「予定調和」アメイジング・スパイダーマン xtc4241さんの映画レビュー(感想・評価)
予定調和
皆さん、こんにちは(いま7月9日9:45頃です)
アメリカン・コミックって、ひとつの世界を持っているよね。
バットマンにしても、スーパーマンにしても、このスパイダーマンにしても。
もちろん、超人的で強い、負けない、女の子にはやさしい。
その強さの裏で、普通の人間にはなれないもどかしさのある。
そのなかでも、人間的な悩みを強く持ってるのがスパイダーマンだと思う。
この「アメイジング」は主役陣が大きく変わって、その人間くささはどう変わったのだろう。そこが大きなポイントでもあった。それが見どころのひとつであるとの前評判でもあったから。
まず、そこに行く前、映像としてのスパイダーマンの描き方はよく出来ていると思った。どうせ見るなら、3Dで見たのだが、はっきり言って映画的アメイジングに満ちていると思った。
だが、ストーリー、その中に深みがあったか?
彼の悩みはどこまで描かれていたか?
といったら、浅いとしか言いようもないものだった。
両親との別れ、おじさん夫婦との関係、彼女との恋愛、
彼女の父親との約束、悪役の恐竜になる教授の必然性
などなど・・・。
どれも中途半端だ。もっと悩みを掘り下げるなら、どこかに焦点を絞らないと。
僕は映像のおもしろさよりも、そこに至るストーリー性
神は細部に宿る的な物語性に重きを置きすぎるきらいはある。
それなら、こういう映画は見るなよ、と言われるかもしれない。
でも、バットマンの前作「ダークナイト」みたいにアメリカン・コミックから抜け出してひとつの世界観を作り出した作品もあるのだから。
それから、主演の彼彼女は、前作のほうが(トビー・マクガイヤー&キリステン・ダンスト)断然、スキですね。