劇場公開日 2009年5月1日

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「ひとつの方向性を見せてくれた作品」GOEMON マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ひとつの方向性を見せてくれた作品

2010年2月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

史実を少しねじ曲げた独特の世界観がどこまで描けているのか、そしてドラマ部分がCGに負けないだけしっかりしたものになっているか、果たして駄作か成功作か? 見どころはそこに尽きる。
作者の意図した画作りにはデジタル技術は欠かせないのだろう。それなりに美しいカットがたくさんある。だが戦いのシーンになると、どう見てもプレステの世界である。いい悪いはともかくとして、個人的には好みじゃない。
ストーリーは史実とは違う面白みがあり悪くない。五右衛門役の江口洋介は少し線が細いが、大沢たかお(才蔵)、広末涼子(茶々)、奥田瑛二(秀吉)、伊武雅刀(家康)らががっちり脇を締めている。とくに大沢たかおの存在が大きく、ゲームもどきの作品に一本筋が通ったものになった。
もう少しこなれてくればもっと面白いものができるようになるだろう。今回は駄作でも成功作でもなく痛み分けだが、日本映画の先進性を押し上げた功績にA。
ごちゃごちゃとアタマ数を揃えたポスターが多い中、一枚看板で通したセンスがいい。

マスター@だんだん