「愛すべきバカ女」ジャーマン+雨 ニックルさんの映画レビュー(感想・評価)
愛すべきバカ女
主人公よしこが女友達に「よしこちゃんが努力して歌が上手くなれば、自然と人が集まってバンドができるよ」と言う。するとよしこは自宅で笛の教室を始めて小学生たちとバンドを結成してしまう。なんじゃそりゃ?!と笑ってしまった。
地方を舞台にした映画を見る時に、その土地にしかいなそうな馬鹿を観るのはとても楽しみな事で、このよしこのオリジナリティは素晴らしいと思う。
画面に焦燥が溢れんばかりの映画だと思う。それはよしこが常に何かに急かされたような佇まいなのと、わざわざ少し早送りする編集を入れているからなのだが、最初てっきりプレーヤーのバグかと思ってしまった笑
ふつう、早回しなんて編集使わないと思うのだが、この映画ではそのギミックがある空気を醸し出している。
青森の田舎の乾いた空気と地続きにあるよしこの焦燥そのものがこの映画を作り出しているかのようである。
コメントする