シャッター アイランドのレビュー・感想・評価
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どうにも、この手の映画を見過ぎてしまった。
映画としてよく出来ている、などと上から目線の評価をしてしまいそうになる。話の流れもなんとなく予測が付きました。「実はおかしいのは自分自身だった」というネタは、他の映画でしょっちゅう見てきたし、それを更に逆手に取る映画も登場していた。もしかしたら、常套手段になりつつあるのでしょうか? 同じ映画を繰り返し見ているような気分になってきました。そんなわけで、この映画に対する正当な評価がしづらいです。
昔ネタバレされてたことを途中で思い出した
有名な作品だから見てみたいとフンワリ思っていたものをついに視聴。
不穏な雰囲気にワクワクドキドキして楽しかったが、途中で「あれ…これなんか主人公もちょっとおかしくないか…?」と違和感を感じた時、10年くらい前に友人から「シャッターアイランドっていう映画、実は主人公がね…」というネタバレを聞いていたことを唐突に思い出してしまった。
そこからはどんでん返しを待つまでもなく、当然ながら最後まで想定の範囲内の展開になってしまった…。
ネタバレをされたことを思い出さなかったら、もしかして最後までワクワクして観れたかもしれない。途中で自分でも気付いてしまった可能性もあるが…。
終わり方は好きでした。
【”モンスターのままで生きるか、善人として死ぬか。”今作は、哀しき男が抱える、過去のトラウマの数々と妄想と現実が入り混じった脳内フル回転で観る大どんでん返しサスペンスミステリーの逸品である。】
■ボストンの沖合に浮かぶ「シャッター アイランド」には、精神を病んだ凶悪な犯罪者を収容する病院があった。
四方を海に囲まれたこの島からある時、自分の3人の子を惨殺した女性患者レイチェル・ソランド(エミリー・モーティマー)が姿を消す。
連邦保安官テディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)は捜査のため相棒チャック・オール(マーク・ラファロ)とともにこの島を訪れる。
島には、ジョン・コーリー医師(ベン・キングズレー)を筆頭とした医療団と、A,B,C棟に隔離された犯罪者が収容されており、特に凶悪犯はC棟に収容されていた。
◆感想
・冒頭から、テディ・ダニエルズは、数々の過去のトラウマに襲われる。
1.放火魔、レディスにより焼き殺された妻ドロレス・シャネルネ(ミシェル・ウィリアムズ)が、彼が抱擁する中で灰になって行く幻想的なシーン
2.第二次世界大戦末期、ナチスのダッハウ収容所で見た多数の凍結したユダヤ人の死骸。そして、そこに踏み込んだテディ・ダニエルズは自決しようとしたナチスの司令官を冷徹な目で見降ろし、ナチス兵たちを並ばせ銃で虐殺するシーン。
その光景を思い出しながらテディ・ダニエルズが言った言葉。
【俺は、殺人犯だ。】
・シャッター・アイランドで経験する数々の出来事。
1.テディ・ダニエルズは、ある日、相棒のチャック・オールが居なくなり、崖下に落ちた彼の元に崖を降りて駆け寄るも、それは見誤りであり、崖を見上げた時に亀裂の中から見えた灯り。そしてそこにいたのは逃げたはずの女性患者レイチェル・ソランドだったが、別人の女性だった。
彼女は、且つてシャッター・アイランドの医師であったが、島内の灯台で行われているジョン・コーリー医師らによる、ロボトミー手術について語り、テディ・ダニエルズ自身が彼らに、様々な薬を盛られている事を示唆する。
2.テディ・ダニエルズは灯台に侵入すると、そこではジョン・コーリー医師が、机に向かって仕事をしており、テディ・ダニエルズに対し、”真実”を告げる。
<今作は、冒頭から不穏な空気が横溢しているが、多くのシーンでテディ・ダニエルズ自身が現実と虚構の世界を彷徨っている事が、仄めかされる。
それは、彼がC棟を捜索している時に、矢鱈とマッチを擦る姿であり、そこで現れる焼き殺された妻ドロレス・シャネルネが、言った言葉でも表現されている。
【貴方はここに来てはいけないのよ・・。】
今作は、哀しき男が過去のトラウマにより、自身の犯した罪を忘れて虚構の世界に生きて居たが、最後の最後で全てを悟り、ロボトミー手術を受ける決意をする過程を描いた、脳内フル回転で観る哀しくも切ないサスペンスミステリーの逸品なのである。>
レオナルドディカプリオの顔面を拝むために見ました
◎ あらすじ
ボストン沖合のある孤島には、精神疾患を抱えた重大犯罪者が収容される施設「シャッターアイランド」が存在する。連邦捜査官である主人公は、シャッターアイランドから患者が失踪した事件を追って、相棒の捜査官を連れて、現地調査に出向く。
施設職員らの協力的でない態度や、失踪した患者の突然の復帰など、主人公を取り巻く環境が非常に疑わしく、事件が収束した後も、施設に対する疑念が強まっていく。
出所したはずの元患者や医師との遭遇を経て、施設で行われる非人道的な人体実験のことを耳にした主人公は、共に捜査をしていた相棒さえも信じられない中、一人で人体実験が行われる現場に潜入する。主人公が目にした驚愕の真相とは・・・
◎ 総評
失踪事件や施設を調査するシーンでは、臨場感があり、魅力的である。
主人公が夢の中で亡くなったはずの妻や、失踪した患者が殺した娘から調査における助言をもらう場面も、そういった出現の理由が最後まで説明されないので、謎めいており、色々と考えを巡らせることができて、楽しい。
最終シーンでは、辛すぎる現実を受け止めつつも、あくまで精神病患者として振る舞うことで、ロボトミー手術を受け、全てから解放されたい主人公の考えが垣間見れて、感慨深い。
気分が沈みがちだった妻が子供達を殺し、そんな妻を生きる苦しみから解放するために、自身の手で葬ったとして、全てを受け入れて新たな人生に踏み出すことができるかと言われれば、難しいだろう。彼の選んだ道は、理性的であり、最後には正常に戻ったのだと思う。
現在では、精神疾患に対する解決策として、投薬や生活習慣が挙げられるが、1949年にエガニ・モニスがロボトミー手術でノーベル生理学・医学賞を受賞したように、昔は精神疾患に対する捉え方が今と異なっていた。そういった背景知識を押さえておくと、本作をより楽しむことができるだろう。
余談だが、2016年夏公開の映画「アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち」でも、同作と類似したトリックが使われている。該当作を鑑賞済みの方は、会話中の伏線に気がつく他、早い段階で結末の予想がつくだろう。
悪くはなかった
オチというか終わり方は観たことあるようなやつで
結構すぐに予想はできました、どこかで同じようなのを見たのかも?
それでも悪くはなかったです
とりあえず見てもいいかもしれません
途中で
展開が読めてしまった…。もしかしてレオ様が精神疾患待ちでこれは幻想?
実際は幻想と現実が混じってたというか、周りの方々が再現してくださっていたのだが。
どんでん返しがスゴイ!みたいな映画で紹介されていたのですが、大きな『どんでん返し』て感じではなかったかな…
最後は切なかったです。
結末ありき
まあ結局ある種の夢オチなので、これを面白いと思うかは人によると思う。
また、結末のどんでん返しを強調したいがために、いまいち釈然としない描写が続くので、前半〜中盤が割とだれる。
これを伏線と捉えるか、それともただ細部を暈しているだけと捉えるかは、これもまた人によると思うが、自分は後者だった。
テーマ性にも乏しく、最後の展開ありきの映画というのが正直な感想。
ただレオ様の演技は見応えありました。
重すぎる現実が妄想を生み出した
統合失調症などによる妄想は、周囲の人から見れば常軌を逸していても、本人にとっては切実な現実。治療のためには周囲の人間がそのことを認識し、向き合わないといけないと思わされる映画。アンドリュー(テディ)は妻子を失った重すぎる現実を受け入れられなかった。彼の中でそれを解消するために、妄想上の登場人物を作り出したように思える。
ストーリーは、アンドリューが捜査で得た断片的な情報や、彼が見る悪夢によって過去にトラウマがあったことを匂わせる演出から、この不気味な島で一体何が起きているのか徐々に明らかになってくる構成が面白い。結末に関しては以前に聞いたことがあり知っていたので驚きは無かったが、精神障害を患った犯人を追う当人が精神病なのは意外性があって良かった。
幻覚と記憶を整理した末の決断は闇の中
劇中及び公式ガイドで主人公は”患者”という設定のように描かれているが、何か腑に落ちない。
”RUN"を手帳に書いた女性が水を飲むシーンはコップが消えてるし、幻覚の中の妻の様子がちぐはぐ。
二時間以上の尺を使ってまで単なる患者の妄想や回想ばかり描写するだろうか。
精神を操る実験体にされているという主人公の推測は正しいというバイアスをかけてみる。
過去に彼のまわりで起きた不幸は、彼を陥れるため仕組まれていたと考える。
主人公は権力側にとって邪魔な存在だったのだろう。
ラスト、主人公は抗うことを諦めたように終わる。
だが手術の場面はない。
”逃げるのは卑怯”という伏線があったことから、彼はこの後反撃に出るような氣がしてならない。
設定や公式すら疑えば楽しめる、という作品。
最後までチョコたっぷり
終始暗くてジメジメした雰囲気だけど、ディカプリオの華やかさだけで画面がもつ。
どんでん返しものは最後観客が置いてけぼりになりがちなところ、この映画は「実はこうでした」の説明もしっかりしてくれるのが良い。
さらに無事解決と思いきややっぱりダメだった、かと思いきや...!?最後の最後で意味深なセリフ。
大満足です。
先が読めても楽しめる作品、ではない。
スリリングに感じたのは最初の30分くらい。途中(灯台で放火犯と会う辺りで)でオチが分かってからはあっち側から観ている視線になって考えて納得がいったのと同時に面白くなくなった。ダッハウの経験から主人公が精神的に病むのはある程度理解出来るにせよ、奥さんの方の病はリアリティーが感じられなかった。
芸術的で何回も見返したくなる面白さ
"Killers of the flower moon" で、マーティンスコセッシ監督とレオナルドディカプリオの黄金コンビのタッグが6作目とあり、
過去にどんな作品を出していたのかと調べてみたら、内容が実に面白そうなものがあったじゃないですか。
古いだけあって合成感や死体の人形感や、池で死体を演じた少女の演技が下手でまだ微妙に動いたりしてるのが気にはなったがそこは置いといて、
結論、めちゃくちゃ面白かった。二度見がまた違った視点からの面白さでよく作り込まれている。
まさか、4の法則だけでなく、
タイトルの“Shutter Island"(=Truths and Lies またはTruths Denials)までもがアナグラムだったとは!
初見では、何だかんだいって病院側の洗脳によりレオ様は口封じの為にはめられてしまったのかなぁと思っていた。
なんかいかにも怪しい病院だし。
人間の脳は壊れてしまったら現実か妄想かだなんて区別もつかない。それが事実だ。
実際に五感を司るのは脳であり、目でなく脳で見ている、耳でなく脳で聞いている…
一度精神崩壊してしまったレオ様は何が何だか分からず迷路に迷うネズミそのものだった。
人を洗脳するのも脳をいじれば容易い。
しかしネットで考察を見たら辻褄が合う部分が多く、なるほどそうだったのかと謎が解けた。
“炎“(=妄想)と“水“(=現実)の描写など、細かい作りには映画の芸術性までも感じられる。
二度見してみたら、面白いこと面白いこと。
最初はレオ様の視点で見ていたから気づけなかった部分もいろいろと見えてきて、映画がミスリードするように作られてるとはいえなぜ気づかなかった?人の先入観はすごいな。
この世の中でも精神異常犯罪者が数多くいるわけだが、どのように対処し治療していくのか、治療とは何か、モンスターとして生かしてこれ以上被害を増やす前に、“善人として(彼らの精神を)殺す“選択はやむを得ないのか。
興味深くていろいろと考えさせられる傑作だった。
感想メモ
おもしろかった
真実が歪んでいく感じ、信頼できない語り手のディカプリオに見事騙される
C棟のホラー感好き
名前アナグラムになってるの好き
ロボトミー手術ってほんとにあったのね…
善人として死ぬか、モンスターとして生きるか、最後灯台の引きで想像をかき立てる
もう一回見たら違和感みつかるかもだ
モンスターとして生きるか、善人として死ぬか
序盤から引き込まれ、見ていくうちに混乱する。
とても巧妙な構成だなと思いました。
正気に戻った翌日の主人公の「モンスターとして生きるか、善人として死ぬか」というセリフがとても印象的で、個人的には善人として死んでいきたかった故の嘘だったのではと思います。
ロボトミー手術へ向かうであろうテディの背中が何とも切ないラストでした。
終盤まで謎は明かされない
非常に難解で伏線が散りばめられてるが初見で解ける人は数少ないでしょう。
嵐のシーンで小屋に逃げ込むシーンで何か妄想のようなモヤモヤっとした雰囲気でアレ?と思った。
灯台でついに悲しい謎が明かされていきます。
受け止めきれない現実には人は狂ってしまう他ない。受け止めてまえに進む強い人は凄いですね。
受け止め、ロボトミー受け入れオチは素晴らしかったです。
全ての“謎”が解けるまで、この島を出ることはできない
「絶対なにか隠してる。良い人ぶってるけど怪しすぎ。」と思っていた院長、本当に良い人だった。
途中からあれ?もしかして?と思いつつ観ていたので、ラストはそんなに驚かず、なるほどな〜という感じだった。ただそれで終わらずに、最後結局治らなかったと見せかけて「モンスターとしと生きるか、善人として死ぬか。」というセリフは、また想像が膨らみ秀逸な終わり方だった。
おそらく彼は治ったのだろうけど、その事実は余りに重く、とても受け止めて生きることは出来ないということで、ロボトミー手術を受けることを自ら決めたのだと思う。
島の自然や施設の怪しい雰囲気も楽しめた。
最後のセリフに全てがある
序盤から漂う違和感が観ている側からするとぞわぞわというか、変な居心地の悪さがあった。
主人公は失踪事件を調べに来た保安官だったんだけど実は本人が患者だった…という結末。
途中から主人公の行動がおかしくなっていって
「あれ、この人もしかして…?」と主人公が患者なのか?というのは想像がついたけど、
てっきり全て主人公の妄想だと思っていたので島ぐるみで主人公の妄想を実現させていたことまでは想像つかなかったなぁ🤔
相棒が実は主人公の主治医でずっと傍で見守っていたのを知らされるところ、自分が探していたのは患者の自分だったと知るところは何故だか切なくなった。
最後には主人公は正気に戻っていたものの、ロボトミー手術をあえて受けることに。
モンスターのまま生きるか、善人として死ぬか…主人公は後者を選んだけど、自分をモンスターと見てしまうの辛いなぁ…。
主治医の先生が最後止められなかったのなんか分かる気がする。
期待してなかったけど
よかった。
なるほどなの結末。
絶対悪い奴だと思っていた所長がすごくいい人で拍子抜け。
ラストは気が触れたままだったのか、正気に戻っていたのか。
いや、正気に戻っていたからこそ手術を受ける決断をしたに違いない
悲しすぎて、辛すぎて。
よく出来た作品
オチのあるミステリーとしては、ベタなオチではありますが、なかなかよく出来た内容だと思いました。
特に夢から醒めても夢だったり、観ているうちに何が真実で現実なのかよく分からないといった演出の仕方がとてもうまく、視聴者側が不安定になるような感覚すらありました。
特に、夢の中で床に子供の死体があり、隠してほしいと懇願されるシーン。
あそこは「主人公が妄想して見てしまう夢」として、とても奇妙で良い描写だと思いました。
ただ個人的には勘繰って観てしまう癖があるせいか、序盤で大体のオチが読めてしまいました。
そのあたまで観ているので、「そりゃディカプリオの思惑通りにはならんよなあ」の連続でした。
最後の最後の魅せ方と台詞は、バッドエンド?と思わせつつも少し含みを持たせる感じでかなり良かったですね。
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