「恐怖が生み出すもの、今年観た一番怖い映画です」ミスト カサキショーさんの映画レビュー(感想・評価)
恐怖が生み出すもの、今年観た一番怖い映画です
台風一過、
人々は必需品を求め、スーパーへ集まって来たのですが、
突然あたりいちめん濃霧に被われてしまい、
スーパーで待機する羽目に。
濃霧の中、怪獣らしい陰が現れます。
そして、犠牲者が。
するとスーパーの中にいる人々に様々な反応が、
外へ出ようというもの達や
外に出るのは危険だからとどまるべきだというもの、
はたまた、これは神のお告げだというものまで。
ここから、単なるショッキングドラマから、
人間深層ドラマになっていくのです。
犠牲者が増えるに連れて
最初は狂信者扱いしていた女性を
恐怖の為に自制心を失った人達は
支持し始め、いつしかその数が増えていく様こそ
恐怖以外の何物でもありません!
観客(私もその一人です)は、客観的に
見えているから、このおかしさを理解できますが
この出来事は現実社会の色んなところで
実はまかり通っているような気がします。
さて、
最初は外へ行くのは危険だと言っていた人達も
スーパー内の人間関係と、
事態の思い切った打開の為、
外へ活路を求めようとするのですが‥‥
今年観た中で一番怖い映画でした。
ある場面、
近くの席の人が驚いた拍子に
持っていたペットボトルを落としてしまい、
コロコロと転がっていってしまいました。
それを見て、
怖がっているのは自分だけじゃないんだと
自分自身納得できたばかりでなく、
周りからもそんな雰囲気が漂ったほどです。
この監督フランク・ダラボンは
ステーブン・キングの原作を、
「ショーンシャンクの空に」や
「グリーンマイル」に続き、
三作目の映画化です。
前2作では最後に光明が差しこんできたのですが
この映画のラスト15分では、どうなるか
必見です!
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