ミストのレビュー・感想・評価
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変態ドSホラー
変態ドSホラー。2時間余の長尺でじわじわといたぶるような残虐シーンにじっと耐えた挙句、あのラスト、後味の悪さは映画史上最悪と言ってもいいだろう。
巨大化した昆虫ものはクリーチャー映画の古典、軍の関与かと匂わせるから生物兵器の産物かと思ったら異次元の扉を開けたと言う茶番SF。バグスパニックだけなら単なるB級ホラーだが人間の本性剥き出しの方がもっと怖いと足し算したのでちょっとは意味深。
自身の不運を何かのせいにしたがる狂信的な振る舞いはかっての魔女狩りの再来だ、自己中の弁護士や役立たずの腰抜け軍人、多少ましなのはスーパーの副店長、よくもこれだけ残念な人達のステレオタイプを集めたものだと感心もする。
随分前に観ていたが酷さが風化、午後ロードでやっていたので性懲りもなくまた観てしまった、とほほ。
ヒーローなんていない
ずーっと「霧の中に潜む化け物」「ラストが賛否両論の有名作品」程度の知識しかないまま、いずれ見よう見ようと思ったまま見ずにいた作品。地上波でやっていたので鑑賞。
一見よくあるモンスターパニックもの。でも一味違う。分類は多分ホラー。むっっっっちゃくちゃ虫が大量に出てくるので、虫嫌いな人は要注意。ちょっと出るどころじゃありません。むしろ虫が主役。
あらすじ:
大きな嵐によって、家を破壊されてしまったデヴィッドは、妻に家の片づけを任せ、息子と、同じく嵐で車を失った隣人ノートンと共に町へ買い物に行くため車を出す。スーパーで買い物をしていると、錯乱状態の男がスーパーへ駆け込んできて「霧の中に化け物がいる」と言う。どんどん霧が濃くなっていく中、最初はみな半信半疑だったが、外に出た従業員が殺され、化け物の姿を見たことでデヴィッドはその存在を信じ、有能な弁護士であるノートンを頼ろうとする。以前から確執があったものの、お互い少しは歩み寄れた気がしていた2人だったが、ノートンはデヴィットの説得を撥ね付け、必死に止めるデヴィッドを振り切り店から出て行ってしまう。次々と人が減り、化け物の存在を皆が信じ始めるが…
いやはや、パニック映画あるあるだと思うんですが、登場人物の意味不明な動きが多くて気になります。ストーリー展開のためのつじつま合わせなのが透けて見えるというか。ナゼ今???ナゼそれを????と思うところが結構あって、序盤は割と白けてきました。非常事態ってそんなもんなのかなぁ。
そして、ほぼ全ての視聴者が「ウゼー!」と思ったであろう狂信者。まぁ良く言えば「敬虔な信者」なんでしょうが、多分ほとんどの日本人には「ただのうるせー馬鹿」にしか見えない。でも絶対間違ってるとも言えないし(化け物出てくる世界線だからね)。
で、段々それに洗脳されてく人々。何やこいつら…と思うと同時に、アメリカだったら現実にありそうだなーとか、日本でも似たようなことは起こるんだろうなーとか、色々考えてしまいました。日本人って割と宗教のこと馬鹿にしてる人多いですが、「科学的に~」と言われて(説明は理解できてないのに)すぐ信じる人は多いですよね。
2007年の作品ですが、14年前のアメリカで既に狂信者を揶揄しているんですね。で、未だアメリカ人の4割はこういう狂信者であると言われていて、政治家も実はほとんどが「神の仰せの通りに」という感じだとか。共和党と民主党しか名前聞かないなーと思ったらそういうこと…びっくりです。日本は宗教が平然と政治に介入してて、もっとびっくりですけど。
この狂信者、別に宗教の信者でなくても似たようなことは起こり得て、誰かが大きな声で意見を言ってリーダーになり、それについてく人達と反対する人達とができる、というのは日常でもちょくちょく起きてますね。男VS女・白人VS黒人・国民VS移民・民主党VS共和党…みたいな形で白熱して、そのうち本来の問題そっちのけで争い始めるという、客観的に見ると凄く間抜けな状況が本作でも起きています。
化け物相手にどう抗うかという話をすべき時に、主人公目線だと神ガー!がいちいち宗教絡めて行動を邪魔してくる。神ガー!目線では、神に従えば救われるのに、主人公達がわざと自分達を道連れに自滅しようとしている!となっていて、結局外部の敵への恐怖を内部でぶつけ合い、案の定殺し合いに発展します。
最初に出てった母親も、8歳の子ともっと小さい子を家に残したまますぐ戻ると言って出てきてしまったから帰りたい、誰かついてきてほしいと言い出し、状況がわからないから誰も名乗り出ないと「全員地獄に落ちろ!」。いや逆ギレすげーわww
アメリカは子供だけで留守番させるのは法律違反で、例え5、6分だろうと、ちょっと向かいのコンビニだろうと、捕まります。なので、子供に何かあったら完全に自分の責任(まぁ言うても数分のために子供をいちいち連れ出すのがツラい気持ちはわかるが…)。
後半で狂信者が「神への生贄に子供をよこせ」と主人公の息子を殺そうとしますが、視聴者は恐らくこの時「おいおいガキに手を出すようになったら人として終わりだろ」と考えるだろう…ことを見越して「序盤の母子のことは見捨てただろ!」と言いたいのかもしれませんが、序盤のママはね、一人で来たんだから一人で帰れとしか。状況わからん所に飛び込んでくのと、目の前で頭おかしい奴に殺されそうになってるのとじゃ全然違うんだって。
あのイカレ信者、序盤で既にこうなることが予測できてたんだから縛って倉庫にブチ込んどけば良かったのにと思いますが、これも主人公の判断ミス?
見ながらずーーーーーっと気になってたんですが、この主人公、何やっても裏目に出る。あらゆる選択肢、ぜーーーんぶ選択ミス。何で????
結局のところ、「現実にはヒーローなんてそうそういない」ってことなのかなと。
映画、特にアメリカの映画では、ヒーローものでなくても大抵主人公の男が非常時に突然リーダーシップ取り始めて、一般人の設定でも当然のように家族や仲間を護って、敵の正体を見破り、ライバルと和解し、敵を打ち倒してハッピーエンド。この流れです。
でもよくよく考えたら、こんなこと現実に起こるはずがないですよね。絶対とは言いませんが十中八九、善人も悪人も死ぬし、家族や友人も都合良く全員助かるなんてこともない。そこらの一般人が、大きな脅威に対していきなり勇気を振り絞ったって犬死にするだけです。
本作の主人公も、一見さもヒーロー然としていて、息子を守り、リーダーシップがあり、知恵を巡らせ、脅威に立ち向かう。キャラクター設定としてはアメリカ映画の「英雄パパ」そのものです。なのに、何故か悪い方へ向かっていく…ように見える。でも、これって「悪い方へ向かっている」のではなく、我々が「映画だから結局は上手くいくだろう」と勝手に思い込んでいるせいであって、ただのバイアスだよなーと。
定石通りのアメリカ映画を嘲笑うかのように、仲間を助けられず、信頼を得られず、家族を守れず、まったく役に立たない「一般人」のままの主人公で、自分は結構気に入りました。
賛否両論のラストも、そう考えればあれが妥当なんでしょう。というか、あのラストじゃなければここまで有名にならなかっただろうと思います。
原作者のスティーヴン・キングも、「自分が思いついていれば小説のラストもこうしたのに!」と言うほど気に入ったそう。小説で読んだ方がより面白そうな気がします。まず虫がね…
胸糞ENDと言われてますが、ただ1つ言わせてくれ。
あんな小さい子の頭なら、大人と頭くっつければ多分1発で2人いけたぞ。
別に鬱映画とは思わなかった
最近は、後味の悪い映画のことを鬱映画って言うのな。見てて気が滅入ってくる映画のことを指すのかと思ってた。
まず、あんまり昼間に音量上げたくない上に二か国語で観てたもんで、あんまりちゃんと内容把握しきれてないです、念の為。
クリーチャーきもいね。つぅか、大体虫だね。
序盤で飛び出す短髪のママ。子供が小さいのよ…! ってじゃあ、連れてきなよスーパーに(-""-;) シッターつけるか同伴するかしないと。
ラストで奇跡的に生き残ってたけど、、
原作は'80年なんだね。映画化した年(07年?)と、だいぶ開きがあるな。
最初たんなるクリスチャンだったかも?な女性が新興宗教の教祖ちっくになるのは悲しいな、、
とりあえずスーパーにいれば食べ物とか困らない訳だから、外に出なきゃいいのに、、
衝撃のラスト=鬱映画、っていうから覚悟して観たけど、ちょっと肩透かしというか。ファンには怒られるかもだけど、ちょっとだけ(カラクリが解ったところで)笑いそうになっちゃった(「午後のロードショー」って、エンディング無いし。いきなり終わるしさ)
集団自殺というか無理心中っていう発想はあんまりアメリカ的ではない気がしたんだけど、どうなんだろう。日本とか、、それも軍隊ぽいよね。 文民的な気はしないな。
まぁ向こうでもね。仏教徒になったり無神論者だったり、価値観が変わって二極化してるのかもね。
意見はいいけど否定するのは…
必要ないラストと言ってる方がちらほらいますが、この映画は主人公の言動が全て裏目に出るところがミソです。
最初に絵をアトリエに置いていったところから始まり、家に残してきた子供を心配して無謀にも霧の中に1人飛び出していった母親が結局生き残ったことも、薬局に薬を取りに行ったけれど火傷の青年を助けることができず悪戯に犠牲者を増やしたことも、一見頭のおかしい宗教家の女性が結果的に支持を獲得するところも、周りから止められたにもかかわらず車のボンネットに落ちていた銃を拾ったこともそうです。
ですからあのラストも胸糞かもしれませんけど、主人公の行動が裏目に出ると言う意味では必然性があったといえます。僕はすごく気に入りました。
結局は個人の意見ですからしょうがないんですけど、だからといって監督のことを否定したりするのは違うかと思います。
視点が違う
2度目の視聴。友人の一言だけで評価がガラッと変わったのでレビューしてみる。
1度目はラストシーンの衝撃で胸糞悪い映画という印象しか残らなかったが、今回視聴後に友人が「結局、奴ら大した事なかったって事やん?」と発言した事でこの映画の全てに納得できた。
大袈裟に言えば、ほんの一部の地域にヤバい生物が少し現れただけで、簡単に対処できる問題だったのに、霧に包まれたせいで世界滅亡レベルの事が起こってると思い込まされてた、って話であって、もう少し待てば全員助かった?とか、あの謎の生物は何?とかは大きい問題じゃなくて、この構図の面白さがメインか。
と勝手に納得して、「よくできてるなぁ」なんて1度目とは全然違う感想持った、気持ちのいい体験ができた1日になった。
ノーム、気をつけろっ!外は濃霧だ!
“tentacle”って“触手”という意味だったのか。と、高校時代に“テンタ”とあだ名された友人を思い出してしまいました。序盤から凄い怪獣(といっても触手だけ)が登場するものだから、息切れするんじゃないかと心配しつつも、怪獣のみならず群集心理を巧みに描いた内容に圧倒されるのです。巨大タコのパニック・・・になると思っていたけど、タコのみならず、巨大生物が次から次へと・・・
『クローバーフィールド』と同じく、霧の中には何がいるのかわからない期待と恐怖。それに、終始一般市民の目線で描かれるところにも共通点がありました。しかしこの『ミスト』では、とにかく生き残るために奮闘するという典型的な展開以外に、一人の狂信的な女性のためにスーパーマーケットに閉じ込められた人々が洗脳され、人為的二次災害とも言うべき精神パニックが描かれています。ひょっとすると、こちらの方が怖いかも・・・
この狂信的女性カーモディをマーシャ・ゲイ・ハーデンが好演。たまたま予言したことが当たったものだから、自ら神と交流できる預言者と称し、霧の中の何かに生贄を捧げることまで主張する。パニックに陥った人々が彼女に傾倒していく光景は社会の縮図を見ているかのようです。実際に窮地に立たされ希望を失くしたら、神にすがりたくなるかもなぁ・・・
巨大クリーチャーの恐怖と群集心理の恐ろしさを味わいつつ、銃を持ってる人が少ないことに安堵し、意外な人物が活躍することに興奮する。そして生きるためのわずかな希望を“霧からの脱出”に賭ける人たちに祈りをこめる。もう少しだ。頑張れ・・・そして、観客をも異世界へと運んでくれるかのようにラストドライブにおけるBGMが心地よく、我々はデヴィッド(トーマス・ジェーン)に運命を託すようになるのです・・・あ、ダイダラボッチだ・・・違う・・・
スティーヴン・キングの原作とは全く違うという衝撃のラストシーン。賛否両論ともなりそうな結末でしたが、個人的にはこの無常感に1ポイントアップ。希望と絶望は紙一重なんだと、何やら教訓めいてもいて、『ロミオとジュリエット』くらい後世に語り継がれそうな悲劇でありました。
【2008年5月映画館にて】
ウォーキングデッド
最後ちん。。ってなる。。
昔途中まで観て、エイリアンみたいで怖くて辞めた映画。(怖がりの見たがりです)
ウォーキングデッドの俳優さんがいっぱい出てるから、ウォーキングデッド好きならそれだけで、ちょっと楽しい笑
ちなみに
デールとアンドレアとキャロルが出てます。笑
オチの破壊力。定期的に観たくなる作品
こういった”見えない何か”に襲われる作品って
最後に正体が分かった時にガッカリしたり
あー、そんなもんね。と期待を超えられずに終わるものが多い。
ゆえにあまり好きなジャンルではないのですが、
この作品は良い気持ちでエンドロールを迎えることができました。
”見えない何か”の正体なんて、そんなのどーでもいいわ。と思えるラストシーン。
「うわあああああああああああ」
ってなるからオススメです。
胸糞映画
宗教女が殺されたシーンが一番興奮しました。オリーナイスぅ!
鬱になるとは聞いてたので、全員死ぬor主人公だけ生き残るかなと思いましたが、なるほどそうきたか…。
バッドエンドなので、好き嫌い分かれますよね。私はバッドエンドは基本的に嫌いですが、そこまでのストーリーが面白かったので3.5。絵に描いたような主人公の人間性が良かったですね。今回はその主人公の性格が全て裏目に出たパターン。
ときどき謎な行動してる登場人物はいますが、概ね共感できるというか、同じ状況に置かれたら自分もこうなるかもなぁと思いながら観れました。ただ、どうしても陳腐でありきたり感が否めません。結局一番怖くて狂っているのは人間ですよと…。うそだろ!?と思うようなホラーに巡り会いたい。
残酷で救われない話
観るのは2回目です。
2回目見終わった感想は、やはり救われない話だなと思いました。
ジャンルは、未知なる生物が襲来して人間を襲う、いわゆるパニック映画というやつです。
ただ他と違う所は、モンスターにいつ襲われるのかと極限状態に追い込まれた人間心理にフォーカスがあたっている所かなと思います。(モンスターについて、詳細は結局分からず)
モンスターへの恐怖心・救われたいがための神への妄信・妄信者の暴走等々、追い込まれた人間の変わり様がよく演出できていたと感じました。
また有名な最後のシーンについて、1回目見た時は全く予想できず衝撃的でした。
他のパニック映画と比べると、何とも残酷で救われない結末です。
胸糞悪い話が苦手な人にはおすすめできませんが、
自分は良作だったと思います。
絶望下における人々
ラストが有名な作品。ようやく鑑賞。
姿を現さない敵と知恵を尽くして戦う、といったのを想像していたが、分かりやすいアクションが多く、モンスターパニック物としても十分見応えがあった。
クリーチャーは不気味で、襲い方にもバリエーションがあり、どれも絶対に遭遇したくない恐ろしさがあった。
宗教に狂った人物が出てくるが、人々が絶望的な状況のなか次々と扇動されて、勢力を増していく過程が興味深かった。アメリカ映画には度々こういったキリスト教原理主義者や福音派らしき人物が登場する。
突如霧に覆われるという得体の知れない閉鎖的な恐怖。絶望的な状況下で右往左往しながら、何人かのリーダー格となる人物が現れ、派閥が作れていく。追い詰められた人間の心理を覗くようで、非常に引き込まれた。登場人物が多いが、誰もキャラが立っており印象的だった。
主人公には賛否あるようだが私は好きだ。子供を守り妻の身を案じつつ、どうにか状況を打破しようとする正義漢の彼を、結果論だけで片付けてしまうのはあまりに悲しい。
結末は生涯忘れられないだろう。
ホラー映画好きなら見ておくべき映画とのことでみたけど、
わたし的にはひびかなかったー。。
霧の中から謎の生物に襲われるというあらすじを読んで、その謎の生物は姿が見えないものなのかと思ったら序盤でがっつり姿は見える。
虫!でっかい虫!一気にB級感…!
せまいスーパーマーケットの中でまきおこる人間模様。
これもあるある。
結局人間1番怖いよね、あるある。
最後の後味の悪さで有名になって見ておくべきリストに入っているのだろうか。
いろんなゾンビ映画を見てきたけど、もう助かる術がないとさとったとき、メインキャラで自殺を選択してるのは見たことがない。しかもまだ数日しかたってないのに。どんな絶望的な状況でも生きるを選択してストーリーがすすむよね、なのである意味新しいのかもしれない。
あと少し待ってたら、スーパーから出なかったら、初日にすぐ家に帰っていたら…いろんな選択肢がある中で、主人公は選択を間違えて最悪の結末となってしまった。
ゲームならリセットしてやり直したい。
異次元の穴はどうやって防いだのかは言及されず。
霧の中に、何が待っていたのか映画史上かつてない、震撼のラスト15分
2020年6月20日
映画 #ミスト (2007年)鑑賞
#スティーヴン・キング 原作、#フランク・ダラポン 監督と言えば、#ショーシャンクの空に や #グリーンマイル などがあるので期待して見た。まず設定が面白いし、カルト教団出現など最後まで見応えがありましたが、あの結末は無理があるだろ!
気づくでしょ
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