「陰気くさいにもほどがある」ゼア・ウィル・ビー・ブラッド manamboさんの映画レビュー(感想・評価)
陰気くさいにもほどがある
情熱と野心と競争心と愛情深さが、猜疑心と憎しみと不信感と嘘と怨みと暴力と破壊と復讐に取って代わられてゆく。
自意識がひたすら内に向かい、自分の外部と調和することはまるでない。
主人公のダニエルが息子を寄宿学校から呼び戻してから、息子が結婚するまでの物語は描かれないが、この間にダニエルと外部の断絶は決定的なものになっている。無神論者は愛に見放され、カルトの牧師は世俗にまみれてどん底行き。
ぼくはこの映画は好きではないですが、ただし、映像の美しさ、カメラワーク、美術、音楽、演技はどれをとっても一流で、映画の芸術性は素晴らしいです。
でも、ただただ陰気くさくて救いが全くないので、映画として評価したくないのです。
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