劇場公開日 2008年5月31日

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「ラスベガスで荒稼ぎ。」ラスベガスをぶっつぶせ いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ラスベガスで荒稼ぎ。

2008年7月9日

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 マサチューセッツ工科大学の数学の天才学生がラスベガスで荒稼ぎ。

 夢であるハーバード大学医学部進学資格を得られたものの、
 30万ドルという多額な学費を捻出することが出来ずに悩んでいた
 マサチューセッツ工科大学に通うベン(ジム・スタージェス)は、
 天才的な才能を見込まれミッキー・ローザ教授(ケヴィン・スペイシー)から
 ある研究チームに誘われる。そのチームは優秀な学生を集めて、
 ブラックジャックでのカード・カウンティングを教え込み、
 ラスベガスに乗り込んでは大金を稼いでいた。
 気が進まなかったものの学費の為にチーム入りを決めたベンは、
 天才的な数学力を発揮して荒稼ぎするが・・・。

 この作品では天才的な才能を ギフト とされていました。
 最近見たものでは 奇跡のシンフォニー もギフトでした。
 僕の中ではこの作品も結構好きですが、
 一般的な評価はそのギフトを家族の為に、再会の為に使った
 奇跡のシンフォニーの方が、
 私利私欲のために使ったこの作品よりも高めでしょうか。

 優秀ではあっても貧乏なオタク学生が、
 持てる才能を活かしてカジノで荒稼ぎしながら、スマートに変貌する。
 当然、昇っては堕ちる、波乱万丈な経験をする。
 主人公が成長し、成功していく、サクセスストーリーであり、
 成功により自分を見失っていき、親友たちと、恋人とすれ違い、
 カジノ側の追求も加わり、青春モノとして、ツッコミどころは多くても、
 何も残らないと言われればそうかもしれないが、面白かった。
 一番面白いのはラストのあの間抜け面。

 それが、実話を元にしている。まぁどこまでが実話かは分かりませんが、
 ラスベガスというギラギラの街を舞台にし、
 一攫千金の夢を見せてくれるか、全てを失うかというような街で、
 運ではなく、数学で、記憶力で攻略していく。ワクワクです。

 カード・カウンティングについてはこの作品を観ても、
 分かったような気になるぐらいの感覚しか得られませんでしたが、
 詳しく説明しているサイトを見ると、凡人には無理なのは分かるし、
 作品中でも言われているようにギャンブルとしてではなく、
 熱くなったらダメで、ビジネスとしてチームを組めなければ始まらない。
 そのぐらいの才能がある人は多くいるでしょうけど、
 違法じゃなくてもカジノ側にはマークされ、追い出されることもあると。
 その辺も上手くやらなければいけないわけです。

 オタクな3人組がイケてない具合もなかなかいい感じで、
 ラスベガスでの華やかな世界との対比も面白く、
 そんな3人組がオチでも活かされているのがいい。

 ジム・スタージェスの変貌振りもなかなかで、
 ケイト・ボスワースも結構好みで、
 カジノの監視人役のローレンス・フィッシュバーンと、
 ケヴィン・スペイシーは役についてはこの2人の行動には、
 ちょっと納得できないところも多かったですが、
 演技的には作品を引き締めてくれていていい。

 一番突っ込みたいのはカジノ変えろよ、と言いたいですけど、
 そこは何か理由があるのかと思ってたんだけどね。教授にはあったのか?

 もう一捻りあってもよかったけど、やっぱりラストが好きだから、
 好きな作品。

いきいき