ノーカントリーのレビュー・感想・評価
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コーエンってどなた
この映画の意味するものとは?
ご存知、コーエン兄弟が描く、
去年のアカデミー賞作品賞、この作品の評価に悩んでいました。
そして今でも悩んでします。
見た後の私のメモ帳にはこう記してあります。
確かに独特な世界感を繰り広げ、
122分クギ付けにした力量は圧巻であった。
ほんの偶然から、逃げる男と追う男となった二人。
そしてそれを見守る老保安官。
圧倒的な迫力を持った殺人者である追う男が、
音楽のない静寂な世界で振る舞う姿は非情さを更に際立たせる。
だが、この作品の真の狙いがどこにあるか、
ストレートに私には伝わってこない、戸惑ってしまう。
あの殺し屋の圧倒的な迫力はそれだけで絶賛ものだし、
122分が短く感じることは確かでしたが、
あの老保安官の役割は何だったのか、と。
原作を読まないと、この映画の真意はわからないのだろうか?
ゾックゾック
退屈さもコーエン兄弟の確信犯的意匠かな
言わずと知れたコーエン兄弟のアカデミー賞作でございます。わたくしは生涯No1作品を彼らの「ミラーズ・クロッシング」に挙げているほど、高校生時代からのファンです。というわけで本作のオスカー受賞には、なにやら感慨がありました。
原題とストーリー設定のかけかたはうまいし、コーエン兄弟特有の精巧なメカニズムを感じさせる映像も変わらぬ「らしさ」が出てて、ファンとしてはご満悦。また、彼ら特有の脱力系ブラックユーモアも時折あり、緊迫感あふれる展開の中にも、それを自分で嘲るかのようで二重にも三重にも含み笑いをしてしまう。
でも、映画全体の三分の二と残り三分の一が、かなり趣が変わってしまうので、そこでいささか集中力が落ちました。ていうかラスト三分の一は、はっきりいって詩的要素が強すぎて、一回でくみ取るのは難しいです。
思い返してみれば「ミラーズ・クロッシング」も一回目は寝てしまったっけ。彼らの映画は、見れば見るほど味が出るのだと思います。そう考えると、大衆向けのオスカーでよく賞が取れたものです。
歴代で
数年に一本の傑作
コーエン兄弟はBlood Simple、FargoからThe Big Lebowski 、O Brother, Where Art Thou?まで傑作ばかり(他にもミラーズ・クロッシングやバートン・フィンクなんかも・・・・。駄作はレディー・キラー、ディボースショーくらい?)撮り続けている私の大好きな監督の作品で、今回のこの作品は最高傑作とまで言われています。
映画の内容は「主人公がひょんなことから惨殺現場で200万ドルを見つけて、逃亡。それをめちゃめちゃ怖い殺し屋が追跡するが・・・。」というお話。あらすじだけでもおもしろそーですが、実際、めちゃくちゃおもしろかったです。しかーし、暗ーいです。ラストも「えー??」と驚きではありますが、カタルシスにはちょっと欠けるかも。ただ、ものすごい緊張感で、コーエン兄弟らしい、そして「映画」らしい映画。ブラッドシンプルに似たバイオレンスとヒリヒリした緊張感が気持ちよいのです。
原作はコーマック・マッカーシーという私の知らない人。一緒に見に行った友達が、この小説家の大ファンらしく、小説はいつも暗い内容ばかりだそうで。
圧巻は、殺し屋役のJavier Bardem。オスカー助演男優賞も当然。この人じゃないとこの映画の評価はもっと低かったと思うくらい、物凄い演技を見せ付けます。(スペイン人の俳優さんで2005年に主演作のMar adentro『海を飛ぶ夢』がオスカー外国語映画賞受賞しているので知っている人も多いかも。私は見てないのですが・・・)今、思い出しても身震いするくらい顔がでかい、じゃない、怖いです。マッシュルームヘア?に自家製の酸素ボンベのエアガンをぶら下げて、すたすた歩く姿。・・・・ああ、もう一回、見てぇー!!
主演はアメリカン・ギャングスターやグラインド・ハウス(プラネット・テラー)を含め、最近、ひっぱりだこのジョシュ・ブローリン(ダイアン・レインの旦那)。犯人を追う保安官役が、日本の「ボス」ことトミー・リー・ジョンズ。みんな素晴らしい演技をしていますが、バルデムには負けちゃいますね。とにかく、数年に一度の名作!Gone Baby Goneに続く2007年公開映画のおすすめ!ただし、バイオレンスOKの人限定!
怖いっ!けどクセになりそっ^^;
完璧な空気感
コーエン兄弟作品史上最も個性的で非情な殺人鬼シガーの存在感からは目がはなせない!!
今年のアカデミー賞で4部門を獲得したコーエン兄弟の新作でコーエン兄弟ならではの個性的なキャラクターばかりで楽しませてくれるが今回はいつもよりも協力な個性と恐ろしさをもった個人的にはコーエン兄弟作品史上最もショッキングなキャラクターだと言ってもいいだろう(>_<)
それはアカデミー賞で助演男優賞を受賞したバエル・バルデムが演じる謎の殺し屋シガー!!とにかくこの映画を観れば誰もがその強烈な印象がはなれなくなるだろう。アカデミー賞の受賞は当然と言っていい(@_@)正直言ってこの映画のほとんどはシガーの圧倒的な存在感からなる異様なまでの緊張感で目が離せなくなるからだ(>_<)だから疑問に残るのはなぜ主演男優として扱っていないのか??ということだ。これまでの存在感をもったキャラクターが主人公でなかったら...と考えるとこの映画には主人公というものはいないのかもしれない。主演男優でノミネートされていた相変わらず田舎の保安官の制服がよく似合うトミー・リー・ジョーンズは一様主人公とはされているけど作品を観る限りとうていそうとは思えない。そう考えるとますます興味がわいてくる☆
なぜシガーというキャラクターが恐いのかというとガスボンベを改造したオリジナリティあふれる武器を持っている以上に彼には背後にある過去が全くと言っていいほどわからずに最後まで謎の無口で非情な殺人鬼という印象が残ってしまうことだ。シガーが非情だと核心したシーンは事故にあってケガをしてしまったところに通りかかった子供たちに助けられるも感謝の心がみえないところだった。しかしそれは逆にこちら側の想像をかきたてられよりシガーというキャラクターに興味をもたせるといった結果になっているところにキャラクター構造のすばらしさを改めて感じさせられる。
非情なシガーからは原作の“血と暴力”というテーマを自然に感じさせてくれる。娯楽映画のように直接的には語られなくてもじっくりじっくりと映像や音楽によって感じさせてくれるし、またたまにみせるキャラクターたちの少しドン臭い面がまたリアリティを感じさせてくれる(>_@)
ただ残念なのがウディ・ハレルソンが演じているカーソン・ウェルズというキャラクターは役所としてはシガーとならぶほど謎の役なのだが印象が残らところだ。個人的に彼にはもっとがんばってほしかった(>_<)でもまたこのキャラクターのあっけなささえも計算に入ってるんだろね(._.)
近くの映画舘で公開されてなかったから久しぶりに電車に乗って映画舘まで行ったかいはあった作品だったね(>_<)
さすが!!
いい映画!!
良くも悪くもアントン・シガー
アントン・シガー
バルデムど迫力!!!
No Country for あの髪型。
なんとも不気味なオカッパ頭が記憶に残る作品…^^;
これであのヘアスタイルが流行ったら怖いですねぇ。
ただ彼の髪質は、わりと良さそうだったけど(爆)
いかにも公園(?)兄弟らしいひねくれ味ある重厚感、
それほど理解出来てなくても、これはアカデミー賞を
獲りそうな作品だよねぇ~なんて言われちゃう質感。
かなり好き好きが分かれる内容かなと思います。
私自身も、内容自体はそれほど好きでは…^^;
ただ!
久々に映画館でスクリーンに吸い込まれるような感覚、
ジ~っと全神経を画面に集中させ、殺人者がヒタヒタと
迫りくる状況に固唾をのむ…という緊張感を味わいました。
せっかく映画を観に来ているのだから、このくらい
グイグイ惹きつける描き方をしてくれると嬉しいですね。
舞台が80年代とあって、古めかしい(私にはリアルだけど)
雰囲気と殺伐とした風景の中で、唯一音が鳴るのがあの、
札束に仕掛けられた発信機。^^;…あのピっ、ピっ、って
音がだんだん短くなっていくのがコワ面白かったですね。
そんでもってオカッパが、靴を脱いで近づいてくる…(汗)
どうでもいいんですが…顔がデカイんだ、ハビエルさん^^;
というか、目も鼻も口もデカイ。まゆ毛も太い。
だからあのサラサラオカッパヘアで、少し丸みは出てます。
コインの裏表で、容赦なく相手を殺す非情さはあるものの、
あまりに自分のルールに固執しすぎて、要領が悪い(爆)
最後の殺しなんて…あれこそKYじゃないのかしら???
だけど、さすが殺し屋!!なのは、
自分が大怪我をしてもヘーキな顔してましたね。
(あれで助かるのもヘア同様に不思議だけど)
ああいう無機質なところがすごくリアルで良かったなぁ。。
殺し屋がいきなり人情に目覚めて誰かを救う…!とか、
痛みに耐えかね、涙ながらに助けを請う…!なんていう
展開は、どうもリアリティがなくていけませんxx
無機質な中にチラチラとギャグが盛り込まれていたり、
(それに笑えるかどうかはヒトそれぞれでも)
時代の流れに親子や夫婦関係を考えさせる作りだったり、
考えてみると、とても深いことを訴えている作品ながら、
それをワザと真っ当に描かないのが(爆)公園兄弟っぽい。
トミー・リー演ずる保安官。だんだんと時代に取り残され、
冒頭から苦虫を噛み潰したような渋い声で語りだす辺り
某CMを見ているようで…なんだか切ないのぅ…(=_=)
(引退後はジャンパー着て日本で演歌を聴くと癒されるぞ^^;)
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