トランスフォーマー リベンジ : インタビュー
前作に引き続いて「トランスフォーマー/リベンジ」を作り上げたマイケル・ベイ監督にインタビュー。監督曰く、作品が完成したのが6月6日で、作業が終わるやいなや、息つく暇もなく8日に東京で行われるワールドプレミアのために来日。まさに出来たてほやほやの自信作を携えて東京へやってきたベイ監督を直撃した。(取材・文:編集部)
マイケル・ベイ監督 インタビュー
「僕のロボットが『ターミネーター4』を蹴散らすよ!」
――アクションもVFXもスケールアップしていますが、大変だったことは?
「まずはロケーションだ。今回はあまり映画の撮影が行われいない場所に行ったからね。たとえばピラミッドに登って撮影が行われたのは30年ぶりのことだし、上空からも撮影したけど、それはIMAXでもナショナルジオグラフィックでも許可が下りなくて、今まで誰もやったことがないんだ。それを実現できたことは誇りに思ってる。ただ、エジプト政府でピラミッドを管理している偉い博士にとても世話になって、“マイケル、君の映画の中でピラミッドをよく見せてくれよ!”って言われたんだけど……映画の中ではあれだけ破壊してしまったからね(笑)。博士はまだ映画を見てないんだけど、見たらなんて思うかな(笑)」
――登場するトランスフォーマーについてはどうですか?
「デバステイターはデザインから1年がかりだったから大変だった。あとはジェットファイアの感情表現や演技も難しかったけど、そうした技術的な面でも大満足してるよ。今回やりたいと思ったことで、実現できなかったことはないね」
――これだけの大作で一番大変な工程というのはどこでしょう?
「僕はとにかくディテールにこだわるほうで、VFXのショットひとつとっても、1年前から関わって詰めていくんだ。それはライターと脚本を練っていくのもそうだし、ロボットのコンセプチュアルアートからデザインを考えていく過程もそうだし、とにかく全部に携わる。先ほどのロケ場所についても、僕が“ピラミッドの上で撮影したい”って言っても、“誰もやったことがないから無理です”ってスタッフに言われる。でも、“それを考えるのが君たちの仕事だ”って言って、なんとか実現させようとするんだ。“そこまでやらなくてもいいんじゃないか?”というところまで徹底してやることが大事だと思うんだ」
――そうしたあきらめない姿勢が成功した秘訣のひとつですか?
「そうだね。とにかく実現できるように努力することだよ」
――出演者にも過酷な要求をするそうですが、それもそうした思いから?
「何もないところで、あたかもロボットがいるように演技しなくちゃいけないのは、それだけでも大変だろうけど、イマジネーションを働かせてもらうために、いろいろなことを頼み、なるべく彼らの中からいろいろ引き出そうとしてるんだ」
――子供向けの玩具をもとに映画を作ると決めた時、周囲から反対意見はありましたか?
「“そんなトイ・ムービーなんて作るな”ってよく言われたね。でも、25年もの歴史があり、それだけ長く愛された玩具だから、絶対に魅力があると思ったんだ」
――3作目について何か考えていることは?
「ストーリー的にどこにどう持っていくか悩んでる。今回と同じように、なんでもスケールアップさせていってもつまらないし、どう折り合いをつけて面白い作品にするかということを考えてるところだよ」
――この夏は「ターミネーター4」にもメカアクションがあり、日本では公開日も非常に近いですが、気になりますか?
「いや、『T4』はアメリカではそんなにヒットしてないから気にしてないね。あっちにも50フィートくらいの巨大ロボットが出てくるっていうけど、僕のロボットが蹴散らしてやるよ!」