「Live for nothing, or die for something. 20年ぶりに一暴れするランボー」ランボー 最後の戦場 アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
Live for nothing, or die for something. 20年ぶりに一暴れするランボー
ロッキーと双璧をなすスタローンの代表作第四弾。2020年6月に公開される最終作に向けて過去作を見直しです。
前作から20年経っているだけあって、スタローンの体型もずいぶん変わってます。続けてみると特に感じますね。ランボーさん、アフガニスタンの後は結局タイにいついちゃってたんですね。3の冒頭でもタイにいましたし、好きな土地なのでしょう。
本作って3までよりもっと人体破壊描写とかが凄惨です。ミャンマーで実際に起こっている事を作品にしたかったようなのですが、ちょっとキツかったですね。最初っから何で軍の人達はあんなに村を焼いたり、人を殺したりしているんだろう?って訳がわからなかったのですが、見終わった後に検索するとアレは民族浄化をやってたんですね。民族浄化となると滅ぼす事自体が目的なので納得です。
なかなかミャンマー(ビルマ)には詳しくないので調べて初めてわかる事ばかりでした。ミャンマーって多民族国家なんですね。で、民族間で殺しあいしていると。本作ではカレン族側だったのですが、別にカレン族が善という話でもないですし、現代日本人の私には難しい問題です。この映画の後に一応民主化したみたいなのですが、日本でもニュースになったロヒンギャの問題等まだまだ課題は山積みのようです。スタローンが提起したかった問題は確かに伝わりました。
ランボーさんはアメリカで生まれ、ベトナム戦争を経験し、その後アメリカでは兵士の居場所がなくなって馴染めず、拠点をタイに移して生活していた訳ですが、本作の最後にアメリカに帰ります。ここまで人生の半分はタイで過ごしてたランボーさん。年齢を重ね帰国した後のアメリカで、孤高の兵士は平穏を見付けられたのでしょうか?
というわけで本作から11年後の「ランボー5」に続きます。