「【”・・そして、霧は晴れた・・。”徐々に怖さが増し、凄い嫌な気持ちになって行く物凄い鬱ホラー。フランク・ダラボン監督って、スティーヴン・キングの原作を映像化させると、ホント凄いな・・。】」ミスト NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”・・そして、霧は晴れた・・。”徐々に怖さが増し、凄い嫌な気持ちになって行く物凄い鬱ホラー。フランク・ダラボン監督って、スティーヴン・キングの原作を映像化させると、ホント凄いな・・。】
ー 今作は、少し前に出張中に珍しくラヂオを聴いていた時に、そのイヤーな怖さを聴いて恐る恐る鑑賞。結論。面白怖くって、最後まで観てしまったが、日曜日の晩に観る映画ではなかったな・・。-
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・霧の中の見えない怪物にスーパーに閉じこめられた人たちが追い詰められ、怯える姿が怖い。
そんな中、家に二人の子供を置いて来た女性が”誰か一緒に行ってくれ”と頼むも、誰も彼女に付いて行かない。女性は”全員、地獄に堕ちれば良い。”と吐き捨て、外に一人で出て行く。
・理性的に振舞う画家のデヴィッド(トーマス・ジェーン)が止める中、それを無視して初老の男二人がシャッターを開けると、触手が伸びて来て、若き店員が犠牲になる。
謝罪する男を殴りつけるデヴィッドの姿。あー、嫌だ。
このホラー映画は、人間の愚かしさを描いて行くのではないかと思うが、その通りに物語は進む。
・デヴィッドの隣人の黒人男性と、複数名が腰にロープを付けて外に出て行くが、急に物凄い力で引っ張られ、デヴィッドが手繰り寄せると、下半身だけが・・。あー、嫌だ、嫌だ。怖い。
・店のガラスには、気味の悪い大型の昆虫が多数止まり、到頭店の中に入って飛び回るシーンが、物凄く怖くって、嫌だ。
序に言えば、隣の薬局に決死の思いでデヴィッド達が行った時に、見たモノ。あんな、死に方はしたくないな。本当に嫌なシーンである。
・それまで街で”変な人”と言われていた狂信的な中年女ミセス・カーモディ(マーシャ・ゲイ・ハーデン)が、徐々に”信者”を増やして行く姿が、嫌だ。怖い。
そして、生贄にされた若い兵士。
序でに言えば、この作品の中で唯一スカッとしたのは、このべらべらと神を崇める言葉を吐き続ける中年女をスーパーの副店長オリー(トビー・ジョーンズ)が、撃ち殺したシーンのみである。
・中心的な役割を果たして来た”理性的に対処していた”デヴィッドが、自身に賛同する3人と息子ビリーと車で、脱出するシーンも嫌である。
ガソリンが切れ、絶望した彼は銃に残った4発で。霧の中、響く4発の銃声。
<そして、自暴自棄になったデヴィッドが外に出ると、霧が徐々に晴れ、兵士たちが戦車でやって来る。その後には、冒頭に”全員、地獄に堕ちれば良い。”と吐き捨てた女性と二人の子供が乗っている。
その姿を見て、デヴィッドは自分の判断の誤りを悔いて、絶叫するのである。
今作は、鑑賞後も嫌な気持ちがずっと残る鬱ホラーである。あー、嫌だ嫌だ。今晩、夢に出て来そうである。
それにしても、フランク・ダラボン監督って、スティーヴン・キングの原作を映像化させると、ホント凄いな・・。>
今晩、嫁に出て来そうである。⇒NOBUさんの嫁なら出てきてもらいたい。
本作、山下達郎が最も印象に残った映画にあげてました。ちなみに、彼の生涯ベストワンは「人情紙風船」。