「アカデミー賞的作品。最後はスッキリしません。」ノーカントリー 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
アカデミー賞的作品。最後はスッキリしません。
2008年アカデミー賞主要4部門(作品賞、監督賞、助演男優賞(ハビエル・バルデム)、脚色賞)受賞作。ネタバレ注意。
摩訶不思議な、難解な作品。いきなり最初に、ハビエル・バルデム演じるアントン・シガーが、トミー・リー・ジョーンズ演じるエド・トム・ベル保安官に逮捕されるシーンがありますが、何故に逮捕されたのが不明。余りにも唐突なので、いきなり結末が出てきて、そこから過去の回想シーンにでもなるのかと思ったけど、そうでもありません。
最後は、トミー・リー・ジョーンズが出てくるシーンで終わるんですが、何とも唐突なカットアウトされた感じです。話が解決されないので、物凄く、すっきりしない感じがするのは私だけではないはず。でも、こう言う難解な感じの作品って、結構アカデミー賞を取ったりするんだよねぇ。
ハビエル・バルデムの、あの特徴的髪型に注目。ある意味、”オタク”風の髪型です。撮影中は、あの一種独特の髪型を続けていたので、それが一番辛かったとインタビューで語っていました。
はっきりとは語られていませんが、物語の時代は現代ではなく、20年ほど前の1980年代だったりしています。その物語の冒頭、「最近の犯罪は、判らない」とベル保安官は語っているシーンがあります。いま、全く理解不能な犯罪が繰り返されていますが、その頃で既に、犯罪は理解不能な段階に達していたんですね。
物語は、物凄くゆったりしたリズムで進みます。その割には、結構あっさりと人が死んだりします。また、アントン・シガーの不気味さもあり、スッキリする映画ではありません。物凄く、物語に富んでいるわけでもありません。本当に”観賞用”の映画と言う感じです。
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