シルク(2007)のレビュー・感想・評価
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意外とおもしろかった
二流映画にありがちな、稚拙で強引な科学的な設定が邪魔しているが、
それさえ我慢する事ができれば、結構おもしろい。
どうせ、完璧なホラー映画などないのだから
不毛でありながら、どこか救われるこのラストは「アリ」
女性達がキレイでした
フランスから蚕の卵を求めてはるばる日本へ。当時の旅の大変さがよく伝わりました。
三度目、日本まで行かなくても中国に良い卵がある、というのに何がなんでも日本に行くと言い張る主人公。もう、この時点で奥さんは何か感じるものですよね。
三度目の帰国後、日本から届いた手紙を(この時点で手紙が届くことが不思議だし)通訳出来る夫人に読んでもらうのだが、実は奥さんが知り得るはずのない旦那が想いを寄せる女性になりかわり書いたもの。奥さんは全てお見通し。なのに一言も夫を責めず、支える。女は強し。手紙の最後の「さよなら」は日本の女性になったつもりでのさよならなのか、妻として、ダンナに心の中で告げたさよならなのか、どちらだろうか。
妻役のキーラ・ナイトレイもとても美しかったし、今は亡き芦名星の怪しげな美しさ。中谷美紀もとても綺麗でした。
2007年で、これですか
「レッドバイオリン」などの作品で知られるフランソワ・ジラール監督が、マイケル・ピット、キーラ・ナイトレイを主演に迎えて描く、ラブストーリー。
江國香織著「冷静と情熱のあいだ」に、次のような記述がある。「イタリア人なんて、嫌い。中国人も、韓国人も、日本人も、みんなアジア人で一つにしてしまう」。そんな一文が、妙に心に刻まれている。イタリア・・合作映画である本作の製作国に、その名前はあった。
冒頭から、観客は完全に置いてきぼりを食わされることになる。「彼女と、出会うところから物語は始まる・・」当たり前やないかい!という突っ込みを抑えつつ、気を静めて物語に付き合ってみる。
登場人物の性格、心の葛藤、時間と共に移ろい行く男女の想い。ラブストーリーという世界を成立させるために必須となるこれらの要素が、見事に抜け落ちている。日本に行きます、帰ります、また日本に行きます、帰ります。その道中を徹底して排除し、流れるような季節の移ろいも、人の老いていく輝きも全く感じられない。
では、日本という国を正しく、偏見を取り払って描けているかというとこれもまた、悲しくなる程に「ゲイシャ・フジヤマ・ハラキリ」のレトロタイプを踏襲している。本作が作られたのは2007年、近年といっても良いのだが、まだ浅草で着物に感動する外国人の視点で日本が描かれている。
結局のところ、日本が合作国にクレジットされているのは、日本人俳優を出すから内容には文句言わないでね?という暗黙の了解が働いているだけにすら見えてくる。
雰囲気で純愛を描こうとしても、名の売れた主演キャストだけ呼んでも、観客は誰にも感情移入できないままに、最後まで違和感と不快感に支配されてしまう。シルクという名前を冠した割には、その意味も美しさも作り手はあまり興味なし。ただ、「二ホーン、ジャポーン」美を多く、多くのようで。
「愛は運命に紡がれ、永遠になる」というキャッチフレーズが無益に響く。どこに、紡ぐ要素があるというのか。ぶちぶちと切れて、糸にもならない。
たゆたう世界観
もともとアクション専科の私が何故、映画館に足を運んでしまったのか…。
原因はあのTVCM。坂本龍一の音楽に乗せて、マイケル・ピット(あのラストデイズゥ!?)、キーラ・ナイトレイちゃん、芦名星ちゃんの神秘的な表情…そしてあのナレーター、「あなたは何故、何度も日本へ行ってしまうの…」。
頭の中で物語が勝手に膨らむばかり…。観たい……。
あの全編を通してのゆったりとした感じ、愛妻との他愛ない語らい、静かなテンポの割りにテンポ良く進む旅行、別世界の様な日本…。
全ての要素が心地よく、邪魔をせず、流れに乗って、すんなり映画の世界観に浸れました。
うん、全然退屈しなかったなあ。
でも不満も無いわけじゃない。芦名星ちゃんとピットの惹かれあう時間の掛け方がどうも短い気がしてならない。あの短期間でそこまでのめり込んじゃう?みたいな…。まあ、個人的にもうちょっと星ちゃんが観たかっただけなんスが…。
あ、それで総評は、『エレーヌの様な出来た奥さんが欲しいなあ』です(何言ってんだ…俺)。
それと、中谷美紀ティーの流暢な英語に感心しました。
切ない女の心の内。
静かで滑らかで。シルクというタイトルに相応しい音と映像に目を見張る。
日本に入っての家屋の雰囲気や衣装は質素でいいけれど、どことなくやはり日本という「世界」は描かれていなくて、そこがこの映画の弱点。時代感も微妙。しかしながら、それを超えるような心の物語がユラリと観客を誘っていく。
マイケル・ピットは期待以上に良かった。後半の味のある演技は深い。そして、キーラの良妻ぶりも素晴らしい。キーラはすごい女優になるかもしれない。
ラストシーン。深いよ。
スベり落ちる余韻
描かれる日本は,
「SAYURI」のような外国が抱く幻想の世界。
神秘的にするのは良いとしても,
いい加減,スケベなイメージは払拭してほしい。
見た目は美しい芦名星の描き方に違和感。
不可解な行動にハテナ?
彼女だけじゃなく全ての登場人物の描き込みが浅く,
結果,中身が薄いドラマが退屈。
ラブストーリーを際立たせようと,
終盤,意外な展開を見せるものの,
それまでの蓄積が何も残っていないから感動せず。
日本に行くのは一回にして,
その分,滞在の密度を濃くした方が,
帰国して後ろ髪引かれる理由が分かるし,
手紙の真相に気付いたエルヴェの後悔も響くと思った・・・.
純文学の世界
純文学の世界なんでしょうか、、、
美しいフランスの田舎の風景、幻想的な日本の山村の風景。
美しいフランス人の妻、まるでシルクのように美しく妖し気な日本女性。
西洋と東洋の対比を素晴しい映像で表現しています。
この映画にリアルさを求めては、いけません!!
ツッコミ所だらけですから、、、w( ̄▽ ̄;)w
フランス人なのになんで英語なの?
山奥に住むハラジュウベエ(役所広司)が英語ペラペラなのは、、、?
危険な旅なのに、あっさりと3往復も出来てる、、、?
なんであんな山奥まで行かなくてはいけないの、、、?
あんな少量の蚕卵でいきなり大金持ちになれちゃうの、、、?
え〜っと、それから、、、あれもこれも、、、いやいや、だから、そういった不自然な点は、気にせずに観なくてはいけないのです、、、、(≧◯≦)ゞ
純文学の世界にリアルさは不要なのです。(たぶん、、、いや、きっと、、、)
そんな訳で純文学小説を一切読まない私には、つまらない映画でした。
それでも寝不足なのに、寝てしまう事無く観れたのは、芦名星の美しいヌードとベッドシーンのお陰でしょうか、、、、そんな事はないけどね(*´Д`*)
美しい映像、驚きのラストなど、良い点はありますが、何か物足りない、、、
2時間半位にして、もっと内容を濃くすれば、面白い映画になったのかもしれない。
しかしそれでは純文学的な映画でなくなってしまうのだろう、、、
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