ミストのレビュー・感想・評価
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別に鬱映画とは思わなかった
最近は、後味の悪い映画のことを鬱映画って言うのな。見てて気が滅入ってくる映画のことを指すのかと思ってた。
まず、あんまり昼間に音量上げたくない上に二か国語で観てたもんで、あんまりちゃんと内容把握しきれてないです、念の為。
クリーチャーきもいね。つぅか、大体虫だね。
序盤で飛び出す短髪のママ。子供が小さいのよ…! ってじゃあ、連れてきなよスーパーに(-""-;) シッターつけるか同伴するかしないと。
ラストで奇跡的に生き残ってたけど、、
原作は'80年なんだね。映画化した年(07年?)と、だいぶ開きがあるな。
最初たんなるクリスチャンだったかも?な女性が新興宗教の教祖ちっくになるのは悲しいな、、
とりあえずスーパーにいれば食べ物とか困らない訳だから、外に出なきゃいいのに、、
衝撃のラスト=鬱映画、っていうから覚悟して観たけど、ちょっと肩透かしというか。ファンには怒られるかもだけど、ちょっとだけ(カラクリが解ったところで)笑いそうになっちゃった(「午後のロードショー」って、エンディング無いし。いきなり終わるしさ)
集団自殺というか無理心中っていう発想はあんまりアメリカ的ではない気がしたんだけど、どうなんだろう。日本とか、、それも軍隊ぽいよね。 文民的な気はしないな。
まぁ向こうでもね。仏教徒になったり無神論者だったり、価値観が変わって二極化してるのかもね。
意見はいいけど否定するのは…
必要ないラストと言ってる方がちらほらいますが、この映画は主人公の言動が全て裏目に出るところがミソです。
最初に絵をアトリエに置いていったところから始まり、家に残してきた子供を心配して無謀にも霧の中に1人飛び出していった母親が結局生き残ったことも、薬局に薬を取りに行ったけれど火傷の青年を助けることができず悪戯に犠牲者を増やしたことも、一見頭のおかしい宗教家の女性が結果的に支持を獲得するところも、周りから止められたにもかかわらず車のボンネットに落ちていた銃を拾ったこともそうです。
ですからあのラストも胸糞かもしれませんけど、主人公の行動が裏目に出ると言う意味では必然性があったといえます。僕はすごく気に入りました。
結局は個人の意見ですからしょうがないんですけど、だからといって監督のことを否定したりするのは違うかと思います。
視点が違う
2度目の視聴。友人の一言だけで評価がガラッと変わったのでレビューしてみる。
1度目はラストシーンの衝撃で胸糞悪い映画という印象しか残らなかったが、今回視聴後に友人が「結局、奴ら大した事なかったって事やん?」と発言した事でこの映画の全てに納得できた。
大袈裟に言えば、ほんの一部の地域にヤバい生物が少し現れただけで、簡単に対処できる問題だったのに、霧に包まれたせいで世界滅亡レベルの事が起こってると思い込まされてた、って話であって、もう少し待てば全員助かった?とか、あの謎の生物は何?とかは大きい問題じゃなくて、この構図の面白さがメインか。
と勝手に納得して、「よくできてるなぁ」なんて1度目とは全然違う感想持った、気持ちのいい体験ができた1日になった。
ノーム、気をつけろっ!外は濃霧だ!
“tentacle”って“触手”という意味だったのか。と、高校時代に“テンタ”とあだ名された友人を思い出してしまいました。序盤から凄い怪獣(といっても触手だけ)が登場するものだから、息切れするんじゃないかと心配しつつも、怪獣のみならず群集心理を巧みに描いた内容に圧倒されるのです。巨大タコのパニック・・・になると思っていたけど、タコのみならず、巨大生物が次から次へと・・・
『クローバーフィールド』と同じく、霧の中には何がいるのかわからない期待と恐怖。それに、終始一般市民の目線で描かれるところにも共通点がありました。しかしこの『ミスト』では、とにかく生き残るために奮闘するという典型的な展開以外に、一人の狂信的な女性のためにスーパーマーケットに閉じ込められた人々が洗脳され、人為的二次災害とも言うべき精神パニックが描かれています。ひょっとすると、こちらの方が怖いかも・・・
この狂信的女性カーモディをマーシャ・ゲイ・ハーデンが好演。たまたま予言したことが当たったものだから、自ら神と交流できる預言者と称し、霧の中の何かに生贄を捧げることまで主張する。パニックに陥った人々が彼女に傾倒していく光景は社会の縮図を見ているかのようです。実際に窮地に立たされ希望を失くしたら、神にすがりたくなるかもなぁ・・・
巨大クリーチャーの恐怖と群集心理の恐ろしさを味わいつつ、銃を持ってる人が少ないことに安堵し、意外な人物が活躍することに興奮する。そして生きるためのわずかな希望を“霧からの脱出”に賭ける人たちに祈りをこめる。もう少しだ。頑張れ・・・そして、観客をも異世界へと運んでくれるかのようにラストドライブにおけるBGMが心地よく、我々はデヴィッド(トーマス・ジェーン)に運命を託すようになるのです・・・あ、ダイダラボッチだ・・・違う・・・
スティーヴン・キングの原作とは全く違うという衝撃のラストシーン。賛否両論ともなりそうな結末でしたが、個人的にはこの無常感に1ポイントアップ。希望と絶望は紙一重なんだと、何やら教訓めいてもいて、『ロミオとジュリエット』くらい後世に語り継がれそうな悲劇でありました。
【2008年5月映画館にて】
胸糞映画
宗教女が殺されたシーンが一番興奮しました。オリーナイスぅ!
鬱になるとは聞いてたので、全員死ぬor主人公だけ生き残るかなと思いましたが、なるほどそうきたか…。
バッドエンドなので、好き嫌い分かれますよね。私はバッドエンドは基本的に嫌いですが、そこまでのストーリーが面白かったので3.5。絵に描いたような主人公の人間性が良かったですね。今回はその主人公の性格が全て裏目に出たパターン。
ときどき謎な行動してる登場人物はいますが、概ね共感できるというか、同じ状況に置かれたら自分もこうなるかもなぁと思いながら観れました。ただ、どうしても陳腐でありきたり感が否めません。結局一番怖くて狂っているのは人間ですよと…。うそだろ!?と思うようなホラーに巡り会いたい。
ホラー映画好きなら見ておくべき映画とのことでみたけど、
わたし的にはひびかなかったー。。
霧の中から謎の生物に襲われるというあらすじを読んで、その謎の生物は姿が見えないものなのかと思ったら序盤でがっつり姿は見える。
虫!でっかい虫!一気にB級感…!
せまいスーパーマーケットの中でまきおこる人間模様。
これもあるある。
結局人間1番怖いよね、あるある。
最後の後味の悪さで有名になって見ておくべきリストに入っているのだろうか。
いろんなゾンビ映画を見てきたけど、もう助かる術がないとさとったとき、メインキャラで自殺を選択してるのは見たことがない。しかもまだ数日しかたってないのに。どんな絶望的な状況でも生きるを選択してストーリーがすすむよね、なのである意味新しいのかもしれない。
あと少し待ってたら、スーパーから出なかったら、初日にすぐ家に帰っていたら…いろんな選択肢がある中で、主人公は選択を間違えて最悪の結末となってしまった。
ゲームならリセットしてやり直したい。
異次元の穴はどうやって防いだのかは言及されず。
霧の中に
怖さ満載。軍の化学研究ミスで大量の霧が発生。
その化学物質を浴びた昆虫が異常発育し、スーパーに閉じ込められた人々を襲い出す。
パニックのなか、冷静に対応する主人公。
最後の手段として、スーパーから車で脱出。
ガソリン切れで万事急須。
四発の弾丸があるので、同乗している息子も含めたみんなを自殺させ、自分は、やられてもいいと思ってて、最後の最後軍が救出にくるという悲劇的な結果となる。というエンディング。普通のエンディングは、無事に逃げ切るのでは?と思ったが、残念な結果だった。
マジか
↑見終わった後の率直な感想
後味悪いとは聞いていたがここまでとは。
もう一回見たいかと言われたら首を捻ってしまうなぁ
常に勇敢な姿勢を見せていた主人公の行動全否定。
「お前のやった事全部ハズレ!笑」って感じの印象
たしかに主人公が何かしようとしたら誰かしら死んだもんね
序盤に子供を守るべく霧に包まれて帰った母が助けのトラック(?)に乗って主人公を見るシーンは皮肉的っていうか主人公哀れ...って感じだった。スーパーに残った人達も助かったんだろうな。見落としかもしれないが一流弁護士達はどうなったんだー?最後のシーンに写ってたか?汗
主人公が最後ウオオー!って叫ぶところは自分も一緒に叫びましたとさ。DVD鑑賞万歳。
エンディングをどう解釈すべきなのか…?
謎の霧に覆われた街を舞台に、襲いくる怪物の恐怖と極限状態に置かれた人間の心理を描き出すサスペンス・ホラー。
監督/脚本/製作は『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』でお馴染みのフランク・ダラボン。
原作は『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』等、ダラボン監督と度々仕事を共にしている、小説家スティーブン・キング。
初見ではありますが、エンディングが胸糞悪いということは知っていました。なるほど…このEDは確かに酷い…
フランク・ダラボンのキャリアはホラー映画から始まっているため、ある意味では原点回帰とも言える作品。
しかし、彼のホラー映画作品の中でも後味の悪さは間違いなくNO.1。
主人公デヴィッドは頼りになる男だが、何処か独善的な人物として描かれている。
狂信者であり人々を煽動するミセス・カーモディと対になるようで、実は相似な存在として描かれているのではないでしょうか。
民衆を煽り特定の行動を起こさせるという点で2人は共通しており、カーモディは死に、デヴィッドは付き従うもの全てを失いました。
極限状態に陥った時、信仰により自らの考えを放棄することの愚かさ。
また、独善的な価値観で行動することの破滅。その2点がこの映画におけるテーマなのでは?と考えましたが、正直よくわからない…
胸糞悪いEDなので非常に印象に残りますが、このオチはやはり気分が良いものではないです。
とはいえ、霧の中から襲ってくる怪物という恐怖演出は、ベタとはいえやはり恐怖心を煽ってくるものがあり、ハラハラして映画を楽しむことが出来ます。
全体的に嫌な気持ちになることが多い映画ですが、ミセス・カーモディの死亡シーンには、全ての観客がスカッとさせられたことでしょう。オリーさんかっこいいー!
映画史に残るEDは良くも悪くも観る価値ありです。
余談ですが、社会現象となったドラマ『ウォーキング・デッド』のメインキャストが何人も登場しています。
『TWD』の企画者は本作の監督であるフランク・ダラボンであり、この作品とテーマや状況がかなり似ているような気がします。
『TWD』のプロトタイプだと思って鑑賞してみると面白いかも。
主演のトーマス・ジェーンは「ドーリームキャッチャー」も出たのでステ...
主演のトーマス・ジェーンは「ドーリームキャッチャー」も出たのでスティーヴン・キング原作映画の主演は2作目。霧の中のモンスターが人を襲ってくる、それだけ。ストーリーは超シンプル。
太い毛はえてる蜘蛛みたいなのとか、人間が嫌う虫ベスト10か選んだような造形が怖い。
パニック系ではよくあるやつだけど人間が一番怖い、人間が人間を裁くみたいのがおぞましい感じで描かれている。
アローヘッド計画という軍の科学実験で異次元に開いた穴からモンスター入ってきちゃった、みたいのが概要。早まってしまった、みたいな終わり方で、原作本とはラストが異なる。
悪魔的脚本
個人評価:4.0
ただのB級パニック映画と思いきや、なんという意地悪な脚本。
虫達や触手の描写は安っぽいが、最後の霧から現れる怪物は迫力があり、ラストに繋がる説得力のある演出であった。
さすがショーシャンクの空にを撮った監督。ただのパニック映画では終わらなかった。
ラストシーン
思い出しても後味の悪さが残る。これは最悪。こういう世の中になっても諦めないで最後まで何とか生きようと思う。ウォーキングデッドメンバーがたくさん出てるのがおもしろい。
皆さんのレビューの意味がよくわかりました
皆さんのレビューを見て「そんなに胸糞悪いの?どんな映画なんだ。」と不思議になってレンタルしました。
長文失礼します。
うーん、正直すごく悲しいというか私の語彙力では表現出来ない悔しさみたいなものがありました。
もし脱出する時に主人公が銃を持って行かなければ…、もしスーパー(コンビニ?)に残っていれば…、もし4人を殺さずもう少し待っていれば…、少しの選択の違いで変わっていたかもしれないのにと思うようなラストでした。
皆さんが''胸糞悪い''と言っていた理由がわかった気がします。
それからその''胸糞悪い''が良い意味でなのか、悪い意味でなのかはそれぞれの捉え方によって違うと思います。
私は良い意味の''胸糞悪い''だったので☆4。
霧の奥は沈黙のみ
勝手にスティーヴン・キング特集その25!
いよいよネタが尽きてきたが、これ含めてあと3本書かせていただきます。
今回は賛否両論のラストが物議を呼んだホラー『ミスト』をレビュー。
ネタばれ無しで書くのはたぶん不可能なので、特集初のネタバレ指定。
あと、いつも以上の長文レビューです。スミマセン。
原作は1985年発表の短編集『骸骨乗務員』に収められた中篇『霧』。
(文春文庫から今年『ミスト 短編傑作選』の名で再発行されてます)。
映画版の物語はおおまかに原作通りだが、新たな登場人物や
主人公とアマンダの関係の一部省略などの差異がある。
だがやはり最大の差異は、結末。微かな希望を残して終わる
原作に対し、映画版は原作の結末のその先を描いた形になる。
もうレビューを投稿されなくなってしまわれて久しいのだが、
77さんという実に素敵なレビューを書く方がおられて、その方は
この映画を「色々考えたけど一周回って駄作」と評しておられた。
僕自身は今回4.5という判定を付けさせてもらったわけだが……
あの極めて不愉快なラストをどう受け止めるかは人によって大きく
異なると思うので、駄作と評される方がいるのもやむなし。
いや正直言うと、自分自身も本作の結末が是なのか否なのかと
未だに考えあぐねているくらいだ(そこが-0.5判定分)。
...
本作には奇をてらったカメラワークなどは登場しないし、
主人公デヴィッドの周りからカメラが離れることも少ない。
終盤以外は、音楽らしい音楽もほとんど無く進む。
主人公の周囲の状況を淡々と綴っていくだけの語り口だが、
そのせいか、じりじりと事態が悪化していくにつれて
重苦しくなっていく店内の雰囲気がリアルに伝わってくる。
まず直感的に恐ろしいのは、霧の中に棲む怪物たち。
悪意ある怪物というより、単に人間を捕食できるサイズに
成長した生物という感じで、獲物を捕食するためだけに
もぞもぞと動き続けている感じが非常に気色悪い。
ぎょろりとした目玉はどことなく滑稽にも見えるが、
あの虻(あぶ)などの生理的嫌悪感には思わず顔が引きつるし、
最後に登場する山のように巨大なモンスターがゆっくりと
闊歩する姿は神々しくすらあり、人の世の終わりを
信じさせるだけの圧倒的な存在感を放っていた。
だが、その怪物たち以上に恐ろしく陰湿なのは、
極限状態に置かれ追い詰められた人間たちの狂気だ。
最初はパニックによって見知らぬ人間や元々
仲の悪い相手に攻撃的になる程度の変化だったが、
あのミセス・カーモディの登場ですべてがおかしくなる。
霧は神がもたらした世界の終末であると信じ、人々に恐怖と
服従を刷り込み、挙げ句は贖罪と称して生贄を求め始める。
ミセス・カーモディくらいに不快な悪役というのも
なかなかお目にかかれないのではないか。
次々と人が死んでいく中で彼女だけは生き生きとしている。
彼女は自分が必要とされているという快感に酔っているのだ。だから、
彼女はきっと、最後に自分が死ぬことは勘定に入れていなかったろう。
絶望した人々が都合よく解釈された「神」という手っ取り早い
救済に飛びつき、教祖に祀り上げられた人間がその権力に酔う、
あれこそカルト宗教のモデルケースであり、救われたいという
必死の心がねじ曲げられる様だ。心底ゾッとさせられる。
だが、それらの恐怖や悪意のなかでどうにか我が子や仲間を救おうと
必死に闘ったデヴィッドに対し、訪れる結末のあの無慈悲さ――
...
あのラストについて書く前に、ひとつ良いだろうか。
物語を語るタイプの映画というのはたいていの場合、
一種の安全圏といえると自分は考えている。
回答のない無数の選択を迫られる現実世界と違い、
物語内で提示されるものにはすべて意味と役割がある。
そして選択の先には、良かれ悪かれ論理的回答が用意されている。
スクリーンを隔てた先に見えるものだけで事柄が完結するのである。
不確実性だらけの現実から隔絶された、精神的安全圏としての『物語』。
だが、わざわざ「たいてい」と書いたのは、
それを是としない物語が世の中には存在するからだ。
この映画は間違いなくそれで、しかも少しの情け容赦も無い。
安全だと信じていたスクリーンという虚構の窓を突如ぶち破り、
鋳鉄製のハンマーを観客の頭に叩き込んでくるような物語なのだ。
...
あの銃を使うのをもっと躊躇すればよかったのか。
あの銃をそもそも拾わなければよかったのか。
あの道とは逆へと車を進めればよかったのか。
あの店にあと5分長く留まるべきだったのか。
あの狂信者の群れに従えばよかったのか。
いったいどうすれば、あの悲劇を避けられたのか。
結末の後で頭をよぎる無数の選択。
答えは無い。
信者たちはまもなく鳥の群れに喰われたかもしれない。
あの状況で銃を拾わない選択肢などもなかったろう。
最後に登場した母親とともに店を出ていたとしても、
それで主人公たちが助かった保証もない。
起こったことは起こったことでしかない。
だからといってこの物語は、起こった悲劇に対し
「過去を悔やむな」と励ましてさえもくれない。
救いを求めても、返ってくるのは無慈悲な沈黙のみである。
生きる上で、楽な選択など無い。最良の選択も無い。
どれだけまっとうな人間であり続けようと願っても、
どれだけ大切なものを守ろうと必死に努力をしても、
時に世界は、その良心と努力の両方に平然と唾を吐き捨ててくる。
この物語からは、そんな見たくも知りたくもない現実の残忍さが
ずるりとこちら側に浸食してきたような不快感と不安感を覚える。
「世界は残酷だ」なんてもう一千回は聞いてきた言葉だが……
それでもあの結末が、フィクションを超えた重みを伴って
心に圧し掛かってくるのは、そんな理由ではと考えている。
...
キングの別作品『グリーン・マイル』にて、
ある殺人事件の残忍さを書いた後でこんな一節がある。
それを引き起こしているのは神にほかならない。
そしてわたしたち人間が、「わたしには理解できません」
といったところで、神はこう答えるだけだ――「知ったことか」
『ミスト』はフィクションという形を取りながら、現実の
無慈悲さを最大限の力で刻み付ける、負の傑作だと思う。
あの父親はそれでも生きられるだろうか?
人間の良識を信じて生き続けられるだろうか?
そして、あれがもしも自分自身なら?
歳を重ねる中で自分の中の本評価も揺れ動くかもしれないが、
それでもこの映画が心を離れることは決してないだろう。
厭な映画である。
<了> ※2018.11初投稿
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余談1:
監督のフランク・ダラボンは『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』でも
キング原作映画化も成功させており、キング自身からの信頼はかなり厚いようだ。
本作に関してもキングは原作の映画化権を1ドルで売ったそうな。1ドルて。
キングは本作のラストが痛く気に入ったらしく、「原作もこう締めるべきだった」
と言ったとか。すみません、先生……僕は原作通りの方が……。
余談2:
原作は傑作ホラーゲーム『サイレントヒル』の元ネタのひとつ
としても知られている。ゲーム内にはキングの別名義にちなんだ
『バックマン・ロード』という通りが登場したりもします。
ミセス・カーモディみたいなヤバいおばさんも登場します。
カーモディさんが好きなら是非プレイしてみてね。(やだ)
説明不足だけど悪くはない
後味の悪さを売りにしたかったのかもしれないけど、「間が悪いなーw」くらいにしか思わなかった。
あと、「なんで異次元生物が蜘蛛や蝿みたいなビジュアルしてんだよ?」「異次元生物は火に弱いの?」とかいろいろ気になるところがあった。
ただ、最後まで見ちゃったからそれなりに面白かったんだと思う。
ネタバレ???
ツッコミどころとかどうでもいいんだよ。
この映画の言いたいことわかんねぇのかよ。
そりゃ、バイオハザードみたいな科学ホラー?
だったらあの霧がなんだったかとか大事なんだよ?、
それがわかんないから最高の胸糞になるんでしょ。
不完全燃焼
ホラーという括りで探しておススメされてたから見たけれど、ホラー的なムードはあまりない。
「エイリアン」シリーズみたいな感じ。
なんていうやつでしょう。SF+スリル?
途中、宗教家みたいな人が弱った大衆巻き込んで騒ぎ始めた所は、良かった。ハッタリ言ったもん勝ち、みたいな社会を感じた。全体的に話は面白い。けれど映像作品としては歩みが遅くて中だるみを感じてしまった。
前情報なにも無しで見たので、ラストはさすがにマジかー、と暗くなったが、
そんなことよりも、軍の実験とか異次元の扉が〜とかが全然ぼんやりしてて、え?そんなトコで終わるの?と。なんか、ずいぶん長く感じてしまう、そんな作品でした。
全110件中、41~60件目を表示