劇場公開日 2025年9月26日

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「何度観てもおもしろい!」アバター(2009) おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 何度観てもおもしろい!

2025年12月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

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■ 作品情報
地球から遠く離れた星を舞台に、自らの分身・アバターを操り、星の先住民ナヴィ族と交流する主人公が、人類とナヴィ族との狭間で葛藤する姿を壮大なスケールで描くSF作品。監督・脚本: ジェームズ・キャメロン。主要キャスト: サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、スティーヴン・ラング、ミシェル・ロドリゲス、シガニー・ウィーバー。製作国: アメリカ。

■ ストーリー
西暦2154年、人類はエネルギー危機を解決するため、地球から遠く離れた衛星パンドラに存在する希少鉱物アンオブタニウムを採掘しようとしていた。パンドラの環境は人間にとって有害なため、人間の意識を先住民ナヴィの肉体と融合させた「アバター」が開発される。下半身不随の元海兵隊員ジェイク・サリーは、亡くなった双子の兄の代役としてアバター計画に参加し、アバターを操作してパンドラへと派遣される。そこで彼はナヴィの女性戦士ネイティリと出会い、彼らの文化や、パンドラの豊かな自然、生命との繋がりを学び、しだいに心惹かれていく。しかし、人類の企業側は貴重な鉱物採掘を優先し、ナヴィの聖地である巨大な木「ホームツリー」の破壊をも辞さない構えを見せる。ジェイクは、ナヴィの文化を尊重する科学者グレイス博士と、軍事責任者であるクオリッチ大佐という対立する立場の人間の間で板挟みとなる。彼は自身の任務と、ナヴィへの共感という葛藤に直面し、最終的にどちらの側につくかという選択を迫られることになる。

■ 感想
第2作を鑑賞した際、第1作の内容をすっかり忘れており、序盤は理解が追いつかないという失態を犯しました。そのため、最新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』の公開を前に、改めて本作をおさらい鑑賞することにしました。

記憶が飛んでいたことで新鮮な驚きが多かったこともありますが、何度観てもSFファンタジー作品としておもしろいです。特に、タイトルにもなっている『アバター』という設定そのものが、観る者の想像力を掻き立てます。

ストーリーも非常にわかりやすく、人類とナヴィという対立構造の中で、主人公ジェイクが苦悩し、葛藤する姿には深く共感します。壮大なSF作品でありながらも、この映画が描くテーマは、今の現実世界にも通じるものがあり、環境や異文化との共生について、改めて考えさせられるものがあります。

そして、本作の最大の魅力は、なんといってもその映像美に尽きます。パンドラの雄大な自然環境、多様な未知の生物たち、そして先住民ナヴィがフルCGでこれほどまでに精巧に描き出されていることに、ただただ驚かされます。完全に一つの生命が宿った世界が構築されており、それを観る者に「本当に存在するかのように」納得させるだけの圧倒的な力があります。一部、質量が伝わりにくく感じるシーンもなくはないですが、それでも16年も前の作品とは思えないほどの映像表現には、ただただ圧倒されるばかりです。

年月を経ても色褪せないこの名作を再鑑賞し、改めてその完成度の高さに感動します。第3作がますます楽しみになりました。

おじゃる