「不適切な選択。」スーパー・チューズデー 正義を売った日 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
不適切な選択。
まるでゴズリング祭りのように、相次いで主演作が公開されてる
R・ゴズリング。
この人ホントにこういう温和な顔に秘めたる狂気みたいな役が
似合うのねー。この先、こういう役ばっかりきそうな気がする^^;
私は「ドライヴ」の方はイマイチ派、だったので
こっちの方が映画的には好きかもしれないけど、これどう観ても
J・クルーニーだと分かるような作り。
この人もこういう感じの作品が多い気がする。巧いけど独特で。
スーパー・チューズデーって、時期がくるとホントによく聞くけど、
日本人にはイマイチピンとこないというか…大統領いないしねぇ。
決め方も違うしねぇ。だから却ってニュース見てたりすると面白い。
ハナっから、絶対、裏でなんかやってるはずだもん!分かるって。
だいたい清廉潔白な人が政治家なんてやるわけないし(すいません)
正義正義、ってバカみたいに吠えてる人間にそんなもんあるわけない。
端っからバカにして申し訳ないんだけど、
コイツどんな取引をやって偉くなったんだ?ってすぐに勘ぐるような
捻くれモード全開の私には、今作にまともな人間などいる筈がないと
思った。なので、それをしっかりと認めるP・ジアマッティが大好きだ。
あのくらい大汚い奴でないと、相手を出し抜くことなどできない。
ここでいう闘いとは、まず相手を蹴落とすこと。正攻法で勝とう!
なんて、学級委員決めるんじゃないんだから(爆)あるわけないって。
だからまんまと引っ掛かるゴズリングもバカだし、忠誠!忠誠!って
大石内蔵助みたいなP・S・ホフマンも、脅されればアッサリ斬られる。
クルーニー演じる知事が、「ヤバい」と思って相手の言いなりになる
あたり、当たり前すぎて笑えなかった。こんな男はこの先もまた、
ホワイトハウスで不適切なことをやらかすのだ。あぁ、この繰り返し。
いかにもあるある、な事柄が並び、選挙スタッフ・インターンの女子が
ああいう目に遭うのもまさか、な出来事ではなかった。
ヤバいことからはとにかく手を引き隠蔽を謀らなければ、
今このいちばん大切な選挙区を勝ち抜くことはできないのだから…。
本当の価値なんて当選してからがモノをいうのにねぇ。
でもオバマ大統領が当選した時、まず当選したことに意義がある!と
高らかに謳い上げてたどっかのアナウンサー(もどき)がいたなぁ。
確かに黒人大統領が誕生したのは凄いことかもしれないけど、
そもそも、誰が。じゃなくて、何が。なんじゃないの?政治って。
マツコの深夜番組で、選挙コーディネーターの面白いオバちゃんが
色んなことを暴露してくれていた。皆当選するために大枚叩くのねぇ。
一体いつまでしがみついてるつもりなんだろ(爆)と思う。
…話がそれたけど、
この作品もそれと同じで選挙の裏事情、そこをどう観るかで楽しめる
作品になるのかなと思う。
まぁ~ゴズリングのラストのあの顔、何ともいえない表情でしたね^^;
(正義を売って仁義を無理強い、やはり闇を描くのが好きなクルーニー)