ペルセポリスのレビュー・感想・評価
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トットちゃん
原作者の半生記。激動のイラン革命から留学を経て90年代にフランスに旅立つまでを描く。ブルースリーからゴジラ、アイアンメイデン、Rockyなど、日本人からすると世界の反対側から同じものを見ているようで新鮮である。
子供時代の罪、反抗、恋愛、暴走、モラトリアムと、子供から大人への成長過程をひとつひとつ捉えてくる。「裁きより赦し」「公明正大であれ」といった教えは、本人の成長の中で刺さった座右の銘なんだろう。
社会的にも宗教的にも隔たりを感じざるを得ないイラン。世界の反対側であろうが、大人になることに大きな違いはなく、同じような経験を共有している。国境を越えた一体感を感じさせてくれる一本。
イラン×政治×個人
30代くらいのイラン女性の個人史。私小説系の漫画として出されたもののアニメ化です。イラン革命(マルクス主義とイスラム原理主義)、イ・イ戦争、留学先のフランスと本国との文化的板ばさみ、家族愛、恋愛や結婚、パンク・メタル等80年代カルチャーなどなど盛りだくさん。こういう映画は暗くなったり、能書きが多くなったりしがち。だから観るのは博打なんですが・・・本作は当りでした。当事者目線で描かれる現代イラン史は、実に生々しい。
しかも!
歴史、政治などの大局と個人史のバランスの取り方が絶妙。
疾風怒濤の体験の料理の仕方もうまい。
さらに映像のセンスが秀逸。
TSUTAYAでレンタルできるので、お勧めしておきます。
ダルビッシュファンは必見!!かな・・・?
2008年のおすすめアニメといったらこれ。厳密には2007年の作品なんですが、フランス在住イラン人女性の本が題材のアニメです。知られざるイラン人のサブカル的観点を垣間見ることができます。
アニメもCGアニメをセル画っぽいローファイで見せる最近のアニメ手法なんですが、なかなか素晴らしいです。結局、中東のことってニュースでは良く聞きますが、どんな人たちなのか、どうやってどう感じて生きているのかなんてわからなかったのです。個人的に。大好きな日ハムのダルビッシュのお父さんだってイラン人ですが、アメリカや日本でどんなつらい思いをしてきたかなんて、日本人の僕らにはわからないと思います。この映画は彼らの生き様を知るいい機会になるのではないでしょうか?
他国の人にとって謎であるベールの中のアラブ女性の自由奔放な声を是非聞いて見てください。本当におすすめです。
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