「アバター(2009)」アバター(2009) ケンゴジェリーさんの映画レビュー(感想・評価)
アバター(2009)
アバターファイヤー・アンド・アッシュ観る前におさらいで視聴。
ここまでリアルに別世界を味わわせてくれる映画、今まであっただろうか。
その別世界は美しく、驚異に満ちた自然の宝庫でした。植物も、動物も、そこにコミュニティを作るナヴィも、生あるものすべてがひとつの世界観のなかに完結していて違和感がない。当時3Dで鑑賞しましたが「飛び出す」ようなキワモノではなく、大きく豊かなパンドラの自然にナチュラルな奥行と風格を与えていました。
ストーリーはシンプルなんだけど、テーマもまたシンプル。それは自然賛歌という言葉以外に思いつかない。
巨木が倒された時の悲痛はナヴィたちだけのものではなく、自分も体の一部を失うような喪失感を味わいました。
かつて発展の為に躊躇せずネイティブを駆逐した西部開拓時代の反省も入っているようです。共棲という視点に限れば、今作は今の時代を背負った大きな映画とも捉えられます。
当時12年間のブランクはキャメロン監督にとって、とても意義のある時間であったことを確認した印象です。また、ラストの大佐の奮闘には、キャメロン節が健在であることも確認できて嬉しかった。
世界観を構築するうえで彼が「ナウシカ」と「もののけ」のエッセンスを取り入れたことは間違いない。それを実写で実現させたことに脱帽します。
3Dに関してひと言。当時ときどき3Dメガネを外して確認していましたが、字幕が付けられている場所(奥行の階層)もカットごとに変えてありました。つまり字幕にも3Dの演出がなされている訳です。基本はかなり手前側に字幕を置いていますが、室内などの近景で多階層に渡る奥行を持つシーンでは、少し画面が見づらかった。ウェイ・オブ・ウォーターの時も同じ感じだったかな。
でもアバターシリーズは絶対に3Dで観るべき作品だと思います。どんな体験が出来るのかとワクワクして劇場に向かい、何ひとつ裏切られずに劇場を後にしましたよ。
ケンゴジェリーさま
『ナイトフラワー』に共感、ありがとうございます🙂
キャメロン監督は『アバター』の制作予定本数を増やした、というニュースを読んだので、楽しみにしています😙

