「僕、いい走りしたよ。」奈緒子 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
僕、いい走りしたよ。
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映画「奈緒子」(古厩智之監督)から。
駅伝をテーマにした映画も何本か観てきたが、
今回の作品は、一人ひとりの地道な努力が実を結ぶ意味では
わかりやすい流れだったと思う。
確かに、繋げるという意味では「チームワーク」が大切となるが、
それは個人それぞれが満足した走りをした結果の繋がりだと言える。
補欠だった吉崎が、重要な1区を任され、襷を渡してから倒れ込む。
三浦春馬さん扮する主人公・雄介が介抱するのだが、
息を整えながら「僕、いい走りしたよ。」と呟く。
雄介は、その台詞に絶妙に反応する。「うん、わかってる。
いつものお前なら、僕、いい走りしたか?って訊いている」と。
不安が入り交じった「僕、いい走りしたか?」と訊く疑問文ではなく、
自分で自分の走りを分析し「僕、いい走りしたよ。」と言い切れた彼に、
拍手を送りたくなってしまった。
駅伝に対する、面白い視点を見つけたので、最後に紹介する。
走り終えた選手に「(頑張ってきた)みんなに会いたくねえか?」と
自分の気持ちを確認しながら訊ね、
「バラバラになってさ、また会うために走る、変な競技だ」と
自分で納得するように呟くシーン。
たしかに「駅伝」って、面白い競技だなぁ。
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