「完成度は高いが、予告篇がやり過ぎた」チェンジリング マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
完成度は高いが、予告篇がやり過ぎた
さすがは我らがアンジー、最後はマシンガンをブッぱなして息子を取り戻す・・・なんてことにはならない。これは実際にあった話で、当時の警察機構がどれだけ腐敗していたか、恐ろしい体験談なのだ。
緻密に計算された色調と演出、周到なキャスティング、アンジーの別人と思えるような声音といい、クリント・イーストウッドの作品は期待に違わず完成度が高いと思う。
だが、予告篇から得られる情報と、この本篇で得られる情報といったいどれだけの違いがあるのか?
ある日、突然、愛する息子がいなくなって、やっと帰ってきた息子が別人で、警察に訴えるが取り合えってもらえず、挙句の果て精神病院に送られて、そこに腐敗した警察機構に対抗するひとりの男が現れる・・・。すべて予告篇から窺い知ることができる。これに本篇で、いったいどれだけの肉付けがなされたというのだろう?
この映画、おカネを出して観ただけの付加価値がないのが残念。
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