劇場公開日 2009年2月20日

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「世に埋もらせてはいけない正義のお話」チェンジリング カサキショーさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0世に埋もらせてはいけない正義のお話

2009年2月23日

興奮

知的

1928年のアメリカはロサンゼルスのお話。
誘拐された息子が帰ってきたと思ったら、
自分の子ではなかった。
本当の我が子を探してくれと頼んでも
警察は取り合ってくれず、逆に精神病院へ隔離されてしまう。
そんな馬鹿な! と思う話だが
日本にだって、少しレベルは落ちるが、
いまだ、ストーカーの相談をしても取り合ってくれない、
なんてことはいくらだってある。
本来自分たちの味方であるはずものが、
運用するものの邪悪な気持ちによって、
災いを呼ぶ物になってしまう。
それを救ってくれるのは、我々の心の中にある
ジャスティス、正義の気持ちなのだろう。

主人公を演じたアンジョリーナ・ジョリーは
「マイティ・ハート」で似た設定の役をやっていた。
その時にはストーリーに乗り切れず空回りだったが、
今回はイーストウッドの魔法の力で、
しっかり地に付いた迫真の母親を演じていた。

残念ながらアカデミー賞に縁はなかったけれど、
その水準にある作品である。

カサキショー