「みごとな編集・ヒーローのチームワーク」ジャスティス・リーグ dekamoさんの映画レビュー(感想・評価)
みごとな編集・ヒーローのチームワーク
現代のヒーローとは何か考えた。戦も戦争もない現代で殴る蹴るしてるヒーローって現実味がないのではないか。現代のヒーローって何から何を守って、誰を何から救うのだろうか。
正直、ジャスティスリーグ、満点だった。ストーリー展開、キャラ立ちが見事に絡み合って進んでいく。なんだろこれ?お、かっこいい!と話を追っていくうちに、ヒーローが集まってそれぞれが使命感持ってて、敵と戦って、勝てないからやることできて…。テンポ良すぎ、分かりやすすぎ。
特に、ワンダーウーマンが素敵すぎる。ワンダーウーマンの世界で魅力だったアマゾン族の戦闘やら、恋路、真実の投げ縄の見事な使い方に、とても感謝したい。
バットマンに関しても、ペンギンを追ってるときは単純だったとか言わせて面白かった。逆に、よくできすぎ・都合よすぎと文句なら言えるが、お祭りに水を差す野暮なことだろう。ゴッサムをはじめ最終戦の背景のCGの質感がアニメっぽいというか今までのリアリティとは違う路線を感じた。コスプレおじさんたちに合った表現だと思った。
相対的に言えば、サイボーグのキャラがそんなにぐっと来なかった。物語のオチに重要なキャラなので十分ではあるけど。顔面のパワーがほかのヒーローに比べて弱い。
フラッシュとスーパーマンが速さで競うというのがとても面白く、エンドロール中に念押しするようにもうひと展開あったのもツボを心得てて素晴らしい。
戦後70年で創られてきた文化が今では繰り返されて、スターウォーズはまだやってるし、スーパーマンやバットマンが実写化されてるんだけど、今作の最終戦闘におけるスーパーマンという大きな存在と一緒に戦うワンダーウーマン・サイボーグ・フラッシュが現代のヒーローであり、現代の生き方に近いのかなと思った。全く新しいものなんてなくて、作られてきた偉大な過去の文化や技術と新たに生まれたそれを生かしあうような考え方が重要だと思う。映画技術でいえば、人形・着ぐるみも、アニマトロニクスもあり、最先端のCGもありで創っていくものに現代の感動がある。これは、観る者はすべてを知らなくてもいいし、知ればより楽しめるという構造となる。
ヒーローのチームワークがテーマだったように思う。なんだそれってなりがちな宇宙・地球規模の敵の倒し方問題は、絶対的な力と相手の自爆というような展開ではあった。ステッペンウルフ…。
SvsBぐらい観てたら楽しめるだろうか、ワンダーウーマンだけ観てから観てもとても楽しめると思う。てか、ワンダーウーマン好きすぎる。ありがとう。