDを早く消化せねばと、病み上がりに視聴しましたが、これは体調の悪い時に観るべきではなかった映画でした。
ところどころ気持ち悪いといったらなんのって。
エイリアンを害虫扱いし小馬鹿にしていた職員が自分がエイリアンに感染してしまうという何とも皮肉な流れ。
それがまたストーリー自体は面白い。
エイリアンからしたら迫害されてたまったもんじゃない話だが、そもそも素行も悪く好戦的で友好的ではないのに地球に勝手に来る方が悪い。
ただでさえ人間が受けつけない見た目をしているのに、そりゃ物を盗んだり自分の利益のために人を56してはヘイトも向くだろう。
[疑問点: 1]
何を言ってるのかも分からんエイリアン語をなぜ人間が理解できる?なぜ意思疎通ができる?エイリアン側もネイティブスピードで話す英語を完全に理解できてるのがすごい。(基礎知識がある地球人なら20年も住めば習得できるのは何となくは分かるが…映画にそこまでつっこむべきではないが)
[疑問点: 2]
エイリアンに感染した原因が司令船を起動させるための燃料がかかったことによってだが、そもそもそこらへんの原理がちょっと曖昧だったと思う。なぜ宇宙船の燃料で?エイリアンの血がかかるとかなら何となくは分かるが。
「故郷の惑星には帰るんじゃない。俺たちはこのテントに住むんだよ」というシーンには考えさせられるものがあった。
この映画はアパルトヘイトが背景にあるらしいが、やはり差別というものは人間の本質にありなかなか切っても切り離せない問題なのだと思う。
肝心の黒い液体を取り戻したシーンではさっさと逃げればいいものを、仲間をやられた姿にボーと立ち尽くすクリストファーには(さっさと動け!ノロマが!)と苛立ちを覚えた。
賢いのかバカなのか分からん。
気のせいなのかもしれんが、だんだんとストレスからか、ヴィカスに10円ハゲが出来ていて細かいところまで作り込んでるなぁと思った。主人公の顔の表情もすごく良い。
腕を治すのに3年かかると言われて怒ったヴィカスがクリストファーを急に殴りだし置いてきぼりにして、勝手に乗って指令船を起動させた時には、血も涙もなくて主人公の性格がヤバすぎて空いた口が塞がらなかった。
こりゃエイリアンも人間とは信頼関係も築けないだろう。
最後は身体を張って守ってくれたとはいえ、こんな薄情な人間の身体を治すためにわざわざまた危険を冒してまで再び地球に戻ってくるメリットは一つもない。
クリストファーは故郷で平和に暮らしていることでしょう。(たぶん)