ダージリン急行のレビュー・感想・評価
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『グランド・ブダペスト・ホテル』がとてつもない傑作で、監督を調べて...
『グランド・ブダペスト・ホテル』がとてつもない傑作で、監督を調べてみたら、やっぱりこの作品と同じ監督: ウェス・アンダーソンさん。
こちらの作品はもう7.8年前に観ましたが、とても楽しく軽快で、そうかと思えば心がジワ~~ン。オーウェン・ウィルソン、エイドリアン・ブロディが大好きになったのもこちらの作品のおかげ^^。
2014.9.19
心の救済の旅
言葉で表せないカタルシスを感じる映画。
映像が静かに流れ、情景の美しさや登場人物の心情をよく感じ取れる。
電車の外装・内装どちらもオシャレ!
電車に乗っていなくたって、どのシーンも絵画のように美しい。
「友達になれるかな 兄弟でなく人間として」
中盤、末っ子のジャックがポツリと言った独り言の答えが、セリフとして言われていないけれどラストで表されている。
最後の最後に長男フランシスが最初と同じ言葉を言うが、とても爽やかで心に残る。
いつの間にか自分や人間関係を縛っていたものから解き放たれ、人間として友人となれる過程がとても良い。
挿入される曲がどれも絶妙に良い。
特に、エンドロールの曲は反則レベルで合う。もう明日から曲を聞くたび電車が進む光景を思い出してしまう。
90分ちょっととは思えない内容の濃さ。
何度も味わえる映画。
私小説読後のような諧謔味
☆良かったところ☆
・鎮魂と求愛の旅を行く登場人物当人達は、至って真剣、深刻。なのに造形は部分をわざと劣化させまたは強化、飄逸な人物としてリアリティの無いキャラクターと化され可愛らしい。強現実の世界観でシュールな滑稽味が味わい深い。キャラクターとは、このようにリアリティをむしろどこか殺さねば生き生きと立ち上がらないのか。
・色々起こる事柄、とりとめないように見えるネタは、ギリギリ徒労感を与えられないところ畳み掛けられてバランス感良い。
・勿論ウェス流直角カメラワーク。これはウェスの語り口、文体。心地良過ぎるリズムが毒を蜜の味にする。
★悪かったところ★
・ラストの方は時間稼ぎ? BGMとスローモーションがやたら多用されエンディングが連続してあるような印象で、後味がぼやけたか。同じ曲ならまだよかった? 何だったんだろう。
奥を見ようとせず
ロードムービトして、
3兄弟の絆探しの旅
途中から…
4.0
またもウェス・アンダーソン監督の作品。
終始センスが光っていた。
旅をしながら3兄弟の絆が深くなっていく、と言うありきたりの物語。
父親と息子とか、1人の少女とかの心情の変化を描く映画や小説は、全ての物語の中で最も多い話の1つだと思う。
しかし、この映画は他とは違った。
脈絡のない事件が起こったり、急に恋に落ちたり、夢の中の出来事のようで常にゆったりしていて、アップダウンがあまりないのに、退屈することはない。
また細かいセットやカメラワークが独特で、妙な空気感がいい。
映画全体の色彩も鮮やかでおしゃれ。
雰囲気ではない雰囲気のようなもの、が他と違っていて飛び抜けて優れている。
最後、インドを走る列車にオーシャンゼリゼを合わせるとか、もう粋でしかたがない。
ウェスアンダーソン監督作品ってどれを見ても映像や雰囲気で分かっちゃ...
気軽にみれる映画
魔女とアダルトチルドレン
おバカな3兄弟のインド・ダージリン急行の旅へようこそ。
彼らは父親の死を消化するために、それぞれ距離をとっていた。
そんな中、長男・フランシスがバイクで生死をさ迷う大事故をおこす。
死生観が混乱した彼は、家族の絆の復活を霊的な世界に誓った!
フランシスの発案で彼らはダージリン急行で再会した。
立派な大人の筈が・・・薬でハイになり、父の遺品をめぐり大喧嘩。
毒蛇を客室に持ちこみ、終には列車を退去させられた。
フランシスが広い世界中でインドを旅先にえらんだ理由とは?
それは、幼いときから3兄弟が永い間片思いしてきた相手に会うため・・・
憎し魔女たる母は、インドの教会のシスターになっていた。
渇望した優しい母との時間で、彼らは幸せを取戻せるのか?
不完全な彼らはとても魅力的で旅の世界に惹きつけられる。
スピリチュアルな旅の途中で、3兄弟は絆を強固なものにした。
未だに不良品だった母への思いと甘い願いを投棄てて・・・
始終、アジアンな原色の世界観で映像がカッコよい。
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