「すべてが紋切型で何の驚きもない」マイ・ブラザー 広谷賢次さんの映画レビュー(感想・評価)
すべてが紋切型で何の驚きもない
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スサンネ・ビアの「ある愛の風景」をジム・シェリダンがリメイクした本作。舞台がデンマークから、戦争をやっていないと国が成立しないアメリカに移ったことで、よりリアルな内容となったが、映画自体は面白味がなくなってしまった。それはすべてがありきたりの脚本、演出、演技だからだ。とくに戦地で死んだと思っていた兄が帰ってきてからの展開と、兄(トビー・マグワイア)のぶち切れ演技は、まさに紋切型で、何の工夫もない。元々のストーリーの制約があったにせよ、ジム・シェリダンは何らかの方法であの紋切型演出を回避しなければならなかったはずだ。
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