「『カジノロワイヤル』も含めて」007 慰めの報酬 Natsukiさんの映画レビュー(感想・評価)
『カジノロワイヤル』も含めて
007マニアのタランティーノが熱望したシリーズの原点の全貌がついに完成した
ジェームズ・ボンド誕生の物語 そして 前編・後編という
【シリーズ初の『キル・ビル』的2部構成】
『カジノ~』ではボンドが【00(ダブルオー)】へ昇格するところ
から始まり 上司のMに怒られながらもアウトローで無鉄砲な
新人エージェント時代のヤンチャっぷりが描かれる
『慰め~』は前作の1時間後からスタートし
アストンマーチンDBSによるブッ飛んだカーチェイスから始まり
愛した女性の【復讐】に突っ走るボンド
この展開は『消されたライセンス』以来の暴走ボンドが
ガンガン悪の組織を追い詰めていくので気持ちがイイ
拳銃も『トゥモローネバーダイ』以来の【ワルサーPPK】復活
『ゴールドフィンガー』の金粉まみれの死体を彷彿とさせる
【オイルまみれの死体】まである
とにかくMの言うことなんか無視してアグレッシブに攻める姿勢は
シリーズを通して同じなんだけど 若さゆえの失敗もあったり
未経験ゆえの危機もあったりで まさに【スパイの成長物語】
『慰め~』でも重要参考人を追い詰めたら【殺す】
とにかく殺しまくって またMに怒られる
この 手の付けられない新人スパイが独断で突き進む展開が
ラストで効いてくる ラストへの伏線になっている
なんとビックリ 長年の007シリーズのオープニング恒例の
【銃口=ガンバレル】(頑張れる じゃないっす)
のシーンが・・・ラストにある!!
『慰め~』のラストで最も殺したかった人物を殺さなかったボンドが
ワンランク上のスパイへと成長したという意味だろう
これで次回作から少し大人になったジェームズ・ボンドの前に
新たな巨悪が現われても【頑張れる】だろう!!