劇場公開日 2010年4月9日

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「「対話の不在が生む狂気──『シャッター アイランド』に見る壊れたコミュニケーション」」シャッター アイランド 平野翠@事業家集団さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「対話の不在が生む狂気──『シャッター アイランド』に見る壊れたコミュニケーション」

2025年6月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館、VOD

興奮

知的

驚く

精神病院の島で繰り広げられる謎と狂気。ディカプリオ演じる捜査官テディが真実に迫る過程は、サスペンスというより“人間の認知と記憶、そしてコミュニケーションの限界”に挑む心理ドラマだと感じました。

物語が進むにつれて、観客も「本当のことが何なのか?」という迷路に迷い込んでいく。その迷路の中で問われるのは、他者との対話よりも、「自分自身との対話=内的コミュニケーション」なのかもしれません。

終盤の衝撃は、「理解し合うとは何か?」という問いを観る者に突きつけます。ミステリーとしても秀逸ですが、“言葉では伝えきれないもの”が本作の本質だと思いました。

平野翠@事業家集団
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