劇場公開日 2008年8月30日

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「自分、不器用ですから。」ハンコック いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0自分、不器用ですから。

2008年9月11日

笑える

楽しい

キメ台詞を連発して不器用に人助けする姿に、笑いながらも、
 ちょっとウルっとし、ある事実にビックリし、
 終盤の唐突な設定提示からのグダグダ感に苦笑いし、
 ラストのプレゼントに、ちょっとニヤリ。

 ロス在住のハンコック(ウィル・スミス)さんは、
 酒浸りの毎日で公道のベンチで寝ちゃうし、
 女性のお尻を触るしの自堕落などうしようもない男である。
 ホームレスではないよ。
 しかし、彼は不死身だ。スーパー・パワーの持ち主だ。空も飛ぶ。
 そのスーパー・パワーを使い、イラっとしたら子供を空高くぶん投げ、
 気が向けば酒を飲みながら適当に人助け。
 ケツ丸出しでアイスにかぶりつき、クジラをぶん投げ、
 抑制をきかせない乱暴な方法で街を破壊しまくりで、大損害を与えるが、
 反省なんてしないで、民衆からはブーイングの嵐。
 そんなある日、踏切で列車に轢かれそうになった車を放り投げ、
 列車を強引に止め、PR会社勤務のレイ(ジェイソン・ベイトマン)を救い、
 彼からヒーローとしてのイメージ・アップの計画を持ちかけられる。
 レイの妻メアリー(シャーリーズ・セロン)は、
 それを快く思っていないようであるが、
 嫌われ者の超不良なヒーローのハンコックは、
 皆に愛されるヒーローになれるのか?

 日本での興行成績では今年の夏のヒーローモノは、
 インクレディブル・ハルクは10位にも入らず、
 ダークナイトも他の国に比べるとそこそこみたい。
 不思議に思われてるんだろうね。難しいと思われてるんだろうね。
 しかし、テレビは各局でウィル・スミスの過去作を放送し、
 ウィル・スミスとシャーリーズ・セロンの2人で
 多くの番組に出演して楽しませてくれて、
 その効果も大きかったのかハンコックは1位を獲った。
 ウィル・スミス人気恐るべし、なんだろうか。ダークナイト観たいな。
 アイアンマンはどうなんだろう。

 どうでもいいですね。

 僕は不器用な人間に弱いというのが、この作品を観ていてよくわかった。
 レイにレクチャーされたように、気を使いながら空を飛び、
 街を破壊しないようにヨロヨロと着地し、
 キメ台詞を連発して、笑わしてくれる。
 恐る恐る丁寧に負傷した女性を救い出す姿に、笑いながらも、
 少しウルッとしてしまっていた。
 事件を解決して、観衆の声援にちょっと涙ぐんで、
 サングラスをかけ飛び立つハンコック。カッコいいよ。

 次はどんな救出劇を見せてくれるのか、
 強大な敵が現れるのかと思っていると、サプライズが訪れる。
 何となくは分かっていても、ちょっとビックリで、
 そこまでなら大いにアリだったかもしれない。
 そのまま、そのテイストでラストまでいってくれれば、
 よかったのかもしれないが、物語は早々に転調してしまって、はぁ?
 と思ったが、それはそれで面白く、暴れてくれたし、楽しかったのだが、
 終盤に唐突に提示される設定からの展開が、
 大きなグダグダ感を感じてしまう。
 いくらなんでもそれじゃ遅いだろうと思ってしまう。

 それから、ass hole はクズでいいのかなぁ。
 頭を突っ込むぞとか言ってるし、実際に突っ込んでますからね。
 英語を勉強しろと言われそうだけど、字幕では大して笑えない部分も、
 英語が理解できるらしいエリアの人たちは笑ってたし、汚い言葉は、
 お上品にしないで、ちゃんと伝えて欲しいな。ねぇ、戸田さん。
 そろそろ、こういう作品は他の人に任せていいんじゃないですか。
 そういう問題じゃないのかな。

 ニット帽にショートパンツの酒瓶を持ったアル中で髭面のヒーローが、
 過去を知らない孤独なヒーローが、奮闘する姿を楽しませてもらったし、
 被害額を表現してるのも新鮮だったし、
 キッチンでのコントも面白かったし、
 ハンコックがカチンとくるクズというフレーズのように、
 あの人にもカチンとくるフレーズがあったりして、それなりに楽しめたし、
 映像的にはウィル・スミス主演の大作としては、
 ちょっとショボイ映像や誤魔化してるような映像もあるけども、
 お気楽に楽しめる作品としては、十分でしょうか。

 ウィル・スミスに GOOD JOB!

いきいき