劇場公開日 2007年12月22日

「イラン×政治×個人」ペルセポリス Maraucourtさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5イラン×政治×個人

2009年8月21日
PCから投稿

楽しい

興奮

知的

30代くらいのイラン女性の個人史。私小説系の漫画として出されたもののアニメ化です。イラン革命(マルクス主義とイスラム原理主義)、イ・イ戦争、留学先のフランスと本国との文化的板ばさみ、家族愛、恋愛や結婚、パンク・メタル等80年代カルチャーなどなど盛りだくさん。こういう映画は暗くなったり、能書きが多くなったりしがち。だから観るのは博打なんですが・・・本作は当りでした。当事者目線で描かれる現代イラン史は、実に生々しい。
しかも!
歴史、政治などの大局と個人史のバランスの取り方が絶妙。
疾風怒濤の体験の料理の仕方もうまい。
さらに映像のセンスが秀逸。
TSUTAYAでレンタルできるので、お勧めしておきます。

Maraucourt