「薄味だけど佳作」つぐない antさんの映画レビュー(感想・評価)
薄味だけど佳作
文芸作品、長回し、戦争が切り裂く男女関係、同じ場面を違う角度から、どんでん返し、過剰な音楽等々陳腐になりそうな要素がたくさんあるのにそれらをギリギリのところで気にならないように収めた監督の才能は確かなものがある。僕らは古典的な映画になろうとして惨敗した映画を近年だけでも色々と見てきた、それらと比べればこの映画はほめられるべきである。その一方でシアーシャ・ローナン以外の俳優の人物描写が弱いので全体的には薄味に感じる(いや、それには理由があるのだが)。その意味ではラストシーンの色合いは正しい。
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