ダージリン急行のレビュー・感想・評価
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心の救済の旅
言葉で表せないカタルシスを感じる映画。
映像が静かに流れ、情景の美しさや登場人物の心情をよく感じ取れる。
電車の外装・内装どちらもオシャレ!
電車に乗っていなくたって、どのシーンも絵画のように美しい。
「友達になれるかな 兄弟でなく人間として」
中盤、末っ子のジャックがポツリと言った独り言の答えが、セリフとして言われていないけれどラストで表されている。
最後の最後に長男フランシスが最初と同じ言葉を言うが、とても爽やかで心に残る。
いつの間にか自分や人間関係を縛っていたものから解き放たれ、人間として友人となれる過程がとても良い。
挿入される曲がどれも絶妙に良い。
特に、エンドロールの曲は反則レベルで合う。もう明日から曲を聞くたび電車が進む光景を思い出してしまう。
90分ちょっととは思えない内容の濃さ。
何度も味わえる映画。
私小説読後のような諧謔味
☆良かったところ☆
・鎮魂と求愛の旅を行く登場人物当人達は、至って真剣、深刻。なのに造形は部分をわざと劣化させまたは強化、飄逸な人物としてリアリティの無いキャラクターと化され可愛らしい。強現実の世界観でシュールな滑稽味が味わい深い。キャラクターとは、このようにリアリティをむしろどこか殺さねば生き生きと立ち上がらないのか。
・色々起こる事柄、とりとめないように見えるネタは、ギリギリ徒労感を与えられないところ畳み掛けられてバランス感良い。
・勿論ウェス流直角カメラワーク。これはウェスの語り口、文体。心地良過ぎるリズムが毒を蜜の味にする。
★悪かったところ★
・ラストの方は時間稼ぎ? BGMとスローモーションがやたら多用されエンディングが連続してあるような印象で、後味がぼやけたか。同じ曲ならまだよかった? 何だったんだろう。
奥を見ようとせず
表面を愛でる映画、
いちいち使う色や配置、セリフが
オシャレで「おお、」と声が出る
が!つまらないと感じる場面が多かった。
いいように言えばゆったりとした、
言い換えれば単調な映画。
夜にゆっくり何も考えたくない時に見ると
よく眠れそうなインド旅行記
何が見処かわからない
グランドブダペストホテルにあまりにハマったので、引き続きこちらも見たのだが、ぬーっと始まりぬーっと終わった。
まぁいろいろあったけど、何がメインなのか、笑わせられもせず、はらはらもせずだった。
ロードムービトして、
ロードムービートしてかなり出来のいいものだと思います。旅の中で記憶や死と対峙する様などはかなり深い何かを感じます。
カメラアングルやストーリー展開にアンダーソン節を感じたのは良かったのですが、最近の彼の映画のようなミニチュア的世界観があまりなかったのが少し物足りなかったです。
3兄弟の絆探しの旅
父親の死をきっかけに疎遠になっていた兄弟が、長男フランシス(オーウェン・ウィルソン)の声掛けで スピリチュアルな旅に出ることになり、初めはお互いに距離感を感じていたものの 道中で起きる様々な出来事で再び絆を取り戻していく。
3兄弟が3人共〜個性があっておもしろい!
本来なら笑うべき所じゃないであろう所でも笑っちゃうのは、兄弟のトボケたキャラのお陰なんだろうね。
途中から…
三バカ兄弟のドタバタインド旅行。
出だしは面白かったのに、川で村の子ども達の救援活動を始めたあたりから雲行きが怪しくなってくる。母親との確執や父親との関係性が全然練られていないから、観ていて置いてきぼりにされた感がある。
舞台がインドだから面白かったものの、インドがなかったら全然面白くならなかったと思う。ストーリーが甘くて最終的に脚本投げている。
三人のキャラクターや会話、ドタバタはとっても面白いので、すごく惜しい。このドタバタ感と明るいギャグテイストがインドの雑多とした雰囲気と絶妙にマッチしていた。
楽しくインド旅行した気持ちになれたので★3つ。
4.0
またもウェス・アンダーソン監督の作品。
終始センスが光っていた。
旅をしながら3兄弟の絆が深くなっていく、と言うありきたりの物語。
父親と息子とか、1人の少女とかの心情の変化を描く映画や小説は、全ての物語の中で最も多い話の1つだと思う。
しかし、この映画は他とは違った。
脈絡のない事件が起こったり、急に恋に落ちたり、夢の中の出来事のようで常にゆったりしていて、アップダウンがあまりないのに、退屈することはない。
また細かいセットやカメラワークが独特で、妙な空気感がいい。
映画全体の色彩も鮮やかでおしゃれ。
雰囲気ではない雰囲気のようなもの、が他と違っていて飛び抜けて優れている。
最後、インドを走る列車にオーシャンゼリゼを合わせるとか、もう粋でしかたがない。
ウェスアンダーソン監督作品ってどれを見ても映像や雰囲気で分かっちゃ...
ウェスアンダーソン監督作品ってどれを見ても映像や雰囲気で分かっちゃいますね。
脈絡のない事件が起こったり、急に恋に落ちたりと、ほんと夢の中の出来事のよう。
インドを走る列車に、オー・シャーゼリゼ♬を合わせるなんて粋ですな。
こーゆー穏やかな映画は家で見るよりは映画館でみるほうがいいと個人的...
こーゆー穏やかな映画は家で見るよりは映画館でみるほうがいいと個人的には思いました。
ちょいちょいあるユーモアと風景や色彩がみてて可愛いと思える映画でした。
気軽にみれる映画
とてもゆったりとストーリーが流れる映画です。あまりにもアップダウンがないために、退屈には感じてしまう人もいるだろうなと感じた。
私はこの映画をみて大人になってもこれだけ喧嘩するのだなと思えたし、兄弟が羨ましくも感じた。
魔女とアダルトチルドレン
おバカな3兄弟のインド・ダージリン急行の旅へようこそ。
彼らは父親の死を消化するために、それぞれ距離をとっていた。
そんな中、長男・フランシスがバイクで生死をさ迷う大事故をおこす。
死生観が混乱した彼は、家族の絆の復活を霊的な世界に誓った!
フランシスの発案で彼らはダージリン急行で再会した。
立派な大人の筈が・・・薬でハイになり、父の遺品をめぐり大喧嘩。
毒蛇を客室に持ちこみ、終には列車を退去させられた。
フランシスが広い世界中でインドを旅先にえらんだ理由とは?
それは、幼いときから3兄弟が永い間片思いしてきた相手に会うため・・・
憎し魔女たる母は、インドの教会のシスターになっていた。
渇望した優しい母との時間で、彼らは幸せを取戻せるのか?
不完全な彼らはとても魅力的で旅の世界に惹きつけられる。
スピリチュアルな旅の途中で、3兄弟は絆を強固なものにした。
未だに不良品だった母への思いと甘い願いを投棄てて・・・
始終、アジアンな原色の世界観で映像がカッコよい。
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